社会

モーニングショー

2026年10月20日 16:00

インフル早期流行のワケ『ワクチン前倒し』効果は?“痛くないワクチン”争奪戦!?

インフル早期流行のワケ『ワクチン前倒し』効果は?“痛くないワクチン”争奪戦!?
広告
3

全国でインフルエンザが異例の早さで流行入りし、2026年は予防接種を早める人も多いといいます。
早期流行には長雨が関係しているといいます。
予防接種の前倒しで、ワクチンの効果がシーズン中に切れる恐れについても、見ていきます。

■インフル 前年比5倍超 沖縄は警報レベル 医療ひっ迫

街の方々に、インフルエンザの流行状況について聞いてみました。

30代・航空関連で働く男性
「職場でかなり流行っていて、休んでいる人が多く、人手が足りずキツい」
40代・会社員の男性
「会社で、4、5人インフルエンザに罹った。いつもは11月から流行るイメージだが、2026年は早い」

全国のインフルエンザの患者数です。

10月5日から11日までの1週間の、1医療機関あたりの患者数は、『12.81人』。 
2025年の同時期と比べると、約5.4倍です。
2026年は、2025年よりも約1カ月早く、インフルエンザの流行シーズンに入りました。

都道府県別で見てみると、神奈川や埼玉、千葉など28の都道府県で、注意報レベルの、1医療機関当たり10人以上の患者数となっています。
また、沖縄では、31.34人と、警報レベルにまで達しています。

警報レベルでインフルエンザが流行している沖縄では、県内の一部の救急病院で、外来診療の遅延や患者の受け入れ制限が発生しており、県が適切な受診を呼びかけています。

沖縄県の中部にある、中頭病院では、インフルエンザの入院患者の増加で、病床が連日ひっ迫しており、救急車の受け入れを制限している状況です。
10月19日時点では、インフルエンザにより、15人の方が入院しています。

また、中頭病院の救急科医長の仲村医師によると、
「中部の病院が満床で、救急車の受け入れが出来ず、中部圏域を超えて那覇まで搬送するという、普段なら起こらない事例もあった」ということです。

2026年は、インフルエンザの流行入りが早かったため、感染に気付かなかった患者の方もいます。

30代の男性・Aさんです。
9月上旬に、熱っぽい、だるいなどの症状がありましたが、その時は「疲れかな?」と思い、そこまで気にしていませんでした。

その翌日、熱が39℃を超えましたが、インフルエンザとは思わなかったため、病院で受診せず、市販薬を服用したといいます。

さらに翌日、熱は下がらず、のども痛み始めたため、病院で受診したところ、インフルエンザだと診断されました。
受診が遅れてしまった結果、Aさんの妻と子どもにもインフルエンザがうつってしまいました。

2026年のインフルエンザの状況について、日本感染症学会専門医で、国際医療福祉大学教授の寺嶋毅さんは、
「今年ほどの流行の早さは予想外だった。全国的には10月から11月に1度ピークを迎えた後、1月から3月ごろに、もう一度感染の波が来る恐れがある」と指摘しています。
広告

■インフル流行拡大“3つの理由”多雨も要因か

流行拡大の原因について見ていきます。

いま、流行が拡大している3つの理由です。
寺嶋教授によると、
・多雨
・免疫不足
・海外からのウイルス流入
この3つの要因が考えられるといいます。

1つ目、『多雨』についてです。
東京では、9月は1カ月間、毎日雨が降りましたが、雨を避けるために屋内で過ごす機会が増えました。
結果、換気が不十分な状態となり、“3密”が発生したといいます。

理由の2つ目は、『免疫不足』です。
国立健康危機管理研究機構は、2026年のインフルエンザについて、現在流行中のウイルスの大きな流行は、2シーズン前(2024‐2025年)。
さらに、ワクチン接種の開始前に流行が始まり、免疫が十分でない人が一定数存在していたことが、流行を拡大させた可能性があるとしています。

さらに、2026年の大雨にも原因があります。
今は9月の雨による、多湿からくる疲労が蓄積していて、自立神経の乱れによる免疫が低下している、いわゆる“多雨疲労”で、インフルエンザに罹りやすい状態の人が多いということです。

理由の3つ目が、『海外からの流入』です。
国立感染症研究所のインフルエンザ研究センターによると、2026年夏に流行したウイルスの遺伝子情報を調査したところ、東南アジアや南アジアで流行しているウイルスの遺伝子情報とほぼ一致したということです。
これらの地域から、ウイルスが日本に入ってきたとみられています。

