探偵と聞けば、推理や謎解きのイメージを抱く人も多いだろう。しかし現実の探偵業務のほとんどは浮気調査だという。『ABEMA Prime』では、16年のキャリアで1100件以上の浮気調査を手掛けてきた私立探偵・小沢氏に密着。尾行のコツから業界の裏事情、調査後のモヤモヤまでを赤裸々に語った。
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■「届け出さえすれば誰でもなれる」探偵業の実態

そもそも探偵とはどんな仕事なのか。小沢氏は「実際の探偵はほとんどが浮気調査。警察が介入しない個人間のトラブルを手助けする仕事」と説明する。新卒でこの業界に入り、16年が経つ小沢氏。きっかけは小学生の頃、「ゲーム感覚で友達のお母さんを尾行するのがブームになった」こと。そこで自身の“探偵適性”に気づいたという。
一方で、探偵になるための資格は特に必要ない。「管轄の警察署経由で公安委員会に届け出をすることによって届け出番号が付与される。それさえあれば探偵業が行える」と小沢氏は言う。リディラバ代表の安部敏樹氏が「やってはいけないこと(を学ぶため)の研修は特にないのか」と問うと、「一切なくて、本当に届け出さえすれば、反社とかじゃない限りなれてしまうというのが現在の日本の法律」と答えた。
尾行の手法についても明かした。「電信柱の影でコソコソ見てるイメージがあるが、実際はそんなことはしない。探偵だと思われなければいいので、その場にいそうな人に溶け込む」とのことで、ジャケットを羽織り、コンビニ袋を持ち、うつむいて歩く“仕事帰りの会社員”を演じることもあるという。ある時は、対象者に「お前探偵じゃないか」と詰められ、その場で突然、ゴリラのように胸をたたく「ドラミング」を披露。「探偵ではなく、変な人だと思われた」ことでその場を切り抜け、後日あらためて不貞の証拠を押さえたという。
■浮気調査あるある「本命より容姿が劣る相手を選ぶ」「生活圏内でデートする」

話題は、浮気調査を1100件こなしてきた小沢氏ならではの「あるある」話へ。12月が繁忙期になりやすいかと問われると、「12月はイベントが多いので、クリスマスとかはやはり多い」と答えた。
そして同業者の間でも共通認識になっているというのが「不倫相手は本命より容姿が劣ることが多い」という傾向だ。「不倫相手ですって(写真を)見せると、依頼者も『どこがいいの?』というようなことを言われる方が多い」と小沢氏。女性が不倫する場合はどうかという問いには、「容姿はあまり関係なく、ステータスというか、医者や社会的地位のある人、金持ちと不倫している傾向がある」と語った。
また、「不倫デートの場所は生活圏内であることが多い」とも明かす。「依頼者と一緒に行ってる店というパターンもある。『ここで会っている』と伝えると、『あそこ知ってます、よく行ってました』と言われることもある」という。「大胆ですよね、これも探偵あるある」と小沢氏はあけすけに語る。
さらに、依頼が来た案件の約9割以上が“クロ”だという。「どちらかというと根拠があって、ほぼしてるだろうなという形で依頼される方がほとんど。バイアスはかかっているが、ほぼほぼクロだ」と小沢氏は説明する。一方、1カ月ほど調査しても怪しい動きが見られなかった場合、どの段階で“シロ”と判断するのかと問われると、「依頼者さんがどれだけ満足するかによる」と答えた。また、過去に特に難しかった調査については、周囲を警戒しながら「後ろ向きで歩いている」対象者もいたと明かし、スタジオを驚かせた。
■「写真を撮ったら終わり」??答え合わせできないモヤモヤを抱えて

本命と不倫相手の容姿の差に共感していたギャルタレントのあおちゃんぺが、「不倫している人って、本命と不倫相手のどっちが好きなんですか」と問いかけると、小沢氏は少し考えてからこう答えた。
「フィクションの探偵は最後に謎が解けて、伏線がうまく回収されて気持ちよくなる。でも実際の探偵は“答え合わせ”ができない。話しかけるわけにはいかないので。あれ何だったんだろう、どっちが大事なの、どういう気持ちでこれ不倫してたの、みたいなことを聞きたい対象者がいっぱいいた。探偵は謎を解くお仕事みたいなイメージがあるかもしれないが、たくさんの解けない謎を持ち帰る仕事ともいえる」
人間の裏側を見続ける仕事と、どのような思いで向き合っているのか。小沢氏は「人間不信にはなる。でも、人間ってそういうものだよね、そういう弱さや矛盾をはらんで生きているものなんだな、と割り切ることによって、それでもなおこの人を信じたい、と思えるような気持ちが大事なんじゃないかなと思いながらやっている」。ダークヒーローでありたいという”中二病”的な自覚も持ちつつ、「不倫を憎んで人を憎まず、しっかり証拠は取らせてもらうが」と締めくくった。
(『ABEMA Prime』より)