異性の子育てに対して難しさを感じる親は少なくない。特に女の子を持つ父親の中には、性に関する話の切り出し方や、スキンシップの境界線、周囲の目線などに悩む人が約7割に上る。こうした性別の違いによる育児の戸惑いは、父親だけでなく、男の子を育てる母親の間でも共通する課題だ。
デリケートな悩みに対し、親はどう向き合い乗り越えるべきか。『ABEMA Prime』で異性の子育てのリアルを考えた。
■父親が直面する「娘を育てる難しさ」

小学2年生の娘を持つクリハラさんは、父親として娘を育てる中でのリアルな葛藤を明かす。「母親が息子の着替えを手伝うのは違和感がなく見えるが、男親が娘の着替えを手伝うと、周囲から『怪しげな人』に見られていないかと視線が気になる」。
さらに、成長に伴い今後の関わり方にも不安を抱いている。「これから身体の変化が出てきた時に、自分が通ってきた道ではないため、どう関わっていけばいいのか少し不安がある」と吐露する。
クリハラさんは、具体的に難しいと感じる場面として、外出先での出来事を挙げた。「例えば、遊園地でドレスに着替えて写真を撮るとき。もっと小さい頃なら一緒に更衣室に入ったりできたが、小学生になってからは外で待つようにしている」と語る。また、温浴施設への入浴についても、「保育園の頃までは一緒にお風呂に入れたが、母親がいない出先で、温泉に一緒に入るのはルールとしても難しい」と説明した。
■「男の子は立って用を足すが便器の縁に太ももがついて…」

一方、男の子2人と女の子2人を育てているみそきむちさんも、異性ならではの育児の難しさに直面してきた。みそきむちさんは「男の子はわからないことが多すぎる」とし、具体的なエピソードとして「トイレの仕方も女の子とは全然違う。男の子は立って用を足すが、その時に便器の縁に太ももがついて汚くないか心配になった」と振り返る。
さらに、乳幼児期の男の子特有の身体ケアについても悩んだという。「赤ちゃんの頃に、男性器の皮を剥いてあげた方がいいという話を聞いたが、仕組みがわからないのでどうすればいいか悩んだ。夫に相談したところ、ぶっきらぼうに返されたため、『じゃあもう任せるわ』となった」と、母親だけでは解決できない悩みを明かした。
■「関係性がしっかりしていないと性教育どころじゃない」

こうした育児のハードルに対し、公認心理士として多くの子育て相談を受けてきた東ちひろ氏は、子育て全体における性教育の位置づけを解説する。
東氏は、性教育は子育ての中の一つの要素だとした上で、その前提として自己肯定感や良好な親子関係を育むことが重要だと指摘する。「私は『心貯金』を貯めましょうと言っているが、自分が自分でOKだと思える自己肯定感を高めていかないと、親の話が入ってこない」と説明。性やセクシュアリティの話はハードルが高いため、日頃のコミュニケーションや信頼関係が大切だとした。
この指摘に、みそきむちさんも「日常でフランクに話していないと、そういう話はしづらい」と同調。ブラジャーなど身体の変化についても、かしこまらず日常会話の中に織り交ぜることが大切だとし、「それが当たり前の空間で育てば、いざ困った時にお父さんを頼れるようになるのかな」と語った。
また、子どもの発達段階について東氏は「生物学的に10歳頃から『人から見られた自分』を意識し始める。それまでは他人の目を気にせず裸で走り回っていても、成長につれて恥ずかしいという感覚が芽生えてくる」と解説した。
(『ABEMA Prime』より)