社会

ABEMA TIMES

2026年9月1日 13:00

クマが食パンを食べるフェイク動画も “丸ごと”食パンが点々と...鳥取各地で「異様な光景」 餌付け?愉快犯?捜査のプロが分析

クマが食パンを食べるフェイク動画も “丸ごと”食パンが点々と...鳥取各地で「異様な光景」 餌付け?愉快犯?捜査のプロが分析
広告
1

 今年、国立公園指定90周年を迎えた「大山隠岐国立公園」。風光明媚なこの地に、食パン、しかも丸ごとが、大量に投棄された。

【映像】鳥取各地で“異様な光景”(実際の様子)

4日間にわたり、39kgものパンが…

 投棄された場所は、鳥取県西部。標高1729mの中国地方最高峰・大山(だいせん)中腹にある県道だ。8月14日の早朝、150mにわたって、約30個のパンが捨てられているのを職員が発見。投棄は4日間にわたり、捨てられていたパンは約80個、39kgにものぼった。

 さらに19日には、鶏のレバー約1.3kgも。一方、同一人物の仕業かなど関連はわかっていないが、同じ時期に鳥取市の白兎海岸でも食パンが見つかっていたことが判明した。

 県がパンの成分を分析したところ、大山と白兎海岸で見つかった食パンは、別の製品とみられることがわかったという。また、いずれも毒物は検出されなかった。

 これらの投棄は法的にはどうなのか。阪口采香弁護士は、「元々はパンでも捨てられると廃棄物になる。廃棄物処理法違反や、大山は国立公園とのことなので、自然公園法違反の可能性も」と指摘する。

東京・中目黒でも“食パン投棄”

 「路上に食パン」といえば、今年3月、東京屈指のおしゃれタウン・中目黒でも、山手通り沿いの歩道約800メートルのエリアに、数日おきに8枚切りの食パンが捨てられていた。

 清掃ボランティアの男性に、回収した食パンを見せてもらうと、この日は、たった30分ほどで袋がパンパンに。その数、なんと33枚。8枚切りの食パンで4〜5袋分だ。清掃ボランティアを行うCOMOさんは、「ここにちょっと穴があるのわかりますか?ネズミの巣で。パンを見つけてはこっちに持って帰ってきたりする様子を見たことがあります」と語る。

 近隣のマンションでは、ベランダにハトが飛来し、糞をするなどの被害も発生していた。

「クマが食べに来た」フェイク動画も拡散

 鳥取県のケースでは、クマが食パンを食べているニセの動画や画像がSNSに投稿され拡散。

 これに対し、鳥取県の平井伸治知事は、「クマは今、食べに来ていない。フェイクと言っていい。鳥取県に対する誤った見方が出るのは経済的被害にもつながりかねず、警鐘を鳴らしたい」とコメントした。

 とはいえ、今は夏のエサ不足で、クマの出没が多くなる時期だ。自然公園財団 鳥取支部・大山の平木尚一郎事業所長は、「ちょくちょく(クマの)目撃例が報告されている。野生動物を誘引するものを置く行為自体は、皆さんの安全にも問題があるので、避けていただきたい」と呼びかける。

事件捜査のプロ「まさしく珍事件」

 では、いったい誰が何の目的で行ったのか。“捜査3兄弟”がこれまでの知見を元に推理した。まずは犯罪心理学のプロフェッショナルである、犯罪心理学者の出口保行氏。「食品関係の業者が、何らかの理由で処分に困り、手っ取り早い解決方法として不法投棄した」と予想する。

「これだけの量が投棄され、持っているということを考えると、食品関係の業者が処分に困ったのかなと感じる。手っ取り早い解決方法として、不法投棄した。心理学的には、背景に“センセーションシーキング”という現象が起きているのではないか。センセーションは刺激、シーキングは追い求める。『こういうことをするとドキドキする』『人から注目される』といった気持ちが働いていることは考えられる。あえて等間隔に置いたり、一気に投棄した後、時間を置いて、また捨てたりということは、センセーションシーキングの大きな表れなのかなと考えている」

 続いて、事件捜査のプロフェッショナルである、元徳島県警捜査1課の秋山博康氏は「パンの量、並べ方から見て、野生動物の餌付けしか考えられない」と考える。

「まさしくこれは珍事件。自分も実際、徳島県の山道に生ごみが毎日のように捨てられ、廃棄物処理法で捜査をした。張り込みで検挙したが、その容疑者を取り調べたら、野生動物に対する餌付けが目的だったと自白した。今回パンというのが珍事件だが、並べたり置いたりは私が検挙した被疑者と同じで、餌付けしか考えられない」

 科学捜査のプロフェッショナルはどうか。元京都府警 科学捜査研究所 法医科長の矢山和宏氏は、「あえて変なものを置き写真を撮らせるストーカーの手口に似ている。注目を浴びたい愉快犯とも考えられる」とする。

「中目黒の場合は、ハトやネズミといった動物が食べやすいようにカットされていたが、鳥取の件は1斤や半斤のように、大きい形でそのまま置かれている。そのため、愉快犯や模倣犯みたいな形で、複数の人がこうした状況を作り出して、SNSなどに利用していることも考えられる」

(『ABEMA的ニュースショー』より)

広告