社会

ABEMA TIMES

2026年8月1日 21:00

子育て世帯の半数が「一人っ子」晩婚化・共働き化の先にあった「2人目の壁」求められるサポートと、ライフスタイルの変化

子育て世帯の半数が「一人っ子」晩婚化・共働き化の先にあった「2人目の壁」求められるサポートと、ライフスタイルの変化
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 全国の子育て世帯のうち「一人っ子世帯」の割合が5割を超えている。同時に、働く母親の割合は8割以上という状況だ。ある調査では、第2子の出産をためらう「2人目の壁」が存在すると答えた人が約8割に上るという結果も出ている。晩婚化や共働き世帯の増加など様々な要因が絡み合う中、なぜ多くの人が2人目の子どもを諦めざるを得ないのか。個人の意識や社会構造の課題について、『ABEMA Prime』で当事者や専門家を交えて議論が行われた。

【映像】2人目の壁を感じる理由、1位は「経済的な理由」2位は…

■子育て世帯の半数以上が「一人っ子」に 立ちはだかる「2人目の壁」の現実

一人っ子世帯が5割超

 現在の子育てを取り巻く現状について、公益財団法人「1more Baby応援団」評議員で、厚生労働省「共育(トモイク)プロジェクト」推進委員会座長を務める羽生祥子氏は、「2人目を産むにはやはり壁がある。なぜこうなっているのかという謎はない」と断言する。

 羽生氏は若い世代の意識について、「16歳から30歳くらいまでの国の調査では、結婚後や子どもが生まれても働き続けたいという希望がどんどん増えており、ポジティブな理由で働き続けたい人は7割ほどいる」と説明。その上で、「問題は共働きというよりも、女性が家事・育児を全部1人でやる『ワンオペ』が初期設定となった上で、働き続けようとか子どもを1人、2人と考えることが、壁の根本的な原因ではないか」と分析した。

 番組では、仕事や家庭の環境から2人目を産む気持ちがなくなってしまったという、6歳の娘を育てる30代のおくやまはるかさんが出演し、自身の体験を語った。

 おくやまさんは、「2020年のコロナ禍に一人娘を出産し、翌年にはフルタイムで働いていた会社に復帰した。0歳で保育園に預け始め、そこから仕事、転職、引っ越しとバタバタしている間に、2人目を産みたいという気持ちがだんだん薄れていってしまった」と経緯を明かした。

 もともとは2、3人子どもがいてもいいと考えていたというが、「平日もギチギチで余裕がなく、休日も平日にできなかった家事をしたり、(翌週の)平日に戻っていくための回復するだけの休日になってしまったりと、とにかく精神的に余裕がないことが辛かった」と吐露する。さらに、家事の分担については「夫とほぼ半々で分担しワンオペではなかったが、それでもしんどくて何度も夫と喧嘩した」と振り返る。

 また、一人っ子であることに対する周囲との違いについて、「幼稚園のクラス決めできょうだい構成を申告する際、周りは2人、3人とたくさん産んでいるママさんが多い地域なので、マイノリティである自分に対して『なぜ私は他の人ができていることができないのだろう』と罪の意識を感じることもある」と語った。

■若くして出産・子育てに専念できる環境は作れる?

2人目の壁を感じる割合

 おくやまさんの体験に対し、スタジオのコメンテーターからは様々な視点から問題提起と解決策が示された。

 2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏は、構造的な問題について「30年前は20代で子どもを産む人が多く、30代で産む人は少なかった。しかし今は30代がとても増えており、35歳から高齢出産と言われるように、医学的に女性の体が出産に適していない状態になりやすくなっている。金がないと結婚できず、(奨学金など)大学卒業後の借金を返し終わるのが30代となると、初産から高齢出産コースに行ってしまう。社会が若者に借金をさせていることや、若い人たちにお金がない問題のほうが大きい」と指摘した。

 さらに、子育ての負担軽減についてひろゆき氏は、「ワンオペが大変というのも、金があれば解決する話だ。フランスでは収入が低い人でも安い時給でベビーシッターを雇え、行政がお金を出してくれる。日本でもお金を何とかする方が早い。国が『1人産んだら1000万円』を給付すれば、子育てに専念して主婦になってもいいという選択もできる」と提案した。

 ソフトウェアエンジニアでタレントの池澤あやか氏は、都心部における住環境の壁を強調する。「共働きで子ども1人なら都内で家を借りられても、子ども2人分の部屋を用意するとなると遠い所に住まざるを得ない。そうした瞬間に職住近接が崩れ、どちらかが仕事を諦める必要が出てくる」と語り、住宅費のサポートやリモートワーク制度の拡充が子育て世帯の味方になるとの見方を示した。

 専業主婦を経て40代で再就職を果たしたSEKAIA株式会社CEO・薄井シンシア氏は、「子どもがいてもいなくても、我々全員には24時間しかない。子どもが生まれれば当然みんな余裕がなくなる。30代の子育てをしている時期に、全てのことをパンパンに詰め込まなくてはならないのかと問いたい。子育ては期間限定で今しかできないが、仕事は後からでもいくらでもできる」と述べ、キャリアダウンを含めた働き方の見直しを提言した。

 これに対し池澤氏は、「自分のキャリアを継続してお金を稼いでいきたい人もいれば、単純にお金がないから働かざるを得ない人もいる。また、離職すると給料がすごく下がる実態がある」と、現代の労働環境における切実な事情を代弁した。

 羽生氏は、国際比較の観点から「日本の女性は有償労働時間がものすごく長いのに、家事・育児のワンオペの時間も男性の何倍にもなり、自分自身の時間や睡眠時間が異常に短い。そこを削ってやり繰りしている。自分自身の時間という意味では、ほぼゼロだ」と過酷な実態を指摘する。

 その上で、今後の働き方のあり方について羽生氏は、「共育て・脱ワンオペ」を提唱。「柔軟な働く時間と場所が必要だ。辞めるか続けるかのゼロか百かではなく、『今月は繁忙期だから残業する』『今週はパートナーの体調が悪いから自分が家事をやる』といったように、個人で決められる裁量を広げてほしいというのが、共働きで共育てをしたい女性たちの上位の希望に来ている」と語り、男女双方がライフステージに合わせて柔軟に働き方を選べる社会構造への転換が必要不可欠であると述べた。 (『ABEMA Prime』より)

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