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2026年8月18日 17:20

シャインマスカット大量盗難 防カメ捉えた怪しい影 SNSでは農家なりすまし詐欺急増

シャインマスカット大量盗難 防カメ捉えた怪しい影 SNSでは農家なりすまし詐欺急増
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 17日、和歌山県でブドウ畑からシャインマスカット約100房を盗んだ疑いで、農家の男が逮捕されました。今、全国各地でこうした農家を狙った盗難被害などが相次いでいます。

大量盗難 岡山で男逮捕

 黒っぽい長靴を履き、頭にライトをつけ、カメラの前を横切る人物。これは7月、岡山県久米南町のシャインマスカット農園で撮影された防犯カメラの映像です。

黒っぽい袋を運ぶ
黒っぽい袋を運ぶ

 時刻は午前0時44分、リュックを背負い、画面奥の暗闇の中へ歩いていく姿が…。その約2時間後、黒っぽい袋を運び、カメラの前を横切っていきます。

袋を車へ積み込む
袋を車へ積み込む

 さらに1時間後の午前4時前、車がバックで入ってくると、そこには並べられた黒い袋が…。10袋以上あるように見えます。そして、両手で袋を持ち、車へ積み込みました。

押収されたシャインマスカット
押収されたシャインマスカット

 この映像が撮影された農園では、シャインマスカット約200房が盗まれる事件が発生。岡山県警は、窃盗の疑いで42歳の男を逮捕しました。

 男は「ネットで売って生活費にしていた」と供述していて、警察は余罪もあるとみて、調べを進めています。

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他にも盗難被害

 この地域では他にも、シャインマスカットの盗難被害が発生しています。

通常収穫後の状態
通常収穫後の状態
ブドウ農家 水野竜完さん
「これが(通常)収穫した跡。こういう感じで軸を残して収穫する。盗られている所は残す軸の長さが全然違う。これが端から端まで盗られていた」

 水野さんは5年前に移住し、シャインマスカット農家に転身しました。

植え付けから収益化まで約5年
植え付けから収益化まで約5年

 シャインマスカットの栽培は、苗を植えてから、安定した収入となるまで約5年。初期費用は数百万円かかるといいます。

「房の状態を見て間引いて、最終的にどういう形になるかイメージしながら粒を落とす。収穫の時はそういうワクワク感とか、ちゃんとできているかなとか、そういう楽しみがある」
被害額は60万円以上
被害額は60万円以上

 手塩にかけ、収穫目前だったシャインマスカット約400〜500房が盗まれました。被害額は60万円以上だといいます。

「売り上げが減るというのもあるんですけど、パートやアルバイトなどたくさんの方が携わってくれた。その方々も一生懸命やってくれましたし、良いブドウができるといいねと言いながら作業していた。その人たちの思いを考えると、お金よりもそっちのほうが腹が立ちます。申し訳ないという気持ちもあります」
相次ぐシャインマスカットの盗難
相次ぐシャインマスカットの盗難

 相次ぐシャインマスカットの盗難。5日には栃木県佐野市で約400房が、13日には栃木市で約200房が盗まれました。警察は周辺のパトロールを強化するなどして、捜査しています。

 そして17日も、和歌山県かつらぎ町のブドウ畑から、シャインマスカット約100房を盗んだ疑いで、農家の男(68)が逮捕されました。警察は売りさばいたとみて、捜査を進めています。

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水田の給水バルブ盗まれる

干上がり無数のひびが入った田んぼ
干上がり無数のひびが入った田んぼ
コメ農家 村澤和夫さん(76)
「あそこにひびが入っているでしょ。こういうひびが入りだしちゃったんです」

 干上がり、無数のひびが入った田んぼ。本来なら水が張ってあるはずの田んぼに起きた“異変”。その原因が…。

給水バルブの盗難被害
給水バルブの盗難被害
「水田に(水を)入れる給水管の蛇口を盗まれちゃって、水を送ることができなくなっちゃった。金属製だから盗まれた」
18個中14個が盗まれた
18個中14個が盗まれた

 水戸市でコメを作って46年になる村澤さん。7月、コメの生育状況を確認しようと田んぼに向かうと、給水管に取り付けられていた金属製のバルブがなくなっていることに気が付きました。

 3.8ヘクタールの水田に設置されていたバルブは、全部で18個。そのうちの14個が盗まれました。

道路沿いのバルブが盗難に遭った
道路沿いのバルブが盗難に遭った
「(Q.盗まれたものの特徴は?)全部この道路沿い」

 道路沿いのバルブが盗難に遭ったことから、犯人は車で移動しながら短時間で盗んでいったと、村澤さんは推測しています。

「(Q.今の時期に(水田に)水がないと?)おコメにならない。空っぽのぺちゃんこの穂しかできない。今の時期が一番(水が)欲しい」
被害額は4カ月余りで昨年度1年分を上回っている
被害額は4カ月余りで昨年度1年分を上回っている

 金属価格の上昇に伴い、金属製のバルブの盗難被害が多発しています。

 茨城県によると、2025年度の盗難被害は1410個、被害額は約576万円。今年度は8月14日までに1769個が盗まれ、被害額は約817万円となり、4カ月余りで昨年度1年分を上回っています。

