球宴で3年ぶりの『どすこい』を!西武・山川穂高 復活のウラに「準備のこだわり」[2022/07/12 17:00]

【担当記者が選ぶオールスターイチオシ選手〜西武編〜】

いよいよ「マイナビオールスターゲーム2022」開催まで2週間。
今年もファン投票の結果が発表され、全12球団のスーパースターたちが名を連ねる中、46万票超えの投票数を獲得し、最も人気を集めたのは、西武の山川穂高です。プロ9年目を迎えた今季、序盤にケガで途中離脱もありながら、ここまでパ・リーグダントツのホームラン数、打点でもリーグトップと、「不動の4番」としてチームを支えています。ホームランを放った際、スタンドに向かって行うパフォーマンス「どすこい」は、西武ファンだけでなく、プロ野球ファンで今や知らない人はいないほど。多くの人たちが今年のオールスターでの豪快な一発に期待していることでしょう。
しかし、そんな今年大活躍の山川をずっと応援しているファンは、きっとこう思っているはず。

「今年、どうしてここまで復活を遂げたのだろう」

山川といえば、球界屈指の「アーチスト」で、2018年に47本塁打、19年に43本塁打を記録し、2年連続のホームラン王を獲得。まさに「振ればスタンドまで飛んでいく」というような、高い長打率と飛距離。他球団にとって大きな脅威となっていました。
しかし、2020年以降、本人も「最悪だった」と振り返るように、打撃は低迷。右足首のケガも影響し、ホームラン数は20年に24本(5位)、21年に24本(5位)と、かつての輝きと比較すれば、思うようにいかない成績となりました。21年シーズン終わりまで、打撃フォームの試行錯誤を繰り返し、打席に入る度に、「何かが違う、何かが違う」と結果で一喜一憂することが多くなっていたそうです。

「試合に入るまでの『最高の準備』だけを考える。ゲン担ぎとは違うんですよ。」

 春季キャンプの取材で、「今年結果が出なければ、野球人生は終わり、そんな覚悟です。」 と、並々ならぬ想いで今季に臨むことを明かした山川。最近の2年間で結果が出なかった自分を見つめ直し、取り組むようになったのは、「メンタルトレーニング」でした。シーズンオフに何気なく通った書店で手に取った一冊の本。学んだのは「結果の良し悪しに左右されず、試合に向かうまでの準備を徹底すること」でした。
 「試合での結果はもちろん大事。ただ、それ以上に大事なのは、試合や打席に入るまでにしっかり練習をして、身体のコンディションを整えて、毎日変わらない姿で臨むこと。自分が今できる限りのことをやって、最高の準備をして結果が出なかったらしょうがないじゃないですか。」

 今季、試合前の山川本人を見てみると、ホームゲームの日は、同じ時間にストレッチを行い、決められた「ルーティーン」を一つ一つ丁寧に行う姿が見受けられます。過去2年、不安定だった打撃フォームも、下半身を意識したストレッチやトレーニングを毎日欠かさず行うことで、ブレない安定したスイングをキープできるようになりました。どんなに成績を残した翌日でも、打てなかった翌日でも決して怠ることはなく、常に、「今日の試合に向けて最高の準備を行う」形を確立しているのです。こうした考え方の小さな変化が今季の大きな活躍に結びつき、前半戦を通して好調を維持できていることに繋がっています。

 プロ9年目にして新たな境地へ行きついた山川。今年のオールスターファン投票に選ばれた際には、
「2019年の東京ドームで打ったホームランを今でも覚えている。たくさんのファンの前で今年もホームランを打って「どすこい」をしたい。」と力強くコメントしています。
オールスターに向けて「最高の準備」を重ね、きっと豪快なアーチを放ってくれることでしょう。
活躍に期待です。

ファンに夢を届けてくれる今年の球宴はテレビ朝日系列地上波にて生中継!
ぜひ、ご覧ください。

【マイナビオールスターゲーム2022】
第1戦:7月26日(火)よる7時00分〜
第2戦:7月27日(水)よる6時30分〜
テレビ朝日系列地上波にて生中継(※一部地域を除く)

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