社会

ABEMA NEWS

2026年10月6日 11:30

ダメと分かっていても…親の2人に1人が「子どもを叩いた」経験…体罰禁止でも悩む親たち「言葉だけでは止められない」必要な“代替策”とは

ダメと分かっていても…親の2人に1人が「子どもを叩いた」経験…体罰禁止でも悩む親たち「言葉だけでは止められない」必要な“代替策”とは
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 2019年、親による体罰を禁止する法律が成立した。しかし2022年の調査では、2人に1人の親が子どもを叩いたことがあると回答している。先日も10代の娘に平手打ちをしたとして母親が暴行の疑いで逮捕される事案が発生し、親子喧嘩の末、娘が交番に相談したことで事件が発覚したという。

【映像】父から50回以上体罰を受けた息子(実際の様子)

 体罰禁止という法的な枠組みが整う一方で、現実の子育ての現場では、しつけと暴力をめぐる葛藤が続いている。『ABEMA Prime』では、「子どもを叩いてしまう親」というテーマについて考えた。

■「してはいけないことを…」と親も自己嫌悪

Kさん

 多感な中学生の息子を持つ父親・Kさんは、何度注意しても収まらない問題行動に我慢の限界を超え、息子の頭を叩いたところ、その場で110番通報されたと明かす。「脳天のあたりをかするように一回叩いて、『やめろ』と言った」と振り返るKさんは、息子がそのまま児童相談所に連れていかれ、計10日間施設に預けられたという。その後、警察官に「親は子どもが悪いことをした時にどうやって注意すればいいのか」と聞いたところ、「110番通報してください」と言われたとし、「それはおかしいだろと思う。じゃあ親の役割って何なのかと。そういう自問自答はある」と語った。

 5歳と3歳の息子と暮らす母親・らいさんは、長男が次男の腕を噛んだ際に思わず長男の腕をつねってしまったという経験から、しつけの方法に悩み始めた。「さすがにちょっと、してはいけないことをしてしまったという感覚があった」と述べ、自己嫌悪に陥ったことを明かす。その後は兄弟喧嘩を止める際にくすぐりで引き離そうとしたが、「ネットでくすぐりも虐待みたいなものとして、身体的な苦痛を与えると書いてあって、またちょっと自己嫌悪になった」と話す。結局、言葉だけではどうにもならないことも多く、有料の支援サービスも検討していると述べ、その費用が30万円にのぼると明かした。

■「暴力でうまくいったというエビデンスはない」

叩いたことがある親

 親がしつけを理由に暴力をふるうことについて、社会活動家の山本昌子氏は、「叩くことで、行動がすぐに変わったように見えるし、理解したように見えるけれど、本当に叩かれてまでするほどのことなのか気になる」と疑問を呈する。また、「暴力のある環境で育った子どもが学校でも問題行動し、その問題行動を止めるためにまた暴力を受けることを繰り返されているケースもある」と指摘した。自身も暴力的な環境で育った経験を持つと明かした上で、「あなたはたぶん、その感覚だと子どもに繰り返すよと言われた時に、すごく考えたことがあった」と述べた。

 経済学者の柿埜真吾氏は、「子どもだって一つの別の人格。(暴力によって)うまくいったと思っている方は世の中にいっぱいいると思うが、うまくいったというエビデンスは何もない。たまたまうまくいっただけかもしれないし、エスカレートしなかっただけかもしれない」と述べ、体罰を肯定しない姿勢を示した。

 リディラバ代表の安部敏樹は、「しつけというのは基本的に教育の文脈にある。私的なルールが社会のルールを超えるというインプットをすることがとても良くない」と主張し、「その考え方は、基本的に反社会的な勢力のものだと思っている」と述べた。一方で、「言うことを聞かない子がいっぱいいることも事実で、いかに家庭の中だけで対処せずに、チームや地域という社会の中でルールを教えていくかが重要だ」と代替策を示した。

■EXIT兼近大樹「どうすれば子どもが止められるかという代替案が広まっていない」

兼近大樹

 EXIT・兼近大樹は、幼少期に暴力的なしつけを受けた自身の経験を率直に語った。「人に迷惑をかけた相手には暴力が許されるという個人的なルールが、子どもの中に出来上がっている。先生から何を言われても、『お前がまず俺に迷惑をかけたよね』という話になる。過激な暴力を受けているから、先生からの暴力は怖くない」と振り返る。

 さらには「暴力で教えたことの先というのは、もう暴力でしかない」と述べた上で、「どうすれば子どもを止められるのかという代替案が広まっていないのに、暴力なんか良くないよと言われても…という人の気持ちも理解できる」と、代替案の欠如という問題を指摘した。

 相方のりんたろー。は、言葉だけでは伝わらない難しさを認めながらも、「手をあげてしまうことで、なぜこれが人に嫌な思いをさせるのかというところまで伝えきれない」と語る。また、育児の疲弊が体罰につながる構造についても触れ、「表面張力ギリギリの状態が続いていて、そこに対するケアが必要なのに、必要な時に必要なサービスとつながれていない気がする」と支援体制の課題を指摘した。
(『ABEMA Prime』より)

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