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ABEMA NEWS

2026年11月9日 07:30

工藤会トップ交代か 6代目会長とみられる人物は「地位が低かったが…」福岡県警「頂上作戦」指揮者が明かす“人物像”

工藤会トップ交代か 6代目会長とみられる人物は「地位が低かったが…」福岡県警「頂上作戦」指揮者が明かす“人物像”
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 特定危険指定暴力団「工藤会」で、代替わりの「継承式」が行われ、新たに就任したとみられる“6代目会長”はどういった人物なのか。

【映像】工藤会の元総裁・野村悟被告の自宅前

 2012年12月、工藤会が「特定危険指定暴力団」に指定されたのは、市民をもターゲットにしてきたからだ。1990年、土地問題で揉めた相手に散弾銃を発砲。1994年、県警本部の目と鼻の先にあるレストランで発砲。2003年、暴力団追放活動に取り組んでいた高級クラブに手りゅう弾を投げ込み、従業員らが重軽傷を負った。

「頂上作戦」でトップ逮捕

 福岡県警はみかじめなどの摘発を強化。工藤会の壊滅を目指した「頂上作戦」に着手し、2014年9月、野村悟総裁(当時)と、ナンバー2の田上不美夫会長(当時)を1998年の元漁協組合長射殺事件の殺人の疑いで逮捕。その後、市民が襲われた4つの事件について殺人などの罪に問われた。

 福岡地裁は2021年8月、4つの事件について、いずれも野村被告の共謀を認定。求刑通り死刑を言い渡した。野村被告は当時、「生涯このことを後悔するぞ」と述べていた。一方、控訴審で福岡高裁は死刑を破棄し、無期懲役を言い渡した。4つの事件のうち漁協組合長射殺事件は、推認する力に乏しいとし、無罪と判断された。

 「頂上作戦」を指揮した元福岡県警刑事部長の尾上芳信氏は「真実は一つしかないが、一部無罪になったからと言って、それが真実というわけではない」と話す。現在は3つの事件で有罪として無期懲役判決(福岡高裁判決)。検察・被告側の双方が上告している。

組織はピーク時から8割以上減

 工藤会のトップとナンバー2が逮捕されてからの12年で、組織は弱体化。福岡県内の勢力は準構成員を含め210人で、ピーク時から8割以上減少した(過去最多だった2008年は1210人)。

 今年3月ごろには、トップに君臨していた野村被告の「引退」が記された文書を県警が入手した。「引退は野村前総裁の本人の意向ではなく、その下の者が話し合って決めたと思われる。理由は野村前総裁が獄中にいるためだ」(尾上氏、以下同)

 福岡県公安委員会は7月、工藤会の代表者を5代目会長である田上被告に変更した、と官報で公示。県警はトップ交代を断定した。10月末には工藤会で15年ぶりの「継承式」が開催され、後藤靖理事長(51)が6代目会長に就いたとみられる。

「ずいぶん下の地位」から会長になったワケ

 後藤理事長とは、いったいどんな人物なのか。尾上氏は「後藤は私が頂上作戦を指揮していた頃、ずいぶん下の地位にいた。上が逮捕され服役するなど不在となったため、玉突き状態でトップになった形だと思われる」と推察。

 「頂上作戦当時は工藤会の田中組の中でも役職にも就いていなかったような人物だった」にもかかわらず、6代目になった理由として「頂上作戦から12年間で、名だたる幹部組員を逮捕・起訴して、刑務所に送り込んでいる。そういった観点で、田中組の役職に就いていた組員もほとんどいなくなった」ことを挙げる。

 加えて「後藤は毎日のように拘置所に出向き、野村被告と田上被告に忠誠心を尽くし、家族も連れて行く。ライバルがどんどん減る状況のなか急浮上し、田上被告からも信任を得たのだろう」と推測した。

 現状の工藤会については、「生き残りをかけている。野村被告は引退し、田上被告も無期懲役が確定すれば、もう出てこられない。しかも、もうすでに12年間、拘置所生活をしている。面会に行っても、拘置所の職員が立会うなか、どんな指示を受けられるのか。やはり組員としては、現場に権限移譲してもらいたい思いがあり、今回行われたのではないか」とみる。

「本人の意向ではない引退」の真意

 野村被告の引退をめぐっては「本人の意向ではない」とみている。「この12年間に弁護士費用がかさみ、家族の面倒も見なければならない。工藤会の資金源も従前と比べれば、かなり枯渇している。そんな状況の中で、もう総裁については引退をしてもらおうという話になったと聞き及んでいる。田上被告も会長を退くが、野村総裁の引退時にすでに、今回のシナリオは出来上がっていたのでは」と語る。

 後継者選びは、どのようにして行われるのか。「通常の会社であれば、3~5年で社長が交代するが、工藤会は一度トップで権限を持つと、その甘い汁を少なくとも10年ほど維持したいと思う。野村被告と田上被告も約10歳年が離れている。次に世代交代する予定だった菊池敬吾被告についても、その程度、年が離れていた。今回、獄中生活が12年あったため、20年の開きがあったのだろう」。

 組織としての勢力はどうか。「新たな組員はゼロではないと思うが、県警と県教育委員会が連携を取りながら、『暴排(暴力団排除)教育』をやっている。工藤会だけでなく暴力団に入らせない教育、あるいは覚醒剤や大麻の恐ろしさを教育することで暴力団に入らせない、そのような教育を行っている効果もある。また、暴排条例などで暴力団の魅力がだんだんとなくなり、生活ができない状況だ。ゼロにはするのは非常に難しいが、衰退の傾向に今後もなっていくのではないか」。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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