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2026年10月20日 16:00

東京23区の火葬場『料金高騰』&『2週間待ち』も…新設を検討へ 待ち受ける“壁”

東京23区の火葬場『料金高騰』&『2週間待ち』も…新設を検討へ 待ち受ける“壁”
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東京では、火葬料金の高騰や、火葬まで何日も待たされることが問題になっています。
こうした中、対策を話し合う検討会が開かれました。
高騰する東京の火葬料金、そして火葬待ちの実態です。
東京23区内に、新たな『火葬場』を作るという案も出ていますが、様々な課題があるようです。

■23区の火葬場 料金高騰 『民営8割超』なぜ?歴史的背景

10月14日、東京都では火葬場に係る検討会、第2回が開催されました。
検討会の目的は、将来にわたり安心して火葬を行える体制を確保することです。

東京都の火葬場の問題です。

高齢化による死者の増加で、受け入れ能力が不足する懸念があります。
また、民営の火葬場の料金の高騰が問題視されています。

60代の夫婦です。
23区内で火葬をした際、金額に驚きました。
「4年前に母を亡くした。葬儀社の紹介で、4万円程度の火葬があったが、予約がいっぱいで断念した。結局、火葬は9万8000円かかった。高くて『なんでこんなにするの?』と驚いたが、しぶしぶ選択した」

23区の火葬場です。

9カ所あるうちの7カ所が民営です。
23区内の火葬料金は、公営だと4万4000円から。
民営だと8万円からです。
23区外の場合、八王子市など、市民は無料の地域も多くあります。

料金について、民営火葬場は公的負担がないため、燃料費、人件費の高騰や税負担を料金に反映せざるを得ない、という状況です。

東京23区の火葬場の現状です。

火葬場の経営についてです。
1948年(昭和23年)に、墓地埋葬法が施行されました。

経営主体については、
『非営利性・永続性を担保する観点から、原則、地方公共団体、宗教法人、公益法人に限る』と1968年の国の通知で示されています。

全国の火葬場は、約99%が公営です。

一方で、東京23区では、多くが『民営』です。
なぜなのでしょうか。
法律が施行される前に運営していた民営火葬場は、例外的に認められています。
東京23区内で6カ所の火葬場を運営している、東京博善は、1921年(大正10年)に設立。
1カ所の火葬場を運営している、戸田葬祭場は、1927年(昭和2年)に設立しています。

東京23区での、1年間の火葬件数です。
東京博善が、約7万4000件、戸田葬祭場が、約1万6000件で、全体の8割超が民営の火葬場で行われています。

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■需要増で“火葬待ち”も 新設検討へ 課題も 住民の理解は?

23区内で火葬需要が多いため、火葬待ちも発生しています。

70代夫婦です。
「2025年12月に兄を亡くした。火葬までは1週間待たされた」
別の70代夫婦です。
「2024年の冬、母を亡くした。火葬まで2週間待ちだった。保管料がかかったが、それよりも遺体が冷凍されて、冷たい中でかわいそうだった」

日本の年間の死者数です。

1990年は約82万人。
35年で倍に増えて、2025年は159万人。
ピークは2040年と予測されていて、1年で約167万人が亡くなると推計されています。
ピークの後は少しずつ減って、2070年には、1年で152万人が亡くなると推計されています。

火葬待ちが深刻な一方、将来的には需要が減るといいます。
こうした状況の中、火葬場に係る検討会では、公営の小規模火葬場を複数、新たに作る案が検討されています。
小規模火葬場とは、火葬の炉が2基から4基ほどの火葬場です。

小規模火葬場は、需要の増減に対応できるといいます。
大規模なものと比べ、将来の需要減少時に、縮小、廃止しやすい。
火葬炉の耐用年数は25年から30年程度で、更新時に、炉だけを入れ替えるか、廃止にするかなど判断ができます。

小規模火葬場は、ユニット型にすることでコストを減らせます。
工場であらかじめ製作した火葬炉、機械設備、建築部材を現地で組み立てる方法で、工期や建設コストを縮減できるとしています。

小規模火葬場の実例です。

環境への配慮もされています。
福島県川俣町の施設です。
老朽化や黒煙の問題で建て替えました。
以前の施設では、黒煙をそのまま排出していました。

火葬場を新たに作る際の課題は、周辺住民の理解です。
街で、近所に火葬場ができたらどう思うか聞きました。

60代女性
「いずれはお世話にならなきゃいけないけれど、勝手な話だが、家の資産価値が下がるから嫌」
40代男性
「嫌だけど、仕方ないと思って割り切る」
70代女性
「実際必要だけど、ちょっと抵抗がある」

現状のルールです。

自治体ごとに制定されています。

都内では、『住宅等からおおむね250メートル離れていなければならない』とする条例の規定が広く採用されています。
これは、野焼きをしていた明治期の火葬場設置基準が背景にあるため、見直しの検討が必要だと検討会はしています。

『迷惑施設』としてのとらえ方や、ネガティブな印象が変わるよう、環境性能が飛躍的に向上していることなど、最新の火葬場のクリーンな実情を積極的に伝えることが必要としています。

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■火葬場新設の難しさ 『紆余曲折20年』 一番のハードルは…

火葬場建設の難しさについてです。

岐阜県中津川市の例です。
市内に3つの火葬場があり、最も古いものは建設から65年が経過しています。
そのため、市は、2009年から火葬場を新設する検討を始めました。
候補地を選定し、決まりかけたところで、住民の反対で、これまでに3回、計画が白紙になっています。
2026年6月にも住民投票で反対多数となり、協議が白紙になりました。

住民の声です。
「子どもたちの通学路の途中。毎日通る場所なので嫌」
「2車線道路に隣接していて、良く見える位置にあるので嫌」

市の担当者によると、一番のハードルは、市民の理解を得ることだということです。

市の担当者です。
「現在の3つの火葬場は、かなり老朽化しているので、市としては一刻も早く新設したいが、約20年、紆余曲折があった。次が最後の機会という気持ちで、今まで以上に慎重に進めていきたい」

札幌市の例です。

札幌市清田区にある、里塚斎場です。
1984年に完成しました。
施設の老朽化と火葬件数の増加への対応のため、2035年度までに新斎場の整備を目指します。
ただ、現状の建設候補地が住宅地に近づくことなどから、住民から反対意見が相次いでいます。

そもそも、約40年前の建設時にも、住民からの反対意見がありました。

当時、周辺地域の住民側から、14項目の要望書が提出されました。
内容は、
・地下鉄の早期完成促進。
・スキー場およびキャンプ場の建設。
・公立大学の誘致。
・老人娯楽施設の建設、などです。

住民は、市が善処していくことを条件に建設を認めました。

住民の言い分です。
約40年前の約束の中には、いまだ実現していないものもあります。

地元住民は、
「地下鉄の清田区への延伸が実現していない状況で、住宅地に近い場所への建て替えは受け入れられない」といいます。
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■老朽化進む火葬場 多死社会到来で新設検討 国の支援は?

全国の火葬場の年間稼働率です。
地域で差がありますが、関東が92.5%と非常に高い稼働率です。

首都圏の9都県市は、5月に、老朽化が進む火葬場の設備更新や耐震化、新増設などが急務だとして、火葬場に対する財政支援や、民営火葬場の法的位置づけの明確化などを求める要望書を厚労大臣などに提出しました。

当時の、栗原厚労大臣政務官です。
「火葬場の整備などは、地域の実情に応じて行う必要があることから、各自治体において適切に対応されるべきもの。国の財政支援に関する制度を墓地埋葬法に新たに設けることは困難と考えている」

(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年10月19日放送分より)

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