陸上3000m障害・三浦龍司 驚異のスピード“鹿走り” 駅伝でも活躍 パリ五輪向け…[2023/11/04 14:50]

 いよいよ5日に迫った学生三大駅伝の一つ、全日本大学駅伝。学生日本一をかけた戦いはもちろんなんですが、パリオリンピック有力候補の驚異的な走り方に注目しました。

■駅伝も走る 驚異のスピード“鹿走り”

 パリオリンピックに向けてエールを送りたいのは、陸上3000メートル障害の三浦龍司選手(21)です。

 今年の世界選手権で日本人初の5位入賞を果たすと、世界のトップ選手が集うダイヤモンドリーグファイナルでも、2年連続入賞。21歳の若さで世界の舞台で輝きを放っています。

 そんな三浦選手は、実は駅伝も走っています。その実力は強豪・順天堂大学の主将を務めるほどです。

 トラックもロードもすごい!三浦選手のエールポイントは?

 三浦選手:「鹿、走り方が鹿みたいだねって」

 ヒロド歩美キャスター:「鹿?鹿ですか?奈良だったら、神様ですよ」

 三浦選手:「伸び伸び走っている。ジャンプ力、跳躍力を生かした走り」

 2年前の日本選手権3000メートル障害決勝で、すごい“鹿走り”を見せたんです。

 レース終盤、水壕の直後に転倒。3位に順位を落としてしまいます。しかし、次の障害ですぐさま2人を抜き、ここからさらにスパート!

 転倒したにもかかわらず1位でゴール。しかも、当時の日本記録も更新したんです。

■「障害を越えるのが苦じゃない」

 なぜ、このようなスパートができるのでしょうか?

 障害を越える直前の歩幅に注目。他の選手は障害の前で歩幅を狭めています。これが減速につながっているんです。

 海外の選手も同じように減速。しかし、三浦選手を見てみると、一気に歩幅を広げて前進!これが驚異的なスピードにつながっているんです。

 三浦選手:「苦じゃないので、障害を越えるのが」

 ヒロドキャスター:「障害物っていう表現が違いますよね?」

 三浦選手:「そうですね」「逆に自分の特性が生かせるので、障害があってくれたほうがいい」

 ヒロドキャスター:「すごい!なんでも来いと」

■パリ五輪へ「メダルにこだわりたい」

 その“鹿走り”は、障害がない駅伝でも生かされています。

 2年前の全日本大学駅伝。実力者が集まる2区、11位でタスキを受け取った三浦選手は徐々に順位を上げていき、とうとうトップの背中を捉えます。そして…。

 実況:「ついに出ました!ついに仕掛けた!三浦龍司。あとは一気に差を開くだけ!!」

 トップに立ってもなおスパート!後続をさらに引き離した三浦選手。“鹿走り”で10人抜き!見事、区間賞に輝きました。

 ヒロドキャスター:「(3000メートル障害と長距離)共通点は?」

 三浦選手:「スピード、持久力が必要だけど、(3000メートル障害で)一つレベルアップできれば、必然的に長距離にも生きてくる。相関性は高い種目」

 ヒロドキャスター:「パリ五輪、メダルの意識は?」

 三浦選手:「そこはずっと、メラメラある」「パリ五輪はずっと狙っていた、重要なポイント。メダルにこだわりたい」

(「報道ステーション」2023年11月3日放送分より)

こちらも読まれています