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2026年10月6日 18:00

手口巧妙化するトクリュウ犯罪 安全な国こそ狙われる?「窃盗ツーリズム」も深刻化

手口巧妙化するトクリュウ犯罪 安全な国こそ狙われる?「窃盗ツーリズム」も深刻化
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 手口が巧妙化する匿名・流動型犯罪グループ“トクリュウ”による犯罪被害が増えている。タイの拠点が摘発されるなど、国際的な組織犯罪の広がりも見えている。

中高年が加害者になるケースも

 まず、トクリュウ犯罪の実態を見ていく。若年層だけでなく、中高年が加担するケースも増えている。

 警察庁によると去年、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる“トクリュウ”で詐欺に関与し検挙された人の年齢層は、40代が11.7%、50代以上が10.7%。5人に1人が中高年となっている。

 今年2月、静岡県伊豆市で、住宅に侵入しおよそ20万円を奪ったとして、運搬役の65歳の男を逮捕。男は初公判で無罪を主張している。

 また8月には、長野県千曲市で、住宅に侵入しおよそ16万円を奪ったとして、73歳の男ら5人が逮捕された。男らは「リクルーター」や「実行役」など役割分担していたとみられる。

 東京都は「トクリュウが実行役を募る手段として利用しているのがSNSでの闇バイト募集。最近では『年齢問わず』という闇バイト募集広告が増えていて、その結果50代以降が応募するケースが出てきている」と注意喚起している。

組織の“上流”初摘発 「情報元」とは?
組織の“上流”初摘発 「情報元」とは?

 “トクリュウ犯罪”の増加に政府も対策を急いでいる。

 役割が細分化されている“トクリュウ”で、組織の“上流”とされる「情報元」が初めて逮捕された。

 警視庁は先月28日、東京・江東区の強盗未遂事件に関与したとして石原忍容疑者(53)を逮捕。「情報元」という役割を担うとみられる。

 情報元とは“トクリュウ”で上位に位置していて「案件屋」に標的の情報を提供する役割。情報を提供された「案件屋」が「指示役」を介して「実行役」を募り、犯罪が実行される。

 江東区の事件の経緯は、被害者が不動産関連の仕事をしていた石原容疑者に不動産探しを依頼。石原容疑者は、被害者宅に足を運び、家族構成、生活リズム、現金の保管場所を把握。「案件屋」に情報を流して、報酬も事前に相談していたという。

 他の容疑者の供述や携帯電話の解析などから石原容疑者が捜査線上に浮上し、逮捕した。「情報元」の逮捕は警視庁で初めてのこと。

犯罪防止へ 新たな対策早期導入?
犯罪防止へ 新たな対策早期導入?

 犯罪防止へ、新たな対策の早期導入が議論されている。

 警察庁の有識者会議は先月24日、トクリュウによる被害を防ぐ新たな対策として「遠隔解析」を早急に導入するべきだとする提言をまとめた。

 遠隔解析とは、トクリュウが犯行に用いるスマートフォンを外部から操作。通信内容や情報を入手し、被害防止などに利用するというもの。

 想定される手順は、(1)まず、捜査で事件に使われた「端末」を特定し、(2)裁判所から許可状を取得。(3)実際に端末にアクセスし、犯罪計画や標的を把握。(4)被害防止、犯行阻止に利用する。

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「窃盗ツーリズム」も深刻化

来日外国人による犯罪増加
来日外国人による犯罪増加

 “トクリュウ犯罪”と同様に、もう一つ問題となっているのが来日外国人による犯罪だ。「窃盗ツーリズム」という言葉も広がっている。

 来日する外国人による犯罪が増えているという。

 法務省の犯罪白書によると、来日外国人の検挙件数は2022年以降急増し、2024年は前の年と比べ33.5%増、3365件増え1万3405件となった。

 「来日外国人」とは、定住外国人や在日米軍関係者などを除いた外国人で、面識のない外国人同士がSNSで連絡を取り、犯行に及ぶケースもあるという。

 背景にあるのは「窃盗ツーリズム」の増加か。警察庁のトクリュウによる犯罪被害対策の有識者検討会メンバーでもある、東京都立大学教授の星周一郎さんによると、「窃盗ツーリズム」とは、観光ビザなどを利用して入国。窃盗などの犯罪を行い、盗品を換金してから別の国へ移動する手口。捜査が追いつく前に国境を越えるため捜査や身柄確保が困難だという。

安全な国こそ狙われる?「窃盗ツーリズム」
安全な国こそ狙われる?「窃盗ツーリズム」

 「窃盗ツーリズム」は、安全な国こそ狙われるという共通点があるという。

 アイスランドは、オーストラリアのシンクタンクが「世界で最も平和な国」と評価しているが、近年は国外の窃盗グループが観光客をターゲットに犯行を繰り返しているという。

 また、オーストリアメディアによると、オーストリア当局は、少なくとも12件の窃盗事件を繰り返した5人のチリ人を逮捕。犯行グループはスイス、ルクセンブルク、フランス、ドイツでも犯行を繰り返していたという。

 星さんによると、狙われる国には共通点があるという。治安の良い国は、店舗や住宅のセキュリティが比較的手薄。観光客が多い国は、観光客を装って入国しやすいといい、盗品を換金するルートが存在しているという。

(2026年10月6日放送分より)

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