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2026年7月30日 16:00

イオン爆発 なぜ?“3つの可能性”「爆轟に近い」マッハ超え衝撃波の威力とは

イオン爆発 なぜ?“3つの可能性”「爆轟に近い」マッハ超え衝撃波の威力とは
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『イオンモール熊本』の爆発はなぜ起きたのでしょうか。
3つの可能性が考えられるといいます。
さらに、被害が大きくなった要因とみられる激しい爆発、『爆轟(ばくごう)』についても見ていきます。

■イオンモール熊本 爆発の原因は?専門家指摘“3つの理由”

イオンモール熊本の被害状況です。
7月28日、午後4時27分に地震が発生。
約80分後の午後5時50分ごろ、爆発が起きました。
これまでに5人が死亡。
1人が心肺停止。
3人の安否がわかっていません。

7月29日のイオンの会見、吉田社長です。
「基本的にショッピングセンターは、すべてガスを使う。飲食店もしくは館内空調も含め、ガスを使う設備。熊本はLPガスを使っていた」

LPガスと、都市ガスの違いについてです。

LPガスと都市ガスでは、まず原料が違います。
LPガスは『LPG/液化石油ガス』ですが、都市ガスは『LNG/液化天然ガス』です。

発熱量はLPガスが大きく、1立方メートルあたり2万4000キロカロリー。
都市ガスは、その半分以下の、1立方メートルあたり1万1000キロカロリーです。

特徴や性質です。
LPガスも都市ガスも、本来は無色・無臭ですが、ガス漏れのときのために、においをつけています。

そして重さですが、LPガスは空気より重いため、漏れた場合は、低い場所に滞留しますが、都市ガスは、空気より軽いため天井付近に上昇する、ということです。

イオンの吉田社長の会見です。
爆発の原因について、
「現場の状況を確認すると、ガス爆発の可能性が高いという見解が出ているが、消防から正式な見解が出ていないので、確定は現段階ではできない
爆発があった場所は、
2階部分の損傷が特に大きい。南側の部分の一角に爆発が集中」

イオンモール熊本のガス施設は、
・ガス管を含め、新耐震基準を満たすもの。
・過去にガス漏れをしたことはなく、
定期点検は3月に実施した、ということです。

「今回のようなことがあり、(全国の施設の)一斉点検を直ちに始めている」ということです。

損傷が大きかった2階の館内図です。

吉田社長は、
「爆発があった場所に飲食店はなかった。飲食店に向け供給管が走っていた」と話しています。

爆発が集中していたのは映画館の向かいのあたりです。
アパレル店や雑貨店があり、ガスを使う飲食店があるフードコートとは離れています。

そして、建物の外部には、2005年の開店時に設置した、LPガスの大型タンクがありました。
外から建物にガスを供給していて、このタンクからフードコートなどに向かってガスを送っていた、ということです。
災害時は大型タンク側、飲食店側の両方で遮断弁が閉まるシステムになっていました。

では、なぜ爆発したのでしょうか。

考えられる原因、1つ目と2つ目です。

元東京消防庁警防部長の佐藤康雄さんによりますと、
「(1)電気的、機械的な故障により、遮断弁が正常に作動しなかった可能性
(2)遮断弁は正常だったが、作動する震度に達しなかった可能性」があるということです。

さらに、考えられる原因、3つ目です。

佐藤さんによると、
「遮断弁は作動したが、建物内の主配管がずれて、内部に残っていたガスが漏れた可能性」があるということです。

7月28日、熊本県で発生した地震では、爆発までの約80分の間に、大きな揺れが繰り返し発生。
主配管に影響した可能性があります。

佐藤さんです。
「主配管と枝配管は、施設全体に張り巡らされており、漏れたLPガスは空気よりも重いため、2階部分あたりに滞留。何らかのきっかけで引火し、爆発したかもしれない

LPガスについては、災害に強いという側面もあります。

LPガスの災害用大型タンクですが、ショッピングモールや医療施設などに普及が広がっています。
きっかけは2011年の東日本大震災です。
都市ガスや電力などのライフラインが広範囲で停止した際、LPガスは設置が容易で復旧が早く、被災地での暖房や炊き出しなどに活躍。
災害への強さが再評価されました。

その後、国の補助金制度がスタートし、企業や医療・福祉施設、避難所で導入が拡大しました。
現在は、医療・福祉施設で1134カ所、公的避難所に220カ所、その他の避難所に454カ所、LPガスの大型タンクが設置されています。

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■マッハ超えの衝撃波「爆轟に近い」道路ではトラックが大破

爆発の衝撃波についてです。

爆発で無数の破片が広範囲に散乱しました。
爆発から約80メートル離れた道路や、さらに、約180メートルの畑にも建物外壁の破片とみられるものが見つかりました。

爆発地点から約80メートル離れた道路では、運送会社のトラックが大破。
トラックに乗っていたドライバーは病院で治療を受けましたが、大きなけがはないということです。

元東京消防庁警防部長の佐藤さんです。
「爆発にはいわゆる『爆轟(ばくごう)』というマッハを超えるような衝撃波が出るものがある。あれだけの破壊を起こしたということは爆轟に近いと考えられる」

爆轟とは、燃焼の伝播速度が音速を超え強力な衝撃波を伴う極めて激しい爆発です。
音速は、秒速約340メートル、時速約1225キロです。

なぜ爆轟のような威力となったのでしょうか。

佐藤さんです。
「建物は軽量だが頑丈な壁材で覆われ開口部も少ない。そのうえ夏場でエアコンをきかせるために密閉度が高くなっていた」

その結果、建物内部の圧力が限界まで高まり、爆発力が増した可能性があります。

今回のLPガス量は、イオンの四方副社長によると、
「貯蔵量は9367キロまで許容できる範囲のタンク」だということで、20キロの家庭用LPガスボンベに換算すると約500本分です。
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■LPガス爆発で甚大被害 過去には東日本大震災でも

過去にも地震の影響でLPガスが爆発し、被害が出たケースがあります。

2011年のガス災害です。
2011年に起きた都市ガス及びLPガスの漏洩事故、または爆発・火災事故のうち、消防機関が出動した件数です。
総件数1235件のうち、16.5%にあたる204件が、東日本大震災によるものでした。

2011年3月の東日本大震災では、最大震度5弱を観測した、千葉県市原市の製油所で本震と余震により、LPガスのタンク1基が倒壊。
隣接する配管も損傷し、LPガスが漏洩しました。
この影響で、火災と爆発が発生。
鎮火まで10日を要しました。

主な被害状況です。
人的被害は、重傷者1人、軽傷者5人。
物的被害では、タンク17基が全焼・全損。
住宅118軒のガラスなどが破損。
約1000人に、一時、避難勧告が出ました。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年7月30日放送分より)

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