昨シーズン限りで現役を引退した和田毅さん(43)。毎年、和田さんを慕う選手たちが集まり、自主トレを行っていますが、引退した今年も選手たちが集まりました。通称「和田塾」にヒロド歩美キャスターが密着。今シーズン期待の選手にも話を聞いてきました。
■各チームのエース級投手が集結
「今までと立場が少し変わった状態での参加になりますが?」
「不思議な感覚なんですけど。僕がこうして一緒にやるのも最後。メニューとかも全部引き継いで、来年以降も彼らはここでやってもらえれば」
楽天・早川隆久投手(26)、ロッテ・小島和哉投手(28)など各球団のエース級の投手たちも集まる和田塾。まずは1時間以上かけて基礎トレーニングを行った後、ランニングメニューへ。
走る距離を変えながら合計3.6キロ。心拍数が徐々に上がり、走り切った時には選手たちがグラウンドに寝転ぶ姿が見えます。
「やばいっす。1月これくらいやっておけば、キャンプに入った時に、これくらいで良いんだ」
「キャンプが楽に感じますか?」
「だいぶ」
「ランニングフォームが崩れてくると、絶対ピッチングフォームって崩れてくる。いかに走っているなかで、フォームを崩さずに走れるか」
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■伸びしろ十分 ソフトバンク・前田純投手■伸びしろ十分 ソフトバンク・前田純投手
練習開始からおよそ3時間。ようやくキャッチボールが始まります。すると…。
「ずっと回して回して回して…離すぞ。こう投げてるの分かる?ってことはここからしか投げられない。だからスピードが出ない」
和田さんから熱血指導を受ける選手がいました。ソフトバンク育成出身のプロ3年目・前田純投手(24)です。
身長189センチ、大型サウスポーの前田は去年9月に1軍初登板で初勝利!これからが期待の選手なんです。
「前田投手に50分ほど教えていたが?」
「彼が一番伸びしろがある。ポテンシャルも含めて。真っすぐも相手からすると打ちづらい」
前田の武器は、球速以上に「伸びるストレート」。最速144キロですが、バッターは振り遅れてしまうほど。それは、現役時代の和田さんと重なります。
「和田塾きっかけで自分が変化したところは?」
「人間ってこれだけ限界を突破できるんだ」
そんな前田は、武器の「伸びるストレート」に磨きをかけるため、特殊なトレーニング法を取り入れていました。
「この自主トレでは前田投手しかやっていない。僕はちょっとまねできない」
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■「かまぼこ板」でトレーニング!?■「かまぼこ板」でトレーニング!?
トレーニングに使っているのはなんと…かまぼこ板なんです!
「(かまぼこ板が)真っすぐきれいに投げたらホップする。ちょっとでも(回転)軸がずれると曲がったりする。(回転)軸の意識がしやすいと思って始めました」
まず、ヒロドキャスターが挑戦してみました。もちろん、全然飛びません。
続いて和田さんにも挑戦していただきました。和田さんでもうまく投げられません。
前田投手が投げると…?
かまぼこ板は遠くに飛びました。かまぼこ板にきれいな縦の回転がかかっています。音もビューンとすごい音でした。
去年の夏から取り入れたということで、トレーニングでストレートに磨きをかけているそうなんです。
「キャッチャーミットより奥に(ボールを)伸ばす。球の軸がきれいな真っすぐになって、シュート回転が減って、きれいな真っすぐになった感じがあったので続けた」
「ボールのキレはもちろんなんですけど、まだまだスピードも伸びていくと思う。体つきもまだまだもっと大きくなれると思う。前田投手も『限界って突破できるんだ』って言ったけど、自分で限界を決めずにね。今シーズンの目標をズバッと!」
「10勝します」
「おっしゃ!聞いたよ?俺はちゃんと」
和田塾は技術だけではなく、食事トレーニングもかなり大事にしています。昼食のメニューも栄養士と和田さんが話し合って作り上げたメニューで、お昼からしっかりと栄養をとっていこうというトレーニングです。
メニューを見ると、しっかりと数字もあったので目に見えて分かりやすいですし、体を使っていない時もしっかりと野球につながっている自主トレでした。
(「報道ステーション」2025年1月14日放送分より)