W杯2年連続年間王者 スポーツクライミング・緒方良行“ピンチ”極め見据えるパリ五輪[2023/06/15 15:45]

 およそ1年後に迫ったパリオリンピックに向けて、注目選手を応援していく「エール de パリ」。

 “エール”は英語では「Yell=応援」、フランス語では「Aile=翼」という意味の言葉。翼をつけてパリ五輪へはばたく選手たちを応援していきます。

 今回、エールを送る選手は、スポーツクライミング・緒方良行選手(25)。IFSC(国際スポーツクライミング連盟)ボルダーワールドカップで2年連続年間チャンピオンに輝いている25歳です。

 来年のパリ五輪で、日本男子初のメダル獲得が期待されています。

■得意の“ピンチ”極め…「他の人にはない筋肉が」

 登れない壁はないトップクライマー、緒方選手の覚えてほしい“エールポイント”は…。

 緒方選手:「一つのホールドを4本の指と親指で挟み込むようなホールディングの仕方がある。“ピンチ”というホールディングなんですけど。これに関しても、世界一強い自信がある」

 ホールディングの技“ピンチ”とは…。

 壁のホールドに対し、指を掛けるようにして登ることが多いクライミング。緒方選手は、その他にも親指と4本の指で挟み込むホールディングの技“ピンチ”を得意としています。

 “ピンチ”ができることで、指を掛けにくいホールドでも安定感のあるクライミングが可能です。

 さらに“ピンチ”を極めた続けた結果、こんなことに…。

 緒方選手:「(手に)他の人にはない筋肉があって。小さいこぶなんですけど。僕以外で、まだ見たことないかもしれないです」

 親指に、普通の人にできない筋肉がついたのです。

 そして、こんな場面でも“ピンチ”は発揮されます。

 傾斜が強く、足場がない壁。なんと、手の力だけで登っていきます。ホールドにほとんどぶら下がっている状態でも、抜群の安定感です。

 緒方選手:「ワールドカップとか難易度の高いコースになってくると、足場が設置されていなかったりする。そういう時は、腕だけで登らないといけない」

 去年10月のワールドカップでは、足場のない状況でも、右手でホールドをしっかりと挟み込み、得意の“ピンチ”で乗り切りました。

■緒方選手「五輪出るなら、金メダルしか考えてない」

 ピンチをチャンスに変えた緒方選手。見据えるのは、来年に迫った大舞台です。

 緒方選手:「オリンピック出るなら、金メダルしか考えていないです。日本代表の責任でもある。金メダルは目指したいです」

 緒方選手にエールを!パリへ羽ばたけ!

(「報道ステーション」2023年6月14日放送分より)

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