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2026年8月21日 16:00

伝統行事“お祭り”に転換期 外部から人手確保 女人禁制撤廃も 歴史つなぐ取り組み

伝統行事“お祭り”に転換期 外部から人手確保 女人禁制撤廃も 歴史つなぐ取り組み
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各地で夏祭りが行われる時期ですが、今、祭りや伝統行事が中止となる事態が相次いでいます。

長年に渡って受け継がれてきた全国各地の伝統行事が存続の危機に直面しています。

少子高齢化などで担い手不足が深刻化する中、歴史をどう継承していけばいいのでしょうか。

■『五山送り火』『郡上おどり』運営費・担い手不足 存続危機に

存続の危機にある伝統行事。

まずは京都の『五山送り火』です。
『五山送り火』は、京都のお盆を締めくくる、8月16日の伝統行事です。
現世に迎えた先祖の霊再び浄土へ送る意味を持ちます。
今、人件費や資材高騰などの影響で資金難に陥っていて、2026年7月からクラウドファンディングを始めました。

『資金難』以外の危機にも直面しています。

京都五山送り火連合会の岩崎勉会長によると、
「異常気象による土砂崩れや倒木も相次ぎ、山の保全や維持管理にかかる負担が大幅に増えている。さらに少子高齢化や人口減少による深刻な担い手不足により、現状を維持することさえ難しく、地域の山や文化そのものが存続の危機に直面している」といいます。

岐阜の『郡上おどり』にも危機が。

『郡上おどり』は岐阜県郡上市で400年以上続く日本三大盆踊りのひとつに数えられる行事で、2026年は9月5日まで30夜にわたって開催されます。
身分制度が厳格な江戸時代に、お盆の4日間だけは身分の隔てなく踊って、融和を図ろうとしたのが始まりだということです。

1つ目の課題は『運営費』です。
『郡上おどり』の2025年の運営費は、総額4000万円かかりました。
交通整理や雑踏警備、無料シャトルバス、ごみ処理などに費用がかかったそうです。

郡上おどり運営委員会の事務局長は、
「運営費を参加者から賄う仕組みがなく、国や市の補助金に全面的に頼っている状況」だと話しています。

2つ目の課題が『担い手不足』です。
郡上市では 人口減少が続いていて、担い手・後継者不足が課題となっています。
郡上おどりを継承する保存会のメンバーも平均年齢が60歳を超えている状況です。

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■人口減少で外部から人手 みこしを軽トラックで!?奇策も

伝統存続へ取り組んでいる事例を紹介します。

岐阜の古川祭です。
岐阜県飛騨市で開催されている古川祭は、300年以上続く、氏神の神霊が山の神社から年に一回地域内に降臨するのを迎え入れる行事で、毎年4月19日・20日に開催されます。

古川祭の存続が危ぶまれているわけ、それは、人口減少です。
飛騨市の人口は2020年には2万2538人でしたが、2050年には推計1万1268人と、ほぼ半減。
人口減少によって、地元の人だけで祭りを存続させることが危ぶまれています

実際に、祭りの時に町内をめぐる豪華絢爛な『屋台』をひく人が不足
存続のため、2024年から一部の運営組織が、外部から人を募る『ヒダスケ!』に登録した人を起用し始めました。

外の手の起用に賛成する運営組織のメンバーは、
祭りは街全体をひとつにつなげるものだが、人手不足と高齢化から地元の人だけで行うのは困難になってきている。外部の人に文化や祭りに触れてもらえる機会でもあるのでありがたい」と話しています。

一方、消極的な意見もあります。

別の運営組織のメンバーからは、
衣装の着付けの手伝いや外部の人の時間管理などで余計に人手が必要になり大変。それなら自分たちだけで屋台をひいた方が良いと判断をした」という声もあります。

そのため、外の手を借りるかは屋台ごとの判断ということになり、2026年の祭りでは、9つある屋台のうち6つを、外部の約70人が氏子と一緒に屋台をひきました。

身近な商店街でお祭りが廃止になったケースです。

北海道北見市の『ぼんぼんまつり』は、北見市中心部の商店街で30年以上前から行われてきた夏まつりです。
しかし、運営メンバーが70代から80代で、「体力的に祭りの運営に携わるのが難しい」という意見が複数上がり、2026年から廃止となりました。

街の皆さんに、お祭りの運営に参加したいかどうかを聞きました。

「参加している」という方です。

京都府出身の30代男性は、
「仕事を3週間ほど休んで地元の祇園祭を手伝うのが恒例。自分が子どもだったころと比べ、祭りに対する人々の関心が希薄化しているように感じる
広島県在住の40代女性は、
「子どものお祭りの手伝いをしている。家事と地域行事の両立が大変
札幌市在住の81歳男性は、
「北海道の盆踊りを普及させているが、盆踊りができない親子が増えて、お祭りに来てくれない」と話していました。

一方、「参加しない」という方です。

神奈川県出身の26歳女性は、
「子どものころはお祭りに参加していた。学生の時に運営を手伝おうとしたが、面倒になって逃げだしてしまった
兵庫県出身の24歳女性は、
「面倒なので運営側はやりたくない。給料が出るならやるかも
大阪府出身の23歳男性は、
「どういう人とやるのか、誰が教えてくれるのか不安。地域のつながりが強い印象で運営に入りづらい

祭りの担い手不足を意外な形で解消したケースもあります。

山口県光市の伊保木地区の磯部八幡宮の夏まつりは230年続き、かつては若者がみこしを担ぎ、三味線や踊りでにぎわいました。
ただ、地区外へ働きに出る住民が増え、今では102世帯168人しか住んでいません。

人口減少で約40年前にみこしの担ぎ手はいなくなり、今では軽トラックがその役目を果たしています。  

このような形で祭りを続ける理由について、神社の宮司は、
「祭りがなくなれば人と人のつながりだけでなく、土地への感謝や祈りの気持ちも薄れてしまうかもしれない。神社はただご神体をまつるだけの場所になりかねない」と話しています。
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■360年超続く『獅子舞』女人禁制撤廃などで消滅危機を回避

伝統存続へ取り組んでいるもう1つの事例を紹介します。

兵庫の宇原獅子舞です。
兵庫県宍粟市で毎年10月の第2日曜日に、宇原岩田神社の祭りで五穀豊穣と無病息災を祈り奉納される獅子舞です。
360年以上にわたり伝承されています。

そんな宇原獅子舞ですが、過疎化の影響で10年ほど前に、宇原獅子舞保存会のメンバーが10人程度に減ってしまい、平均年齢も60代になってしまいました。
そして担い手不足から12ある演目のうち、4から5演目しか披露できなくなってしまいました

さらに、その後、高齢のメンバーから「これからは若い人たちに任せよう」という声が上がり、数名が離れたことで、メンバーが5人程度にまで減少。
宇原獅子舞は存続の危機に

危機を受けて、保存会の事務局長・井口さんは、
「伝統が衰退して、消滅してしまうのが一番悲しい。『人が集まるのを待つ』のではなく『宇原獅子舞を取り巻く環境そのものを変えよう』と考えた」といいます。

存続に向けどんな取り組みをしたのでしょうか。

縁起が悪いなどの理由による女人禁制を撤廃し、女性の参画を推進。
また、地元地域に限られた保存会のメンバーを地域を問わず受け入れる、など改革ともいえる取り組みを行いました。

現在では、保存会のメンバーは35人程度まで増え、女性は約10人、2割が地元地域外となりました。
また、平均年齢も約35歳になり、若い人も増えて、12演目すべて披露できるようになりました。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年8月21日放送分より)

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