「(先発にダルビッシュの名が並んだスコアボードに対して)すごく夢だった」栗山監督[2023/03/10 23:59]

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表「侍ジャパン」は10日、WBC1次ラウンドで韓国と対戦し、13−4で勝利を収めました。
1次リーグ2連勝とした侍ジャパンの栗山監督が、試合後の会見で報道陣の質問に答えました。

Q:試合を振り返ってどうか?
栗山監督:最終的には点が開いたようにも見えますけれども、昨日と一緒でどっちにも転ぶゲームになっていくので、一つ一つやってしっかりやって勝ち切れたのは良かったなと思います。

Q:日本が勝てた要因は?
栗山監督:いろいろ野球の試合の難しさみたいなものはやりながらずっと感じていましたけども、選手たちが自分のできることに集中して、何とかしようという思いでね、一つ一つやっていくことが流れにつながっていったと思いますけれども。ただいい面もありますけどまだまだ考えなきゃいけないこともいっぱいあるんでね、勝つことができただけに、反省するところはしっかり反省してやっていきます。

Q:攻撃面で手ごたえがあった部分、改善していきたい部分は?
栗山監督:原理原則として、すごく難しいんですけど打ちたくなればなるほど、ボールの見極めっていうのが難しくなるし、ただ打つべき球を打つ、打ってはいけない球を打たないっていう判断は一流選手でも難しいですけど、そういうところをみんなでやろうとしてるというところにね、きょうは良い面も出ましたけども、ただやっぱりうまくいかない攻撃っていうのはそういうことができない、何とかしようという気持ちが伝わってくるだけに、そういうことももちろんあるんでね。そういうバランスをうまくとれるようにみんなでうまくやっていきたいなと思います。

Q:ピッチャー陣の方はどうだったか?
栗山監督:みんなそれぞれのピッチャーの特徴っていうのはしっかり出てきたと思うんでね、きょう失点もしましたけど、日本の特徴であるピッチャーで何とか勝ちたいというな状況にだんだん、ボールにもみんな少しずつアジャストしてくれているし、という試合だったかなと思いますけど。

Q:あすの先発は?
栗山監督:あしたは佐々木朗希投手。ほんとに状態良いように見えるんでね、しっかり投げ切ってくれるんじゃないかというふうに思います。

Q:3回の攻撃の時の監督の考えは?
栗山監督:それは秘密です。

Q:ヌートバー選手がチームにもたらしている勢いについて
栗山監督:それは僕がここで説明することではなくて、皆さんが見ていながらそう感じてもらってるというふうに僕は思ってますし、選手たちもそれを感じながらやってるし、彼のがむしゃらさだったり、そういうプレーっていうのは、間違いなく日本のチームに大きな勢いをつけていくれているというのもあるんでね、それは僕がどうのこうのっていうことよりも皆さんが感じて、ファンの皆さんもね、感じてもらえてるのかなと思います。まあ素晴らしいと思いますけど。

Q:今永選手の好投について
栗山監督:この大会に入るときからね、最初のところっていうのは2人目、特に先発いつも投げてる人たちが自分のペースではないマウンドに上がっていく、それも全く流れができていないので自分で作っていくっていうことに慣れているピッチャーが、特にきょうみたいな流れって非常に難しい流れだったですよね。先に点を取られながらひっくり返せて、なおかつもっとプレッシャーがかかる状況で1球目投げなきゃいけない、ですからほんとに難しかっただろうなと思いますけど、そこも含めて昨年の秋から今永投手への信頼っていうのは僕はものすごくあって、ほんとに一番いいピッチャーがあそこで投げてくれたって思ってるし、それをああやって結果で示すっていうのは状態も含めてさすがだなっていうふうに見てました。

Q:ダルビッシュ投手の投球について
栗山監督:いいピッチャーがああやって点を取られることもあるし、ただボール自体はね、思うところにしっかり投げ込んでくれてたんでね。逆に言えば、変な言い方ですけど、「あのダルビッシュさんでも点を取られるようなことがあるんだ」ってことで、若い人たちももっと思い切っていけるような空気になったのは事実だし、ただ、僕の中ではいいピッチャーが投げててもああやってたまたま配球の流れの中で点を取られることも起こってくるし、そういう流れの中でね、これもすごくいろんな意味があるんだなって試合をやってましたけれども。
ただ個人的には、試合の前に言いましたけど試合開始した時にね、ダルビッシュ投手の名前がある、あのメンバー表、スコアボードを見たときに僕はすごく色んな思いがあったし、ある意味それもすごく夢だったし、それを今何度も言うように監督の立場で夢を語ってはいけないけれども、たぶんそれはファンの皆さんもそうだし、一緒にやってる選手もそうだし、そういう意味ではそういう試合のスタートを切れたっていうのはほんとに次につながっていくと思ってるし、感謝もしてるし、そんな感じです。

Q:チームとしていい形なのかなと思うが、監督の評価は?
栗山監督:そういうふうに見えるとすごい嬉しいですけど、やっぱり特にきょうは相手が韓国チームだったのでほんとに強いと、チームはみんな分かってるんでね、がむしゃらに何とかしようという空気になっていったのは事実なんでね、そういう意味ではたまたまきょう勝たせてもらえましたけど、いい形ですぐに追いかけられたっていうのは良かったなと思います。

Q:吉田選手は監督から見てどうだったか?
栗山監督:一人一人の話をしていくといろんな話になりますけど、真ん中のところを打つ人たちがすごく大事になってくる、特に五番六番ってのはランナーがたまる可能性があるところだったんでね。ほんとに僕もファイターズ時代、彼にやられ続けましたけども、やっぱり間違いないバッターだし、逆になんかすごいなってそんな感じを思って見てましたけど、こっちがこうしてほしいってのをしっかりやってくれるんでね、なかなかそう思ってもあの舞台でできないんですけど、ほんとにいいバッターだなって、感謝してます。

Q:ダルビッシュ投手に黒星をつけまいという空気をこちらからは感じたが、監督目線ではどうだったか?
栗山監督:僕が選手たちの思いをどう感じているかというのは自分の思いも入ってしまうんでね、よくわからないところはありますけれども、たださっき言ったように今回ここまでくるにあたって、ダル(ダルビッシュ有)のおかげっていうのはほんとに感謝もしてるし、僕昨日、本人と少し話しましたけどそのことについて、ただひたすら感謝してるし、逆に言うと良いところに投げてもたまたまバッターの狙ってるスイング軌道に入ったりと色んなことがあるので、野球っていうのは。ただ僕はこれを必ず返してやるからって思ってみんながやってくれていると信じて、僕もそう思ってたし、そういうふうに皆を思わせてくれる思いがね、彼の思いがみんなに伝わってるのは間違いないっていうふうに僕は思ってるので、ほんとにあそこで、そういうものも含めて、なかなか一気に取り返せない試合になっていくと思いますけど一気に行かせてもらえたっていうのはね、皆もそういう思いがあったはずだと、信じたいです。



侍ジャパンはこのあと11日[土]にチェコ戦、12日[日]にオーストラリア戦と試合が続きます。
日本対チェコは11日[土]よる7時に試合開始です。

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