22日に開催予定だった「琵琶湖三市同時花火大会」について、本番2週間前に迫った9日、主催者側が突如、中止を発表した。番組が取材を進めると、主催者側と連絡が取れないという声が相次いで聞かれた。
3市が異例の声明を発表
「一夜限り、琵琶湖が立体になる」
今月22日に開催を予定していた「琵琶湖三市同時花火大会」のホームページ。しかし、大会は開催2週間前に幻となった。
滋賀県の琵琶湖に面した彦根市、長浜市、高島市を会場に1万発以上の花火を打ち上げるとし、1万9000円の有料席も販売されていた花火大会。しかし、先週6日に会場とされる3つの市が異例の声明を発表した。
「彦根市は関係しておりません」
「主催者側へお問い合わせください」
「高島市がイベントの企画・運営に関与している花火大会はありません」
市民や出店予定者は困惑
突然の中止に開催予定地の一つだった、長浜市の住民は次のように話した。
「行けば琵琶湖キーホルダー、これをもらえるというので集めている人たちが殺到というか」
「(チケットを)買おうかなと思って、ちょっと分からないことがあったので問い合わせてフォームに送ったが、何回か送っても返事がないのでちょっとこれ怪しくないかって、前から言っていて。こんなことになったので」
出店を予定していた人は困惑を隠しきれない。
「もうあぜんというか、どうしたらいいの、これが詐欺なのかとか。整理がつかないから、怒りにもならない」
こちらの唐揚げ店の店長は、1月末に5万円の出店料を支払うと7月末まで主催者側から連絡がなかったという。
「(Q.花火大会での出店は夢?)そうです。一回は出してみたい。売り上げもだが、お店の宣伝ができないのがちょっと悲しい」
“許可は取っている”と説明も…
また、番組は花火大会の主催者にPRの手伝いを頼まれたインフルエンサーに話を聞くことができた。
「(Q.主催者との初対面の印象は?)若い経営者の人という感じでした。同い年ぐらい30代ぐらいの人。結構好印象を受けるような営業マンっぽい雰囲気の人でした」
「例えば高島市の市役所に一緒にお伺いして、『警察の管轄の許可出ていますか』と話とかもあって、その時に『ここの政治家さんとこの政治家さんとかから許可をもらっています』と、名刺とかも一緒に出して説明はしていたので、全く何もしていなかったようには見えなかった」
2月か3月ごろに一緒に市役所を訪れ、問い合わせなどはしていたという主催者。しかし…。
開催に向け準備は?
本番の2週間前に突如中止が発表された花火大会だが、開催に向けた準備が進められていたのか、疑問が残る実態も明らかになってきた。
去年12月27日、公式SNSで花火大会を開催することが発表された。開催予定地とされた、滋賀県の彦根市、長浜市、高島市の担当者に伺った。
すると、大会の主催者を名乗る男性が、去年12月から今年2月にかけて、3つの市役所を訪れ、「8月に花火大会を開催したい」と話したという。
高島市の担当者は、主催者に対して、花火大会の開催に必要な許可申請を消防や警察などに行うよう伝えたそうだ。
打ち上げ会場の一つを管轄する消防関係者に話を聞いたところ、花火の打ち上げに関する許可申請は通常、本番の30日前までに行うよう求めているそうだ。しかし、「問い合わせも含めて、主催者から連絡は来ていない」と話していた。
また、地元の「滋賀夕刊新聞社」に伺ったところ、「7月上旬ごろからチケットを購入した人が、主催者と連絡が取れないという話が出始め、『花火大会は本当に行われるのか』と騒がれだした」という。
各市役所には、チケットを購入した人や、露店の出店を予定していた人から、問い合わせが十数件から数十件ほど寄せられているという。
番組の取材に主催者は?
花火大会の主催者に対して、番組で取材を申し込んだところメールでの回答があった。
まず、花火を打ち上げる際に必要な許可申請をなぜ行っていなかったのかという質問に対しては、「正式な申請手続きに至っていないものがあった」としたうえで、「最終的に開催日までに、必要な手続き及び、運営体制を整えることが困難であると判断し、中止を決定した」と回答した。
また、花火大会を開催する意思があったのか番組が質問したところ、「当初から開催する意思がなかったという事実はない。チケット購入者、出店者などへの対応は進めていて、整理が完了次第、対象者に連絡する」との回答だった。
チケット代などの返金について、明確に示されていないが、主催者が罪に問われる可能性はあるのか。元東京地検特捜部・副部長で、弁護士の若狭勝さんに伺った。
若狭弁護士は「花火大会を開催する意思が最初からなく、チケット代などの金を集めていたとすれば、詐欺罪が成立する可能性がある」という。
また、チケット代が返金されない場合、「被害者が集まり、集団訴訟を行うことができるが、仮に主催者側の手元に資金がなければ、返金されない可能性が高い」という。
(2026年8月11日放送分より)











