山崎康晃 プロへの原点は地元・荒川のスター先輩[2021/07/15 17:00]

【担当記者が選ぶオールスターイチオシ選手〜DeNA編〜】
2年ぶりに開催される「マイナビオールスターゲーム2021」(7月16日(金)第1戦・17日(土)第2戦)。監督選抜で6度目の球宴に選出されたのは、侍ジャパンにも選ばれたDeNA・山崎康晃(28)。昨季プロ初の不調に陥り2軍落ちを経験するなど、自己ワーストの記録で一年を終えました。「勝負の年」と位置付けた今年、山崎は開幕から中継ぎとして「8回」のマウンドに立ち39試合登板。21HP(リーグ3位タイ)、防御率2.37(7月15日現在)と完全復活へ確かな結果を残している。

そんな山崎はオールスター選出発表の際、今までのオールスターでの印象的なシーンについて「僕が鮮明に残っているのは地元の荒川の先輩である森本稀哲選手が仮装してパフォーマンスしていたのが非常に楽しかった」と口にしました。日本ハム他2球団でプレーした森本と山崎は地元が一緒で、家族ぐるみの付き合いがありました。「あっ君」「ひちょりさん」と呼び合う間柄である二人の実家は歩いてなんと20秒ほどの距離だったと言います。

少年時代の山崎にとって帝京高校で活躍する12歳年上の森本はまさにスター。森本が高校3年時に主将として甲子園に出場した際も応援をしに甲子園へ足を運びました。森本に憧れ野球を始めた山崎は帝京高校野球部への進学を希望。そんな山崎に対し森本は「一度も辞めない」を条件に野球部を紹介しました。山崎は「想像の上をいった」という厳しい練習を乗り越え帝京高校で甲子園に2度出場。卒業後は亜細亜大に進学し2014年、ドラフト1位でDeNAに入団しました。憧れの森本と同じプロの舞台に立った山崎はルーキーイヤーのオープン戦に一度だけ森本との対決のチャンスがありましたが、森本の前の打者できっちり抑え、山崎の夢であった対決は実現しませんでした。

その年に現役を引退した森本ですが、プロ17年間でオールスターには3度出場。優秀選手賞2回と新人賞を獲得するなどプレーで観客を魅了した他、人気漫画・アニメ「ドラゴンボール」のピッコロや、タイのムエタイ風の姿に扮し、プレー以外でもファンたちに笑顔を与えました。そのファンを楽しませる精神は地元の後輩である山崎にも受け継がれています。「あれはひちょりさんだから」と仮装パフォーマンスは遠慮するも「登板した際には楽しいなと思えるプレーを」と、2016年から毎年オールスターに出場する度にシーズン中には見せないナックルボールを披露。

今年のオールスターでも「ナックルボールは挑戦してみたいなと。一流の技術を持ったたくさんの選手が集まっているので、なんとかナックルボールで目立ちたい」と明言しています。

夢の球宴で“小さな大魔神”が魅せる普段とは一味違う投球に注目です。

【マイナビオールスターゲーム2021】
7月16日(金)よる6時〜 第1戦@メットライフドーム
7月17日(土)よる6時〜 第2戦@楽天生命パーク宮城
テレビ朝日系列地上波にて生中継(※一部地域を除く)
両日ごご4時55分〜よる6時 BS朝日にてホームランダービー生中継

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