社会

ABEMA TIMES

2026年8月16日 11:00

3カ月トランクルーム生活した元新聞記者「ロールキャベツのように挟まって寝ていた」「存在がバレてはいけない。自分自身を殺していた」職と住まいを同時に失うリスクとは

3カ月トランクルーム生活した元新聞記者「ロールキャベツのように挟まって寝ていた」「存在がバレてはいけない。自分自身を殺していた」職と住まいを同時に失うリスクとは
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 本来は荷物を保管するための空間である「トランクルーム」に身を寄せ、寝泊まりしていたメンチニキさん(28)。『ABEMA Prime』では、彼の実情を通じ、一度住まいを失うと容易には脱出できない深刻な社会構造に迫った。

【映像】男性が3カ月暮らしたトランクルーム(実際の様子)

■元経済系新聞記者を襲った失職と「社員寮退去」の連鎖

 メンチニキさんは、かつて経済系の新聞社で記者として働いていた経歴を持つ。しかし、並行して行っていた奇抜な格好でメンチカツを切るというSNS活動が会社に発覚し、「メンチか会社か」を選択させられた際、「メンチ」を選んで退職。職と同時に、住んでいた社員寮からも2週間で追い出されることとなった。

 会社を辞め「社会人」の立場を失うと、4月という時期も重なって家も仕事もすぐには決まらず、賃貸の申し込みをしても審査落ちが続く状態に陥った。その結果、3カ月もの間、荷物を預けるために借りていたトランクルームで寝泊まりせざるを得なくなった。

 そこでの暮らしについて、メンチニキさんは「カプセルホテルと同じ感覚だと思って泊まったが全く違う。本当に光も当たらないし狭い」と明かす。トランクルームはルール上、居住が禁止されており、発覚すれば追い出される。そこで、荷物にロールキャベツのように挟まって眠り、風呂は銭湯、トイレはコンビニを利用して生活をしていた。その間は誰にも相談することはできなかったという。

 SNSのネタとしてはおいしい気持ちはあったものの、一人の人間として暮らす中では「存在がバレてはいけないので自分自身を殺してその中にいるのが辛かった。ネタになる以上に精神が蝕まれていく感じがあった」と、当時のギリギリのメンタルと孤独感を明かした。

 メンチニキさんは最終的に知人の会社でアルバイトを始め、内定届のような書類を用意してもらえたことでようやく賃貸アパートの審査に通った。

■當間ローズが「部屋借りられない」に共感

歌手・タレントの當間ローズ氏

 こうした住まいが得られない背景には、首都圏を中心とした家賃の高騰がある。

 コメンテーターの小原ブラス氏が「信じられないような極小物件も増えているがそれさえも埋まっている。そのくらい都内の家賃がとんでもなく上がっており、住みたいというより住まざるを得ないのが実態だ」と厳しい現状を指摘した。また歌手・タレントの當間ローズ氏も、上京当時に部屋が借りられずドン・キホーテのソファで寝泊まりした自身の苦い体験を振り返り、「1回“そこ”に入ると、オーディションにも受からず精神的にも参ってしまう気持ちがすごくよく分かる」と、住居を失う過酷さに言及した。

 これらの議論を受け、一級建築士で空間デザイン心理学協会の代表・高原美由紀氏は、狭さ自体が直接悪いわけではないとしつつも「自分でその場所を選んでいるか、コントロールできるか、居場所感があるかが大事だ」と解説。空間に余白があることが心のゆとりや思考の広がりにつながると指摘し、追い詰められた居住環境が及ぼす心理的影響について警鐘を鳴らした。

(『ABEMA Prime』より)

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