猛烈な暑さをもたらした台風9号。ジェット機でその“目”に突入すると、異常な形態で発達していたことがわかりました。
台風9号 中国に上陸 暴風被害も
九州を中心に、猛烈な暑さをもたらした台風9号。中国上陸前から猛威をふるっていました。
風でうねりを伴った高波は岸壁の上の道路にまで到達。12日未明、上陸すると…
「80kgの体重の私もしっかりつかんでいないと立っていられない。話すのもつらい状況です」
記者の腰元をよく見ると、ロープが巻かれてあり、立っているのもやっとの状態。
周りには風で飛ばされた屋根やフェンスが散乱。夜が明けると被害の全貌が…山肌が削られ、大量の岩が崩落。
「山肌が緩んで、さらに強風の影響も受けて、一番上の尖った部分が落ちたのです。」
浙江省温州市にある村では、田んぼは その面影を無くし、車が水に浸かり、水没しています。
現地メディアによると、上陸した浙江省や福建省で合わせて240万人以上が避難。鉄道や空の便にも影響をもたらしました。
沖縄で 2.7 万戸停電 “ろうそく"で一夜
きのう11日、午前、強い勢力のまま石垣島を直撃し、最大瞬間風速36.0mを観測した『台風9号』。
「電柱が根元からぽっきりと折れてしまっています」
沖縄県内では、一時、2万7000戸以上が停電。
石垣島北部に住む、西原さんは、ろうそくの灯りで過ごしていました。この日、訪ねてみると…
「全然クーラーもつかない。押しても…つかないし。夜は窓を開けちゃうと潮風が入ってくるので、ここは全部閉めて眠ったんですけど、暑苦しくてなかなか寝付けなかったです」
台風の爪痕は、至る所に…
「完全に道路の真ん中に木が倒れています」
猛威を振るった暴風。島内のあちこちで倒木の被害が起こり、倒れた木が直撃した住宅もありました。
「すごい音でしたよ。物がバーって崩れ落ちるような感じの音でしたね。まさか根元から折れるとは思わなかったですね。ここ10年ぐらい大きな台風来てないんですよ」
台風の目の中に…“もう1つの目”観測
甚大な被害をもたらした『台風9号』には、驚くべき特徴がありました。
これは おととい10日、調査のために、ジェット機で台風の目に突入して撮影した『台風の目の内部』映像です。
場所は、先島諸島から約300kmの地点…観測した坪木教授は、その異常さに驚いたと言います。
「台風の目が極めて巨大で、直径200kmぐらい。さらにその目の中に、“もうひとつの目”がある。」
台風9号は、巨大な台風の目の中に、直径40km程の、もうひとつの目を持つ、特異な“二重構造”。
これが今回、宮古島に最大瞬間風速42.7mの暴風をもたらしたと言います。
「先島諸島へ接近して先島諸島を通過する頃には、その内側壁雲(もうひとつの目)が外側壁雲(巨大な目)に吸い込まれるような形になって消えていった。宮古島で瞬間最大風速40mという暴風をもたらす原因になった可能性も考えられます。」
2つの“台風の目”の相乗効果により強まったと思われる暴風。
「エルニーニョで発達&増」警鐘
坪木教授は今年発生した、赤道付近東側の海面水温が高くなる『エルニーニョ現象』の影響で、今後の台風の大きさと数の増加に警鐘を鳴らします。
「エルニーニョの年というのは(台風の)発生場所が東側に広がりやすい。東側で発生して長い距離、海面水温の高いところを移動してきますので、より発達しやすい。今年は2月、3月も発生しにくい月も含めて発生している。今後さらに数が増えていくということは十分考えられるかなと思います。」
7月12日『有働 Times』より











