外国人も絶賛する日本のフェリー旅。中でも格安&快適と人気の“弾丸フェリープラン”。現地滞在「ゼロ泊」とちょっと忙しい旅だけど人気のヒミツは?
フェリー旅 人気の秘密
「日本のフェリーは最高だよ」
「ドキドキ!船が“動くホテル”だから」
世界も注目する日本のフェリー旅。その中でも、今“日本一”と人気のフェリーがあります。
それが大阪と九州を結ぶ巨大客船「さんふらわあ」。
「中も豪華で信じられないくらいクールだよ!」
船内には3層吹き抜けのアトリウムなどがあり、非日常の空間が広がります。
いよいよ出航。甲板からは瀬戸内海の絶景が広がり、明石海峡大橋の真下を通過し、大迫力に歓声も。
大阪と大分県別府市を結ぶこのフェリー旅が、今、人気ランキングで“日本一”に。
その理由のひとつが…。
「弾丸(フェリー)で来ました。値段的には全然ありがたい。向こうで一泊すると高くつく」
その名も“弾丸フェリー”。
夕方、大阪を出て、翌朝、別府に到着。現地観光した後、夜にはまたフェリーで大阪に向かいます。現地0泊のちょっと忙しい旅ですが、料金は往復約2万円からと格安。
「安くて、快適」
「荷物を置いて行けるのが、すごく楽」
充実の船内ブッフェ
さらに、船内で外国人が驚くのが、和洋中、約25種類以上の季節ごとの料理が並ぶブッフェグルメ。
「食事がとにかく最高だよ」
「フードイズアメイジング」
海の旅ならでは、取れたてのブリやカツオなど、海の幸も食べ放題!
「サシミおいしい。おいしすぎて1キロ以上は食べちゃったよ」
ご当地グルメも魅力です。
40代の女性が目をとめたのが大分名物「りゅうきゅう」。ブリなどの刺身をしょうゆ、みりんなどのたれに漬け込んだ郷土料理。あつあつごはんの上にのせ、おだしをかけてだし茶漬けに!
「まあ、おいしそう」
「ゆずコショウめっちゃおいしい。これめっちゃおいしい。家でもやってみよう」
大浴場やイベントが無料
他にも「日本一」の秘密があります。
「海を眺めながらお風呂なんて、最高にリラックスできるよ」
オーシャンビューの展望大浴場が無料。
アトリウムではプロジェクションマッピングや、マジックショー、コンサートなどの船内イベントも無料。
「めっちゃイイ」
「もっと揺れるかなと思ったけど、そんなに大きく揺れない」
客室は追加料金のないタイプから、ゆったりとした和室まで。
「なんか『私の家やったかしら?』みたいな。くつろげます、すごく」
「ええ思い出やなあ〜」
「ほんまやわ」
孫と「夢の2人旅」
この日、弾丸フェリーで出会ったのが、大阪に住む英美子さん(67)と孫のゆずさん(11)です。
「もうなんかドキドキすぎて」
「11歳」
英美子さん
「6年生。だからギリギリ子ども料金」
「夢、夢の弾丸フェリー。弾丸じゃないと私、どこも連れて行けないから」
ペットのトリマーを40年続ける英美子さん。仕事が忙しく、孫との旅を夢見ていましたが、ついに念願のフェリー2人旅に。
実はゆずさん、3日前に海で足の小指を骨折しましたが、無事、医者からOKが出ました。
2人の部屋は、スーペリアタイプ。
「ここやったら夜更かししても誰にも怒られたりせえへんから」
英美子さん
「ママにもな。『早く寝なさい』言われへんし」
翌朝午前7時。フェリーは別府に。
「手を振ってくれたで、あの人」
ゆずさん
「すごい、踊ってる人おる」
英美子さん
「どこに?」
ゆずさん
「踊ってる、踊ってる」
「5時間寝た。寝たら起きないから」
滞在は約10時間
現地滞在は約10時間の旅、スタートです。
2人が一番行きたかったのが、別府名物・地獄めぐり。まずは、真っ赤な「血の池地獄」がお出迎え。
「なんか怖い。なんか泥みたいなのたまっている」
英美子さん
「熱いんかな、これ」
ゆずさん
「すげえ〜」
こちらは一転、神秘的なコバルトブルーの「海地獄」。
「こんなところでお湯につかったら死ぬんちゃうん?」
英美子さん
「熱いです。あつあつ」
足湯ならぬ「手湯」も。温泉の蒸気で指先を温めます。
「(トリマーの)仕事で指を使いすぎているので。ホンマに家にほしい、私」
「ばあばはどう?優しい?」
ゆずさん
「まぁ、優しいよ。大丈夫?って、めっちゃ過保護」
取材スタッフ
「いつも心配してくれる?」
ゆずさん
「めっちゃ心配性やねん」
旅をしたかった訳は?
