バスケ日本代表・富永啓生 大活躍の裏に“渡邊雄太の言葉” 攻守プレーに進化[2023/09/07 16:11]
男子バスケットボール日本代表は、FIBAバスケットボールワールドカップ2023で見事、パリオリンピック出場を決めました。
そんななかで、スリーポイントシュートで圧倒的存在感を放っていたのが富永啓生選手(22)です。
大活躍の裏には、ある選手の言葉がありました。
■富永選手「渡邊選手は頼れる兄貴」
ヒロド歩美キャスター:「おめでとうございます!反響とかどうですか?」
富永選手:「もちろん反響もすごいですし、すごく余韻に浸っています」
日本が誇る長距離シューター・富永啓生選手。
中でも圧巻だったのは、最後のカーボベルデ戦。スリーポイント成功率は驚異の75%と、パリオリンピック出場権獲得に大きく貢献しました。
富永選手:「今まで練習合宿やってきたつらい期間、苦しい期間がありつつの。あの勝利でパリの切符つかめたときは、すべての疲れが飛ぶような最高の気分でした」
実は大会前、強化試合では日本のストロングポイントとして強豪チームが徹底マーク。思うようにいかない試合も多くあり、何もできなかった自分自身にいら立ちをひきずっていました。
そんな富永選手に声を掛けたのが渡邊雄太選手(28)。ある言葉を伝えました。
富永選手:「雄太さんが『バスケットやっている上で調子良い悪いというのはあるんだけど、お前の役割はシュートだから、どんどん打ち続けろ』って言ってくれたり」
ヒロドキャスター:「頼れる兄貴的な感じ」
富永選手:「そうですね。本当にそんな感じ」
■もがき続けた中で…他のプレーに進化
しかし本大会のオーストラリア戦。得意のスリーポイントが全く決まらず、なんと10本中0本でした。
そこでも助けてくれたのは、渡邊選手でした。
例に挙げたのは、NBAのスリーポイントの名手、ステフィン・カリー選手(35)でした。
富永選手:「オーストラリア戦は、人生でないぐらいスリーポイントが入らない試合でした。それこそ雄太さんがオーストラリア戦の後、カリー選手がスリーポイント10分の0をたたいた試合があって、その次の試合でNBA記録を塗り替えたっていうのがあって。『それがカーボベルデ戦で起こるぞ』って、ずっと言ってくれてて」
そして渡邊選手の言葉通り、スリーポイントを取り戻しました。
さらに、もがき続けた中で、他のプレーにも進化がありました。
富永選手:「スリーポイントが入らなかったときに、何ができるのって話になってくると思うので。2ポイントで得点を重ねて盛り上げたり」
オーストラリア戦では、スリーポイントが入らなくても2ポイントシュートで8得点。プレーの幅を広げていきました。
■今年の目標「NBA選手を目指して頑張る」
そして富永選手は、これまで得意ではなかったディフェンスでも、懸命にファイトする姿を見せました。
ヒロドキャスター:「ホーバスヘッドコーチから言葉ってありました?」
富永選手:「『ディフェンスはとても良かった』っていうことは言われて。ディフェンスの部分で褒められることって、あまりなかったので、うれしかったです」
攻守でプレーの幅を広げた富永選手。ワールドカップを戦い抜いた今、アメリカでさらなる飛躍を目指す1年が始まります。
富永選手:「個人としても成長して日本に戻ってきたときに、日本代表を強くできる一つのピースになる。自分の一番の目標であるNBA選手を目指して頑張るっていうことが今年の目標です」
(「報道ステーション」2023年9月6日放送分より)