稲葉監督 五輪で悩めるオリ“Wエース”の起用法[2021/02/09 19:58]

野球日本代表・侍ジャパンの稲葉篤紀監督(48)が9日、宮崎市で行われているオリックスキャンプを視察しました。
稲葉監督はまず、今季から新監督に就任した中嶋聡氏(51)に笑顔で挨拶。
現役時代、2人は日本ハムで約10年間苦楽を共にした先輩・後輩です。
お互いに“監督”として直接会うのはこの日が初めてのこと。募る話はなかなか尽きなかったようで、長時間にわたり話し込んでいました。

その後、稲葉監督が向かったのはブルペン。
お目当ては、2019年世界野球プレミア12で活躍したオリックスの“Wエース”山本由伸投手(22)と山岡泰輔投手(25)です。
22歳ながら背番号「18」を背負う山本投手。
最速158キロのスピードボールで2019年最優秀防御率、2020年は最多奪三振を獲得しました。
一方の山岡投手は最大の持ち味・スライダーを武器に2019年に最高勝率。
今季3年連続の開幕投手を狙い、昨オフから新球ナックルカーブを習得中です。

稲葉監督はブルペンの後ろで忙しなく移動。
山本投手から山岡投手、そしてまた山本投手と、それぞれのボールをキャッチャーの真後ろから入念にチェックしていました。

稲葉監督を前に、気合のピッチングを披露したオリックスの若き“Wエース”。
チームでの本業はもちろん先発ですが、実は2人、2019年世界野球プレミア12では中継ぎを務めました。

その大会で、山本投手は抑えのDeNA・山崎康晃投手(28)に繋ぐセットアッパーとして5試合で計5イニングでわずか1失点。
山岡投手もリリーフとして4試合に登板しました。

2人が東京五輪で代表入りしたと仮定し、起用法について問われた稲葉監督。
すると五輪だからこその“悩み”を打ち明けました。

「オリンピックは勝った負けたで日程が変わってくるので、それを踏まえて色々な起用パターンを考えて選んでいきたいです。
2人とも世界野球プレミア12では中継ぎをやってもらって、もちろんオリックスでは先発をやっているんですけれど、色々な使い方ができると言いますか。
ピッチャーをどう選んでいくか、先発ピッチャーを何人にするかなど、多くのことを考えながら…。
先発なのか中継ぎなのか、選手の気持ちの負担もありますし、
オリンピックは独特の雰囲気、プレッシャーというのがありますので、あまり精神的な負担をかけたくないというのもあります。」

流動的な日程に加え、様々な要素も考慮しながらのメンバー選考。
山本投手、山岡投手が代表入りすれば、先発か?中継ぎか?はたまた抑えか?…指揮官が下す決断に注目です。

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