台風24号はこの先、沖縄や奄美に近づく見込みです。ただ、今回警戒が必要なのは台風が「どこを通るか」だけではありません。本州付近には秋雨前線が停滞し、台風周辺からの非常に暖かく湿った空気が流れ込むことで前線の活動が活発化。台風から離れた場所でも大雨となる恐れがあります。すでに青森県で線状降水帯が発生し大雨をもたらしている秋雨前線に、この先も警戒が必要です。
台風24号 5日(土)以降は進路定まらず
台風24号は日本の南を北上し、あす3日(木)から4日(金)にかけて沖縄や奄美に近づく見込みです。
奄美地方・沖縄地方 25m
【予想される波の高さ】(〜4日(金))
奄美地方 4m
沖縄地方 5m
注目はその後です。
5日(土)以降は台風の動きが遅く、予報円は日ごとに大きくなっています。6日(日)には予報円の範囲が沖縄付近から四国沖まで広がり、台風がどこへ進むのか、まだ定まっていません。
予報円が大きいのは台風が大型化するという意味ではありません。台風の中心が入る確率が70%の範囲を示していて、今回はそれだけ進路が不透明だということです。
ただ、台風が本州にどれだけ近づくかに関わらず、今回は広い範囲で「大雨」になる見通しです。
台風から離れていても危険 暖湿気が秋雨前線を刺激
3日(木)の予想天気図を見ると、本州付近には秋雨前線が延びています。そこへ台風24号周辺の風や高気圧周辺の風にのって、南から非常に暖かく湿った空気が流れ込みます。大量の水蒸気を含んだ空気が秋雨前線に流れ込むことで、積乱雲が次々と発生。台風から遠く離れた東日本でも大雨となる恐れがあります。4日(金)にかけては西日本〜東日本の太平洋側を中心に雨量が多くなる見込みです。
(3日(木)朝〜4日(金)朝 多い所)
四国 200mm
東海・近畿・九州南部・奄美 150mm
北陸 120mm
関東甲信・中国 100mm
※さらにその先の24時間では、四国で300mmの予想
大切なのは、台風の進路図だけを見て「自分の地域には来ない」と安心しないことです。今回は台風そのものよりも、台風から秋雨前線へ流れ込む暖かく湿った空気がどこに集中するのかが、大雨の場所を左右します。
青森で線状降水帯 海面水温の高さが一因か
その危険性は、すでにきょうの青森で現実のものとなりました。
青森県津軽ではきょう2日(水)午前3時すぎ、線状降水帯が発生。鰺ヶ沢町や深浦町、弘前市付近では、1時間におよそ90ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨に関する気象防災速報も相次いで出されました。
今回の大雨で注目したいのが、日本付近の海面水温です。日本海には平年より3℃以上高い海域もあります。海面水温が高いほど、海から大気へ水蒸気が供給されやすくなります。日本海から流れ込む空気が多くの水蒸気を含み、雨雲が発達しやすい環境になっていたと考えられます。あす3日(木)にかけて秋雨前線は南下するため、東北に加えて北陸でも局地的な大雨に警戒が必要です。
「ノロノロ台風」で大雨長期化か
週末にかけて台風24号の動きが遅くなることで、秋雨前線に伴う大雨が数日続く恐れがあります。影響が長期化すると総雨量はさらに増えるでしょう。「台風がどこへ進むのか」だけではなく、「秋雨前線に伴う大雨はどうなるのか」に注目し、気象情報を確認するようにしてください。


