賃貸物件を借りずにネットカフェを拠点としながら毎月妻と2人の子どもに仕送りを続ける40代の男性・山田さん(仮名)。『ABEMA Prime』では、彼の“ネカフェ生活”とその背景にスポットを当てた。
■夫婦ゲンカ→ネカフェ暮らし
山田さんがネットカフェで暮らすようになった直接のきっかけは、給料の安さをめぐる激しい夫婦ゲンカだった。妻から家を出て行くように言われ、追い出されるように家を離れた。その後、ネットカフェに身を寄せる生活が半年以上続いている。
現在滞在しているネットカフェは完全個室で、枕やひざ掛けが用意され足も十分伸ばせるほか、店内のシャワーや洗濯機といった生活インフラも利用している。野宿は時期的に難しかったため、雨風をしのげて最低限過ごせる場所として選んだという。
■アパートより高いのになぜネカフェ?
山田さんは警備系会社の正社員として働いており、手取りでおよそ月20万円の給与を得ている。そこからさらに飲食店など隙間時間のバイト(スポットワーク)を複数掛け持ちし、毎月およそ15万円を妻と2人の子どもに仕送りしているのだ。
一方で、ネットカフェの利用代は5時間で約2700円かかり、毎日利用した場合、31日間で8万3700円ほどになる。アパートを借りるより高くつく面もあるが、山田さんは「元々は住むところを決めてしまったらそのまま家に帰れない気がしていた」とネットカフェに滞在していた理由を明かす。急にバイトなどの仕事が減った際にも家賃支払いに追われない安心感がある一方、現在は離婚の話も出てきており「ネカフェにいる理由もなくなってきているので、そのうち部屋を借りるかもしれない」と胸の内を語った。
■一時的なシェルターになっても緊張状態解けない
この生活について、一級建築士で空間デザイン心理学協会の代表・高原美由紀氏は「ネットカフェは一時的なシェルターにはなっても、周りの音や自分で環境をコントロールできる感覚が得られず、緊張状態が解けない」と解説。疲労や不安、苛立ち、気分の落ち込みに影響する可能性があると指摘した。
コメンテーターの小原ブラス氏は、山田さんが家族へ仕送りを続けている姿勢について「家族への情があって、いつか戻れるかもしれないという気持ちから次の居住環境を決めきれていないのではないか」と推察し、男性側が家庭内の問題で相談できる窓口が少ない現状にも触れた。
(『ABEMA Prime』より)