カタールW杯 開会式でド派手演出 マスコットが存在感[2022/11/21 20:19]

 ワールドカップの開会式に合わせて行われたパブリック・ビューイングの様子です。あまりに多くの観客が詰め掛けたため、警察の騎馬隊が規制に乗り出すなど、現場は一時混乱に陥りました。

 砂漠の国には欠かせないラクダが会場内で見守るなか、始まった開会式。中東で初めてのサッカーワールドカップとなる「FIFAワールドカップ2022カタール大会」の開幕セレモニー。日中の暑さを避け、午後5時40分ごろから、首都ドーハ近郊のアルホールで行われました。

 過去最高となる、30兆円を超える費用がかけられた大会の始まりで世界が驚いたのは、式の主役となった人物でした。

 アカデミー賞も受賞しているアメリカの大物俳優、モーガン・フリーマンさん(85)。

 「世界にメッセージを伝える」者として登場した世界的アクターは、大会アンバサダーを務めるカタールの実業家兼学生のガニーム・アール・ムフタさんと対話を交わします。

 ムフタさんは生まれつき下半身が欠損している尾部退行症候群。

 2人が話すのは、「互いに理解し合う」ということ。

 俳優、モーガン・フリーマンさん:「私たちは言葉を理解できないかもしれませんが、私たちの最も深い部分で私たち全員をつなぐ感情を理解し分かり合う必要があります」

 世界中に広がるサッカーは国と国とを結び付けることができる。その象徴ともいえる、出場32カ国の旗を使ったパフォーマンスでは、各国の応援歌が流れ、もちろん日本のあの曲も。

 曲:「オ〜レ〜…ニッポン!ニッポン!」

 さらに、歴代の大会マスコットが登場し、会場を盛り上げます。

 実況・寺川俊平アナウンサー:「大きい『ライーブ』が出てきました」

 今大会のマスコット「ライーブ」。ライーブとはアラビア語で「超一流選手」を意味するといいます。

 実況・寺川俊平アナウンサー:「すべての人に自分を信じることを勧めているマスコット」

 その崇高な目的と相反した愛らしい見た目に、SNS上ではすでに大人気。

 SNS:「ライーブくん、過去イチかわいいマスコットでは」「ライーブくん、アラブのオバQだねー」

 そして、今大会の公式曲を披露したのは。

 登場したのは韓国の世界的人気グループ、BTSのジョングクさん。

 黒でまとめた衣装で切れのあるダンスを披露し、同じく大会公式曲を歌う、カタールの人気ミュージシャン・クバイシさんとともに会場を沸かせました。

 世界的パフォーマーたちの融合が花を添え、ワールドカップが始まります。

 俳優、モーガン・フリーマンさん:「サッカーは美しい試合への愛で世界に橋を架け、国々を団結させます」

 セレモニーの最後には6万人の観客が詰め掛けた会場に花火が打ち上げられました。

 初のサッカーワールドカップに、いやがうえにも盛り上がるカタール国内。場所によっては、すでに大混乱も見せています。

 開幕戦に合わせてドーハに用意されたパブリックビューイングでは、収容人数4万人に対し、少なくともその倍以上の人たちが集まりました。

 混乱する人たちのなかには、群衆の流れから子どもを守る人の姿や、密集から脱出しようとする人の姿もあります。

 専用エリアに入れなかった人:「(会場の)中に入ろうとしましたが、入れてもらえませんでした」「私たちは4時から待っています。本当に恥ずべきことです」「まあ、ここだけじゃないので、どこかで楽しみます」

 混乱も見せたワールドカップ、カタール大会初日。熱戦は来月18日まで行われます。

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