千葉県で発生した記録的な豪雨。20日で1週間となります。幹線道路に放置されていた車両も撤去されるなど、復旧が進んでいる一方で、電気施設が水没したマンションでは、今でも停電と断水が続いています。
田んぼに土砂流入 稲が下敷きに
辺り一面を埋め尽くす石と砂。中には10センチを超える大きな石もあります。
大小の石や砂の隙間から見えるのは「稲穂」です。
「(Q.ここ田んぼだったんですか?)田んぼだよ、田んぼ。一緒に来てみて。稲がこれ」
この6日前までは田んぼだったという、この場所。13日に発生した豪雨により、近くにある線路から大量の土砂が流れ込んだといいます。
線路の近くに行ってみると、本来、道があった場所に土砂と共に大きな土のうが崩れ落ちていました。
これらの土のうは3年前の台風接近の際に土砂崩れ対策として積まれたものでしたが、今回の豪雨で崩れたといいます。
この他にも、パイプのような物や車のタイヤ、脚立なども土砂と一緒に流れ込んできていて、その影響で稲が倒れてしまっていました。
被害を受けた田んぼの稲は収穫間近のものでした。
農水大臣 田んぼなど視察
千葉県は温暖な気候を生かした関東有数の早場米の産地です。
平賀さんの田んぼでは今年、およそ1800キロのコメを収穫予定でしたが、今回の豪雨の影響でおよそ120キロ、15分の1の量しか収穫できないといいます。
豪雨発生から6日、鈴木憲和農水大臣が19日に千葉県内の田んぼなどを視察しました。
「いつからですか、稲刈り」
「8月のお盆すぎから」
「もう始まるところだ」
政府は、被害を受けた農家への支援など今後の対応を急ぐ考えです。
「収穫できたとしても、品質上コメが出荷できないということもあろうかと思いますので、稲刈りまで時間がありませんので、方針を出させていただきたいと思います」
断水続く地域 復旧完了へ
雨の影響なのか、田んぼのへりはごっそりと削れています。ガードレールの支柱が剥き出しの状態です。
豪雨による爪痕が残る千葉市小食土町。このエリアでは19日も断水が続いていました。
給水所にはタンクなどを持った地域住民の姿がありました。
断水の原因は、豪雨で道路が大きく崩れたことによる水道管の破損です。
市の水道局職員などが水道管内の泥水を取り除くなど、19日も復旧作業にあたっていました。
午後5時ごろ、給水所に来た97歳と84歳の夫婦。歩いて2分ほどの自宅から共にシルバーカーを使いやってきました。
「洗濯しようと思って」
「(Q.洗濯?)うん、私このシャツきょうで1週間になっちゃうの」
「ちょっと洗濯とトイレが一番困るなあと思って」
「工事の方は終わったんですか?」
「工事は終わっていて、今、水を順次流して洗浄をしています」
「掃除をやっているわけ」
「そうです。もう少し洗浄に時間がかかります」
復旧で住民は喜びと安堵
夫婦が給水したのは4袋分で、重さはおよそ28キロ。
生活に欠かせない大切な水をシルバーカーに乗せて、ゆっくりと自宅に帰っていきました。
「水道まだです」
「いつから(水道使える)?」
「きょうの夜までには間に合うように、夕方から夜です」
「きょうお風呂入れる?」
「入れると思います」
そして19日午後8時ごろ、水道局の職員が各家庭の水道の元栓を開けると…。
6日ぶりの水道の復旧に住民から喜びと安堵(あんど)の声が聞かれました。
「早く直していただいて、ほっとしているのが一番ですね」
「(Q.これでやっと日常に?)はい、戻れます、やっと」
一方で、依然として断水と停電に悩まされている人たちもいます。
停電で80歳が12階を4往復
千葉市にある12階建てのマンション。
地下にある電気設備が浸水したため、停電が発生。エレベーターが使えず、住人たちは階段での上り降りを余儀なくされています。
「(Q.何階に住んでいるんですか?)一番上(12階)。だから大変なの。階段を上って下りて、上って下りて」
最上階に住んでいる80歳の花澤さんはこのマンションで一人暮らし。食料の買い出しやごみ捨てなどで1日4回は、1階から12階まで上り下りするといいます。
「(Q.まだ半分ですか?)はい」
階段を上ることおよそ7分、ようやく家に到着。少し休憩をした後、今度はトイレや手洗いに使用するための水をくみにいきます。
18日、マンションの居住部分の停電は解消されたものの、貯水槽から水を送る電動ポンプは復旧していないため、断水が続いたままです。
片方のバケツには水がなみなみと、そしてもう片方には500ミリリットルのペットボトル4本が入っています。
「そーれ行くぞ」
「電気があっても水がなければ、どうにもならないんだよね。水ってこんなに大切なものなんだなって。自分で『これが一生続くわけじゃないよ』『大丈夫だよ、頑張ろうね』自分にそういう声かけないとね」
トイレ用の水を階段で運搬
10階に暮らす伊藤賀津哉さん(67)。 豪雨による停電から5日ぶり、各住戸の停電は18日に解消されました。
停電が解消するまでは、ランタンと懐中電灯の明かりで生活していたといいます。
断水が続いているため、トイレ用の水は近くの公園にくみにいくという伊藤さん。重たい水を抱えて上る10階までの階段は、67歳の体にはこたえるといいます。
断水しているため風呂には入れず、毎日、汗拭きシートで体を拭く伊藤さん。豪雨により、車も被害に遭いました。
(2026年8月20日放送分より)


















