台風15号 異例のコースで上陸か
台風15号は、きょう10日(月)午前9時現在、千葉県の銚子市から約830km東の海上に迫っています。このまま西へと進み、あす11日(火)の午後には、福島県か茨城県に上陸する可能性が高まっています。どちらの県に上陸しても「統計史上初めて」のことで、とても珍しいコースといえます。
なぜ異例のコースをとるのでしょうか。台風は、偏西風や上空の高気圧の縁を回る風に流されて動くことが多いです。日本に近づく台風は、偏西風に流されて西から東へと動くことが多いのですが、現在、偏西風は日本のはるか北を流れているため、台風はこの風に乗ることができません。一方、上空の高気圧は、北日本方面に張り出してきています。高気圧の南縁を吹く東風に乗って東から西へと進んできているのです。
きのう(日)までの予想では、東北太平洋側に上陸するコースをとるとみられていましたが、きょう10日(月)になって進路が南にズレました。これには関東の南にある寒冷渦が関係しています。台風と同じように「反時計回り」の渦ですが、この渦に台風が近づくことでお互い干渉しあい、台風は関東〜東北沖に進んだタイミングでやや南東に進む予想となったのです。
異例のコースで何が起こる?
異例のコースでやってくる台風によって何が起こるのでしょうか。一番は、いつもと違う方向からの風が強まるということです。台風は進行方向の右側ほど風が強く吹きます。今回でいうと中心の北側、東北太平洋側で「東寄りの風」が強まりそうです。
「仙台」を例に最大瞬間風速と風向の関係を調べてみました。最大瞬間風速30m以上を観測したのは1964年の統計開始から71回ありましたが、そのうち風向が「東寄り」だったのは6回のみ。全体のわずか8%でした。多くは「西寄り」です。仙台では、強い冬型の気圧配置の時に風が強まることが多いことが関係していると考えられます。
慣れない方向から暴風が吹くことにより、いつもは飛ばされないものが飛ばされる可能性がありますし、強い東風は海上の波を高めます。また、東風が山にぶつかることで雨雲が発達し、太平洋側の山沿いほど雨が強まりそうです。いつもとは違うコースの台風による影響に十分ご注意ください。
台風の雨雲は弱まりながらではあるものの、12日(水)には西日本へ進むとみられています。局地的に強まる雨・風に注意が必要です。


