「一喜一憂しすぎるな。次は大切だぞ、これをいかして次また勝利する」森保一監督[2022/11/24 21:40]

日本代表が強豪ドイツを相手に歴史的な逆転勝利を挙げた。その歓喜の円陣のなかで、森保一監督は選手たちに語りかけた。

「一喜一憂しすぎるな。次は大切だぞ、これをいかして次にまた勝利すること。しっかりと準備してやっていこう。」


勝利後の会見から、一部を抜粋。
Q:前半日本の時間を作れないまま失点をしたが想定内だったのか?後半のメンタル部分で監督が選手に促したことはあるか?後半に盛り返すまでの心の動きで感じるものはあったのか?

森保:質問の答えが逆になると思いますが。まずは、サッカーにおいて試合をやってみなければ結果はわからないというところ。これまでの世界のサッカーを考えると、今日の我々の勝利は世界にサプライズだということだと思いますが、日本のサッカーのレベルが世界のサッカーに近づいているということ。そして、サウジアラビアがアルゼンチンに逆転勝利しましたが、アジアのレベルも上がっていると言えるかなと思っています。そして、今日の試合の流れ感ですが、試合の入りはアグレッシブに行こうということでしたけど、相手からボールを握られたというところはあると思いますが、それもある程度想定内のことで、彼らは素晴らしいゴールキーパー、ノイヤー選手を含めて、我々が前線からハイプレッシャーにいって、間延びしたところを狙うところもあったと思いますが、選手たちが賢く相手の意図を読み取って、我慢強く戦ったという風に思っています。完全に押し込まれていたと言われていましたが、スタートの段階では我々の方がチャンスはあったと思いますし、狙い通りの展開だったと思っています。前半の途中からは、確かにドイツの強さというところで、失点も含めてやられてしまったところはありますが、我慢強く戦うということを選手たちが、まず、前半0−1で折り返すというところ、後半、我々がシステム変更、選手の変更等で相手の良さを消しながら、今度は同点に追いつく、ということを選手たちが冷静に戦ってくれたとおもいます。そこを、やれた要因としては、ビハインドになることもあると、ただ、ハーフタイムにも、試合前からも選手たちには話続けていましたが、我々がチーム一丸となってタフに粘り強く、最後まで戦い抜くということを続ければ、我々にも勝つチャンスは来ると、いうことで選手たちは続けてくれたかなと思います。そして、失点、ひょっとしたらもっと多かったかもしれないですけど、試合の中で後半我々が追いつきに行く、逆転するところで、ただ守ってカウンターではなくて、個々の局面でも相手を上回っていくという力を選手たちが見せてくれたと思いますし、アグレッシブな姿勢を見せてくれたと思っています。そういった意味では、日本の選手たちの力がついたところを今日の試合でもお見せできたのかなと思っています。

Q:逆転後、残り時間15分ほどあった。その長さをどう感じたか。そこで攻撃的な形になったがそこで修正はあったのか。

森保:試合の流れの中でも、そして我々が追いついて、リードした中でも、ドイツから押し込まれながらも、守備だけの守備だけではなく、攻撃に移るということを忘れずに、選手たちはアディショナルタイムが長かったですけど、それも含めて、戦ってくれたと思います。最後は、相手がパワープレー気味に来たところを、これまでの日本のサッカーの歴史の中では、そこで押し込まれて同点に追いつかれる、試合を落としてしまうということあったと思いますが選手たちがドイツをはじめヨーロッパのサッカー強国の中で力をつけて、相手がパワーで来た時にもそこをしっかり耐えられるというところを身につけて、日本人の良さである技術であったり、スピードであったりというところを最後まで選手たちが集中力をもって発揮してくれたという風に思っています。

Q:裏から入られた前半の失点により、幅を持たせて5人で守るように修正をかけたかったのか。円陣で次に向けて選手に何を話したのか。

森保:まずは、戦術的なところでいうと、相手にボールを握られて、かなり幅を揺さぶられていたところがありましたので、3バック・5バックという事で、相手の揺さぶりに対してケアをしようということで、システム変更しました。直近の親善試合カナダ戦の時に、相手に合わせた中でもいい守備ができれば、我々はボールを握れるというところもチームとしては自信を持てていましたので、幅の部分をケアする守備と攻撃に厚みをもたらすということで、今日もシステム変更ということで、選手たちがよく対応してくれたという風に思います。
試合が終わってからの円陣ですけど、シンプルに選手スタッフ、我々のチーム作りに関わってくれた人たちの全ての努力がこの勝利に繋がって良かったということを選手たちにも話しましたし、ただし、この大きな1勝ではありますが、この1試合で終わるW杯ではないということ、また、一喜一憂しすぎずに、次のコスタリカ戦に向けてもこれまで同様最善の準備をしていこうと選手たちに伝えました。本当に今回のこの勝利は我々スタッフそして、選手、チームだけでなくて、日本のサッカー関係者、日本のサッカーファミリーの皆さん、サポーター、そして、国民の皆さんが応援してくださったことで大きな勝利となったと思います。皆さんの応援に改めて感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。次も頑張ります。

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