トリマーの店を40年以上1人で切り盛りする英美子さん。今回、孫と旅をしたかった訳を話してくれました。
「子どもをどこにも連れていけへんかったから。子どもを連れていけへんかったから、今孫を連れていく」
30年前に離婚。それから休む間もなく働き続け、2人の娘を育てた英美子さん。娘たちにしてあげられなかったことを取り戻す旅だといいます。
「これも夢やったんです、ずっと仕事してたからね。子どもを育てる時にベビーカー押してゆっくり買い物とか全然せずに大きくなったんですよ」
ゆずさん、骨折で車いすはちょっぴり恥ずかしそうですが、おばあちゃんはとってもうれしそう。
滞在10時間。出航1時間前に無事、港に戻りました。
「なぁ、ばあば、寂しいな」
英美子さん
「寂しいな、帰るで」
旅の最後に英美子さん、突然の涙。
「いい旅だった?」
英美子さん
「そやねん、泣くわ。楽しかったです。いろいろなことを考えさせてもらいました」
「癒やしの休日」
大阪発の弾丸フェリーには、鹿児島県志布志を結ぶコースも。こちらの50代の男性は、早くもやる気満々です。
医療関係の仕事をするキヨシさん(仮名・50代)。2カ月ぶりにようやく休みが取れ、「癒やし」のため弾丸フェリーに。
まさか、念願の休日に思わぬハプニングに遭おうとは…。
翌朝午前9時に鹿児島・志布志港に到着。
「(Q.大丈夫ですか?自転車で)大丈夫ですよ」
滞在は約7時間。自転車好きなキヨシさん。坂道も軽快です。午前10時すぎ、1つ目の目的地に到着。
自然に囲まれ、南国気分が味わえる、まさに穴場のビーチ。そこをまさかの貸し切り状態です。
非日常を満喫し、仕事の疲れを癒やします。
ランチは地元で評判の店で、今朝とれたて港直送の宮崎県産近海マグロ丼をいただきます。
まさかのトラブル
ここで思わぬ事態が…。次は絶景の温泉という極上のプランでしたが…。
なんと、レンタル自転車の鍵を紛失。
30分探しても鍵は見つかりません。フェリーの出航まで、残り1時間半。呼んだのはタクシー。自転車をのせ…。
自転車の鍵は弁償か…。それでも旅は楽しもうと、しっかり絶景温泉へ。その15分後、取材スタッフのスマートフォンに着信がありました。
なんと、鍵が見つかった?
「開きました!良かった」
「行ってきます。もう時間ないんで」
出航の10分前にギリギリセーフ。
なんだか慌ただしかったものの、「癒やし」になったといいます。
謎の外国人の秘密
この日出会ったのは、謎の外国人。なぜか、作務衣姿に、胸には日の丸。
「今、自分で包丁作っていて。こんな仕事してる人、外国人にいないですね」
聞くと、エリックさんは包丁鍛冶職人。来日して15年になるといいます。
日本に留学中、刃物の名産地の大阪・堺市で職人の技に感動し、弟子入りを志願。今では工房を構え、自分の包丁ブランドを立ち上げるほどに。
そんなエリックさんが、なぜ初めて弾丸フェリーに?
実は、船内のイベントに講師として招かれていたんです。
約80人、ほぼ満席と大盛況。
「こうたたいて、こうたたいて、ピューッと」
「(Q.粘土みたいに曲がる?)そうそう、粘土ですね。粘土と一緒。パン作る時と一緒」
緊張の講演を終えた後は、フェリーの旅を楽しみます。
感動したというのが、瀬戸内の海とその先に広がる山々。
70代女性の一人旅
大阪と九州を結ぶフェリー「さんふらわあ」。
この日、鹿児島から乗船した好子さん(71)。1人で大阪に向かいます。
足が不自由だという好子さんですが今回、どうしてもと初めてフェリーに。
「(Q.全国大会を見に行く?)はい。応援に」
剣道の全国大会に出場する孫。その姿を一目見たいと、決意しました。
足に不安があるものの、フェリーなら寝ながら移動できることが決め手に。
一晩で関西と九州を結ぶ夜行フェリー。観光以外に利用する人も多いそうです。
孫の全国大会へ
約12時間で到着。名古屋に住む息子夫婦と合流し、いざ試合会場へ。
「よいしょ、こらしょ。はあ〜キツい」
それでも好子さんは、自分の足で関西までやってきました。夏の高校剣道全国大会が始まります。
孫の悠人さん。いよいよです。強豪校相手に果敢に攻めます。
悠人さんは健闘しましたが、残念ながらチームは敗退。惜しみない拍手を送ります。
「どうでしたか?試合は」
孫 悠人さん(17)
「いや…上手くいかなかったっす」
好子さん
「もうちょっとだったね」
悠人さんの顔には悔しさがにじみます。
「強かったね、頑張った」
悠人さん
「うれしいっす」
駆け付けたおばあちゃんの一言に、悠人さんも笑顔に。
それぞれの思いを乗せ、きょうもフェリーは海を渡ります。
(2026年8月20日放送分より)




























