全英女子OP初出場“岩井ツインズ” 宮里藍に“逆質問”「兄が優勝、どう思う?」[2023/08/11 15:40]

 10日に始まった女子ゴルフ・全英女子オープン。注目は、初出場の岩井明愛選手(21)と千怜選手(21)の「岩井ツインズ」。今年4月に明愛選手、そして5月に千怜選手が優勝し、同じシーズンでは史上初となる姉妹での優勝を成し遂げました。

 全英女子オープンに初出場する2人を、宮里藍さんが取材しました。

■宮里さん驚き…“呼び名”は互いに「岩井さん」

 今をときめくプロ3年目、笑顔もそっくりな姉・明愛選手と妹・千怜選手の岩井ツインズ。

 宮里さん:「お互いに、なんて呼び合っているんですか?」

 千怜選手:「一番多いのは、岩井さん」

 宮里さん:「え?」

 明愛選手:「岩井さんが多いです」

 宮里さん:「お互いに、岩井さんって呼ぶんですか?」

 千怜選手:「岩井さんとか、岩井ちゃんとか」

 2021年、双子そろってプロとしての第一歩を歩み始めた2人。先に結果を出したのは妹・千怜選手でした。

 去年8月、ツアー初優勝を果たすと、“大事な場面で決める勝負強さ”を武器に、初優勝からたった1年で4勝をマークします。

 そんな妹に負けじと、姉・明愛選手も今年4月、悲願の初優勝。どんな位置からも“アグレッシブに狙う”これが明愛選手の真骨頂です。

■プレー中は…「1人の選手としてみている」

 そんな2人は今年、日本女子ゴルフ史に名を刻みます。

 それが、史上初となる双子でのプレーオフ。その勝負に、ギャラリーは釘付けとなりました。

 2ホール目、ピンまでおよそ230ヤードを残した第2打。明愛選手が手にしたのは、なんとドライバー。直ドラで、勝負をかけます。

 明愛選手:「この状況でピンを狙ってくるんだという。アグレッシブさは負けない」

 ピンまでおよそ30ヤードの好位置に運ぶと、驚いたのはその後です。

 それを見た千怜選手が、なんとドライバーを手にしました。普段から直ドラを使う明愛選手に対し、試合では初めてという千怜選手。勝負をかけます。

 千怜選手:「私は、気持ちで倒す」

 ピンまでおよそ15ヤード。プレーオフでの直ドラ対決。よりグリーンに近付けたのは、妹・千怜選手でした。

 その後、3勝目に向けてのバーディーパットを千怜選手が沈めてツアー3勝目を飾りました。

 ギャラリーを沸かせた史上初のプレーオフ対決に2人は…。

 明愛選手:「戦っている時は、他人のように選手としてみていた」

 千怜選手:「双子という意識はなく、1人の選手としてみている」

 宮里さん:「すごく面白い視点ですよね。ずっと一緒に成長して、同じようにプロになったと思うが」

 千怜選手:「別々の組で回っていても、上がってきた時に(明愛が)いい成績だとうれしい。そこはつながっている。最終組で回っていても『ミスるなよ』って心の中で思う」

 宮里さん:「同じように思う?」

 明愛選手:「同じです」

 千怜選手:「勝ちたいけど、応援もしたいという気持ちになるので。私たちにしか味わえないような」

■共に高めあう2人…初の全英女子オープンの舞台へ

 8歳からゴルフを始め、プロでの活躍を夢見て共に歩んできたからこそ、感じられる思い。それは、同じく兄弟としてプロで戦ってきた、宮里さんにも通じるものでした。

 明愛選手:「兄2人のどちらかが優勝したら、どう思うんですか?」

 宮里さん:「うれしいが先に来ますね。ただ辛さとか大変さとかイメージできる。どういう気持ちで今いるのかなとか。分かるからこそ、距離感がうまく取れる。それは、すごくよかったかなとは思います」

 勝利を目指すライバルでありながら、その勝利を喜ぶ仲間として。共に高めあう2人が、初の全英女子オープンの舞台へ挑みます。

 明愛選手:「海外に挑戦できる世界への第一歩。チャレンジが始まっているのが、すごくうれしい。勝ちたいです」

 千怜選手:「やっぱり勝ちたいという思いがあるので。もう一度、最終日、最終組で明愛と回りたいという気持ちがあります」

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