寺嶋教授です。
「2026年はまだ暑い日が続いているほか、秋はイベントも多く、3密ができやすい。免疫が少ない人も多く、今後も感染が拡大する可能性がある」
広告

■ワクチン接種前倒し 効果は?“痛くない”ワクチン争奪戦も

ワクチンについて、街の声です。

70代・男性
「2025年、インフルエンザに罹って、大変な思いをした。2026年は、9月初めに自治体から通知が来たので、早々に接種した」
40代・女性
「小学生の子どもの学級で、9月の始業式早々、インフルが出た。子どもから家族に蔓延する前に、夫婦で9月下旬に接種した」

今シーズンは流行入りが早かったことを受け、ワクチン接種を前倒しする自治体や医療機関もあります。

例年、10月から自治体による定期接種が始まるのですが、厚労省は、『自治体の判断で前倒しで、ワクチン接種が実施可能』と全国の自治体に周知しました。

新潟市は、9月10日から、大阪・富田林市は、9月14日から、東京・世田谷区は、9月16日から、と例年より早めた自治体が出ています。

ワクチンの効果についてです。

接種してから2週間程度で免疫ができ、効果は5カ月程度続きます。
今シーズン、早めの9月中旬に接種した場合、2027年2月中旬ごろに、ワクチンの効果が薄れる計算になります。

インフルエンザの流行です。

過去3シーズン(2023年、2024年、2025年)を見てみると、2025年シーズンは流行の山が2回あります。
2月中旬にワクチンの効果が薄れると、まだ流行の山を下りきっていない時期になります。
2023年のシーズンも、まだ感染者数が多い時期に効果が薄れてしまい、流行シーズンをカバーし切れないことになります。

ワクチンの効果について、街のギモンです。

50代・男性
「9月下旬に接種を終えたが、効果が弱くなるころに2回目を打つべき?」
寺嶋教授です。
「基本的には1回でよい。ただ、慢性の呼吸器疾患や心疾患がある人、受験など大事なイベントが控えているなど事情がある人、また2月から3月の流行状況によっては、2回接種しても良い」

街のギモン、2つ目です。

70代・女性
「ワクチンが十分足りているのか心配。9月に打ったから、多分年明けには効果が弱まると思うが、その時も十分なストックはあるのか」
寺嶋教授です。
「毎年、使用量より供給量の方が多いので、ワクチンがないことはないが、クリニックによっては(2回目を接種する2月や3月に)すでに接種を終了しているところもある」

街のギモン、3つ目です。

50代・女性
「娘が先月、インフルA型に感染した。今からでもワクチン接種する意味はある?」
寺嶋教授です。
「接種した方がいい。A型でも、もう1つのA型(H3亜型)や、B型に感染する可能性があり、予防効果は期待できる」

さらに、こんなギモンも。

30代・男性
「ワクチン接種しても、インフルエンザに罹ってしまうことがある。(接種する)意味があるのかギモン」
寺嶋教授です。
「接種しても罹ることはあるが、(ワクチンには)死亡や重症化予防効果もあるので、特に小さな子ども、高齢者、持病のある人には意味がある」
50代・女性
「持病があるなど、体質的にワクチンを受けない方がいい人もいるのか」
寺嶋教授です。
「ワクチンの成分によって、アナフィラキシーなど、重篤なアレルギー症状を起こしたことがある人は控えた方がいい」

近年注目を集めているのが、痛くないワクチン『フルミスト』です。

フルミストとは、
▼鼻の粘膜に噴霧して接種するインフルエンザワクチンで、注射と違い、痛くないのが特徴です。
▼対象年齢は、2歳から18歳。
▼効果は、約7カ月です。

街ではこんな声も聞かれました。

6歳の息子を持つ、40代の男性です。
「子どもが注射嫌いなので、フルミストを受けられる病院を探したが、予約がいっぱいだった。3軒目くらいで予約が取れて受けられた」
また、千葉県のこどもクリニックは、
「現在、(フルミストは)キャンセル待ち状態。需要に対して、フルミストが足りていない。完全に争奪戦」だといいます。
この状況について、製造販売元の第一三共に聞きました。
「今季、流行入りが早かったため、一部の医療機関で、一時的な不足が発生している。流行が早かったが、今すぐ供給量を増やしたり、前倒したりすることはできない。今後の供給によって、徐々に解消していくと考えている」

(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年10月20日放送分より)

広告