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2026年8月18日 17:13

千葉豪雨深い爪痕 西日本は深刻渇水 巨大ダム湖の地面あらわに “極端”気象の猛威

千葉豪雨深い爪痕 西日本は深刻渇水 巨大ダム湖の地面あらわに “極端”気象の猛威
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 記録的な豪雨によって被害を受けた千葉県。冠水で動けなくなった車両が、今も放置されたままとなるなど影響が出ています。その一方で、西日本では雨が少ない日が続き、今、深刻な渇水となっています。

追突危険 複数の放置車両

 千葉県を襲った豪雨から2日後、15日午前1時半ごろに撮影された映像です。

 国道を走っていると、その右側には複数の車両が放置されていました。

動けなくなった1台の車
動けなくなった1台の車

 信号が青になり、ゆっくり進んでいくと、交差点の中央付近にも動けなくなった1台の車。

出現した複数の放置車両
出現した複数の放置車両

 再び進むと、2つの車線にまたがって複数の放置車両が出現。前方の車とともに、よけながら恐る恐る進んでいきます。

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車放置2700台レッカー難航

 豪雨から5日目を迎えた17日、千葉県内の道路には無数の放置車両が取り残されていました。

レッカー業者の敷地に大量の車両
レッカー業者の敷地に大量の車両

 県や市によると、動けなくなった車両は2700台以上。千葉市のレッカー業者の敷地には、所有者側の依頼で道路から運んだ大量の車両が並んでいました。

栄鈑工業 運行管理者 齊藤さやかさん
「通常は多くても(車両が)15台くらい。今は(敷地内に)100台ないくらい」
一時保管スペースもわずか
一時保管スペースもわずか

 通常であればすぐに修理工場やディーラーへと運びますが、お盆休みだったため作業はストップ。しかし、依頼は止まらず、一時保管できるスペースもあとわずかだといいます。

「創業40年なんですけど、今までで初めてです。24時間電話が鳴りっぱなしで、(これまで)取り切れないのもありました」
豪雨から5日間の依頼約500件
豪雨から5日間の依頼約500件

 普段1カ月間で700件ほどの依頼があるといいますが、13日の豪雨から17日までの5日間で、およそ500件の電話を受ける事態になっています。

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豪雨被害 日に日に拡大

 レッカー業者が向かったのは、15日に依頼を受け、17日まで放置車両となっていた乗用車。スタッフは慣れた手つきで素早く作業。およそ30分後、レッカーされました。

素早い作業で約30分でレッカー
素早い作業で約30分でレッカー

 その間にも別のスタッフには新たな依頼がきました。

「すいません、今(レッカーに)行き切れていない状況なので。そうですね、今1週間以上たまっている状態です。はい、すいません。今、千葉市内でいっぱいです」
「また断りです」
1日に約50台をレッカー
1日に約50台をレッカー

 この会社では、6人のスタッフがフル稼働し、1日におよそ50台をレッカーしています。

 しかし、作業が追い付かず、今は千葉市内の依頼にのみ対応しているといいます。

日に日に拡大する豪雨被害
日に日に拡大する豪雨被害

 記録的豪雨の被害は日に日に拡大しています。

 17日は千葉市若葉区で50代から60代くらいの男性の遺体が見つかり、市原市でも竹やぶから身元が分からない男性の遺体が発見されました。

 豪雨で亡くなった人は13人に上っています。

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岐阜では干上がったダム

 列島の東側が豪雨に見舞われた一方、西側では真逆の事態が起きています。

本来なら水が張っているダム湖
本来なら水が張っているダム湖

 一見、草原のように見える場所。本来なら、並々と水が張っているダム湖です。

 庄川をせき止めて造られた岐阜県白川村にある御母衣ダムでは今、深刻な渇水に悩まされています。

岐阜県白川村にある御母衣ダム
岐阜県白川村にある御母衣ダム

 庄川上流を上空から見ると、水が少なくなっているのが分かります。橋のような形になっている、道があります。

 石垣の跡もあります。いくつもの石を積み上げて、石垣になっているところが残っています。

 平らな部分には住宅が建っていたんでしょうか。基礎のようなものも見えます。

ダムに沈んだ集落の痕跡
ダムに沈んだ集落の痕跡

 かつて、ダムに沈んだ集落の痕跡が見られました。

 本来だと水の下、ダムの底ですが、もともとあった川の形がくっきりと出てきています。

橋の支柱とみられるコンクリートの塊
橋の支柱とみられるコンクリートの塊

 もともと川が流れていた場所には、橋の支柱とみられるコンクリートの塊もあります。

 橋げたの先には、砂利が敷いてあるようなところがあり、そこがおそらく道だったと思われます。

大阪から来た家族
「びっくりで人工物も出てきてて、すごいびっくりしました」
「なんか怖いね」
「なんで?」
「もう水がなくなっちゃうんじゃないかって不安だな」
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水のアクティビティー中止

 近くのキャンプ場では…。

御母衣湖観光開発 渡辺武志社長
「例年は毎日のようにいろんな方がいらっしゃるんですけど、今年はもう全然。キャンプ場に関しては(集客は)例年の5分の1ぐらいになっちゃってますね。皆さんキャンプ+ウォーターアクティビティーっていう方が割と多かったので」
水を使ったアクティビティーが人気
水を使ったアクティビティーが人気

 ダム湖である御母衣湖では、透明度の高い美しい湖畔でカヤックなどの水を使ったアクティビティーが楽しめ、高原で涼しく過ごせると人気ですが…。

「通常なら、ここの辺りまで水が来て、ここからカヤックとかを出す」
「(Q.水はどこにあるんですか?)どこにあるんですかね…。たぶん向こうの方を下っていくと、奥の方、水たまってるの見えます」
「あの辺まで行けば水あるんですけど」
水が見えるのは本来の出艇場所から2キロ先
水が見えるのは本来の出艇場所から2km先

