フィギュア・鍵山優真“進化のリスタート” 痛み振り払う「今の自分をそのまま出す」[2023/11/04 13:20]
3日から始まった、グランプリシリーズフランス大会。男子の当日練習が行われました。注目は、北京オリンピック銀メダリストの鍵山優真選手(20)です。今シーズンの進化について、松岡修造さんが取材しました。
■「全部『+5』もらえるくらいの勢い目指して」
松岡さん:「まずはおめでとうございます。カムバック」
鍵山選手:「『やっぱり自分にはスケートしかないんだな』というのはすごく感じていたので。こうやって今は元気にスケートができて、毎日がすごく楽しいです」
鍵山選手は昨シーズン、試練を迎えました。
開幕前に左足首をけが。北京オリンピック銀メダリストとして期待されたなか、グランプリシリーズに出場することができなかったのです。
しかし、復帰した今シーズン、鍵山選手は手応えを感じているといいます。
鍵山選手:「復帰して、全部伸ばしていけると思います。スピンもステップも表現も、全部GOE(出来栄え点)『+5』がもらえるくらいの」
松岡さん:「全部『+5』(満点)?」
鍵山選手:「ぐらいの勢い目指してやってます」
■「自分が感じたままを、自然に出しながら」
一体、なぜここまで言えるのか。そこには、ある人物の存在がありました。ソチオリンピック銅メダリスト、カロリーナ・コストナーコーチです。
世界トップクラスの「表現力」を武器としていた彼女が今シーズン、コーチとしてチームに加わることになりました。これが、鍵山選手の表現力に変化をもたらしているといいます。
鍵山選手:「自分が感じたままを、自然に出しながら」
松岡さん:「『今の自分を出して良いですよ』って感じですか?」
鍵山選手:「そうです。それが自分が理想としている表現」
■「このプログラムは鍵山優真にしかできない」
「今の自分をそのまま出す」。今シーズンのショートプログラムの曲「Believer」には、それを表現する歌詞があります。
Pain「痛み」という歌詞に合わせて、それを振り払うような動きを見せます。
松岡さん:「すごく力強い。自分の想いを表現している感じがした」
鍵山選手:「痛みを振り払ってとか、痛みなんて関係ねえみたいな曲。本当に今の自分にはピッタリ。けがを乗り越えて、今の強い自分がここにいるんだ。まさに今年、表現できるんじゃないかなと思っています。このプログラムは鍵山優真にしかできないというくらいの印象を与えたいです」
(「報道ステーション」2023年11月3日放送分より)