塩ビ製の給水バルブを設置
塩ビ製の給水バルブを設置

 この日、金属製ではなく、新たに塩ビ製のバルブを設置。約1週間ぶりに田んぼに水を入れることができました。

「いやー安心。安心以外の何にもないですよ」

 安堵(あんど)の表情を浮かべますが、塩ビ製のバルブは石油由来のため、品薄や値上げが続いています。

「今年みたいに物価が高くて、肥料代だのかかる費用が去年の倍かかっている。こういうことやられたら、また費用がかかるでしょ。死活問題。(コメ作りを)やめてしまうしかないとなってしまいます」
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“農家なりすまし”詐欺

 農家を悩ませる問題は他にも。それが…。

桃農家 伊東照平さん
桃農家 伊東照平さん
桃農家 伊東照平さん
「フォロワーから、なりすまされて投稿されてますよというコメントで気付きました。(自分の)投稿内容と投稿画像を引用されて、勝手に使われてしまったという被害に遭いました」

 今、急増しているのが、SNSで農家になりすまし、お金を振り込ませるという、新たな手口の詐欺です。

 SNSで“なりすまし”された福島県伊達市の桃農家、伊東さん。5月末に自身のSNSに予約販売のお知らせを投稿しました。

伊東さんのSNS
伊東さんのSNS
伊東さんのSNS
「待ちに待った予約販売スタートまで、あと2日です。福島から全国へ、私たちの想いと最高の笑顔をお届けしたい」

 この投稿の数時間後に…。

「これが実際“なりすまし”が投稿した形になります」
なりすまし投稿
なりすまし投稿
なりすまし投稿
「待ちに待った予約販売スタートまで、あと2日です。福島から全国へ、私たちの想いと最高の笑顔をお届けしたい」
転用防止用の農園マークもそのまま使用されていた
転用防止用の農園マークもそのまま使用されていた

 文章も絵文字も写真も、全く同じものが伊東さんとは別のアカウントで投稿されていたのです。写真の右下につけた転用防止用の農園のマークも、そのまま使用されていました。

 伊東さんの桃の出荷割合は、SNSでの販売が4割で、JAなどが6割。個人農家にとってSNSでの販売は必要不可欠だといいます。

伊東さん
「今SNSを使って販売促進ができる世の中になっているのに、今後のお客様と僕たちの信頼関係にもつながってくるのかなって思ってます」

 青森県五所川原市のリンゴ農家・石岡大育さんは被害についてこう語りました。

「自分の顔をよく見たら女性の顔に。本当にびっくりしてちょっと怖かったですね」
偽アカウントでは女性の顔に変えられていた
偽アカウントでは女性の顔に変えられていた

 SNSに投稿した写真ですが、石岡さんの顔が、偽のアカウントでは女性の顔に変えられていました。

 対面ではないSNS上での販売だからこそ、信頼してもらえるよう、自身の顔写真を掲載していましたが…。

「一番痛いところつかれている状況ではありますね。私も詐欺だと疑われる可能性も出てくるので心配ですね」
写真などが無断で使用された
写真などが無断で使用された

 徳島県阿南市で、50年続いた祖母のイチゴ農園を受け継いだ大杉徹馬さんは、祖母との写真などが無断で使用されたため、警察に相談。自身のSNSでも注意喚起の投稿をしています。

大杉さん
「やっぱりいたちごっこになる側面もあると思うんで、これは一農家でどうこうできる問題じゃない」
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なりすましの手口、共通点は?

 農家のなりすましアカウントによる詐欺。その手口は、どのようなものなのでしょうか?

 実態調査を行ったITジャーナリストの三上洋氏によると、なりすましアカウントには、共通点があるといいます。

ITジャーナリスト 三上洋氏
ITジャーナリスト 三上洋氏
三上氏
「極端に安い、豊作で余っている。『今年初めてネット販売に挑戦するので、ぜひ皆さん買ってください』買ってあげようと思わせる要素を入れるのが特徴です」

 市場価格と比べ、格安の値段を提示したり、消費者の善意に訴えかける内容が多いといいます。

 三上氏が接触したのは、アボカド農家を名乗るアカウント。12個で1280円という、格安の値段が設定されていました。

偽サイトへ誘導される
偽サイトへ誘導される

 メッセージを送ると、大手宅配業者を装った「偽サイト」へ誘導され、そのまま手続きを進めると…。

取引開始前に「口座が凍結されている」と表示
取引開始前に「口座が凍結されている」と表示
「“口座が凍結されています”と出る。“実名認証”で凍結を解除してから買える」

 取引を始める前の段階で「口座が凍結されている」というメッセージが表示され、凍結解除のためにお金を振り込むよう誘導されるのだといいます。

凍結解除するために振り込みするよう誘導
凍結解除するために振り込みするよう誘導
「実名認証という制度はどこにもありません。『凍結された』と言われるとびっくりしてしまう。お金を払わなきゃいけないと思わせる仕組みになっています」
佐川急便が呼びかけ
佐川急便が呼びかけ

 なりすまし詐欺に利用された宅配業者は、不審なメッセージを受信した場合は、URLへアクセスせず、ブロックや通報をするよう呼びかけています。

(2026年8月18日放送分より)

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