 水が見えるのははるか向こう、本来の出艇場所から2キロ先。多くのお客さんが目当てとしているすべてのウォーターアクティビティーを中止せざるを得なくなりました。

 アクティビティーの運営会社が撮影した映像を見ると、本来、水が張っている場所ですが、水位が低すぎて、湖の地面の高低差で滝が出現していました。

湖の地面の高低差で出現した滝
湖の地面の高低差で出現した滝

 草原のようになっている場所も…。

「(Q.緑が生えてきてますけど、あそこも本来だったら水?)水です。もう干からびてというか、太陽にも当たりすぎて草が生えてる。草が生えてるのも、僕は初めて見ました」
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水の王国32年ぶり取水制限

 御母衣ダムの現在の水位は、18日午前0時時点でおよそ700メートル。

御母衣ダムの現在の水位
御母衣ダムの最低水位は695m

 ダムの水が利用できる最低水位まで、あと5メートルというところまで迫っています。
※御母衣ダムの最低水位は695メートル

富山河川国道事務所 河村陽一副所長
「まず流域内の小雪・小雨であったことが原因と考えています。(富山県)砺波市からは、このままの状況が続くと生活用水の確保が難しくなる恐れがあるとして、住民の皆さんへ節水の呼びかけが行われているところでございます」
下流にある庄川合口ダム
下流にある庄川合口ダム

 御母衣ダムの下流にある庄川合口ダムでは…。

庄川上流用水土地改良区 城寶勇理事長
「我々、本当に心配しているところで、水はなくなってます。今の水の量は今まで最低です。だから、本当に怖いんです。富山県の西側半分の7、8割の農地は直接この水使ってますんで」
32年ぶり取水制限開始
32年ぶり取水制限開始

 1994年以来、32年ぶりの取水制限を開始。現在は、農業用水の2割節水を呼びかけています。

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「水争い」農家は心配

 農家からは不安の声が聞かれました。庄川下流付近でサトイモやコメを生産している渋谷秀一さんです。

「我々にとっての水がめなんですけど、御母衣ダムの水なくなっちゃうと、うわ、これは大変だなって心配してたので」
「このサトイモも、お隣の稲も、熱帯性水性作物といって、大変、水を欲しがるんですよ。なので、水を与えないと大きくなっていかないんですよ」
作物の生育に水が最も重要な時期
作物の生育に水が最も重要な時期

 作物にとって、水が一番重要な時期だといいます。

多くの水が流れていますが…
農業用水が流れる用水路

 農業用水が流れる用水路。現在、用水路には多くの水が流れていますが……。

「上流の方で水どんどん入れてしまうと、(下流の)水がちょろちょろっとなって、全然入らなくなってしまうんですよ。みんな自分の所へ水入れて、(水が)大きく足りなくなって、昔みたいに水争いなんてことが起きたりするんですよ。それを今、一番心配しております」
「水争い」の心配
「水争い」の心配

 用水路の上流の農家が多く水を使用すると、下流の農家まで行き渡らないのではないかと不安を抱きます。

「みんなが2割にして、ちゃんと節度を持って、水を制限したら、そんな取り合いにならないんですけど」
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不安拡大 節水呼びかけ

 渇水は福岡県でも見られました。

筑後川水系の一つ・寺内ダム
筑後川水系の一つ・寺内ダム

 朝倉市にある筑後川水系のダムの一つ、寺内ダムです。

水資源機構 筑後川上流総合管理所
黒田浩一副所長

「すぐそこの土が出ているところと、少し上の草が生えている境目が満水の位置になりまして、今ここは満水の状態ですと、水の中になります」
水が途絶え地面がむき出しに
水が途絶え地面がむき出しに

 満水時の寺内ダムは木々や緑のギリギリまで水が張っていますが、現在は岩肌部分が露出。さらに上流では、ダムの水が途絶え、地面がむき出しになってしまっています。

「この時期は水を多く使う時期ですので、かなり水位が下がっているのは、この先不安な要素になります」
ダムの貯水率が低下
ダムの貯水率が低下

 筑後川水系の3つのダムの貯水率は、17日時点でおよそ45%に。福岡県は先月2日には線状降水帯が発生するなど、先月上旬にかけ、大雨が相次いだ地域です。

 しかし、梅雨明け以降、雨はほとんど降らなくなってしまい、貯水率が低下しました。

「県民に節水への取り組みとか、ご協力をお願いするような段階にはなっております」
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列島に影響 偏西風の蛇行

 気象庁によると、西日本の気温の高い状態は今後1カ月程度、降水量の少ない状態は今後2週間程度、さらに続く見込みだということです。

1カ月予報
1カ月予報(8/15〜9/14)

 日本列島を襲った極端な気象。この豪雨と渇水には「偏西風の蛇行」が大きく影響していると専門家は話します。

三重大学大学院 立花義裕教授
「西日本は偏西風の蛇行で暑く、東日本は偏西風の逆の蛇行で寒い涼しいという、こういうコントラストが起こったのが今年の夏の特徴ですね」
「偏西風の蛇行」
「偏西風の蛇行」

 立花教授によると、九州などの西側は南側に蛇行した偏西風が暖かい空気を運ぶため、雨が降らず気温の高い日が多くなりました。

 一方、豪雨被害があった千葉などの東側は偏西風が北から冷たい空気を運ぶことで、大気の状態が不安定になり、雨が降りやすい状況だったということです。

(2026年8月18日放送分より)

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