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2025年2月17日 16:45

『二刀流新星』森井翔太郎 超進学校からアスレチックスへ 背中押した母の言葉

2025年2月17日 16:45

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■森井翔太郎 超進学校からMLBへ『異例』の挑戦 その素顔は?

高校卒業後すぐにメジャーリーグに挑戦する、二刀流の高校生、森井翔太郎選手についてです。

森井選手18歳。
東京の国立市にある桐朋高校の3年生で、3月に卒業です。
最速153km、高校通算45本塁打の『二刀流』です。

1月、アスレチックスと契約しました。
約2億3100万円でマイナー契約です。
日本では、ドラフト1位でも契約金の上限は1億円なので、巨額契約です。

森井選手が入団するアスレチックスとは、ワールドシリーズ制覇9回、リーグ優勝15回の歴史ある球団ですが、近年は低迷が続いています。
現在の本拠地はオークランドですが、2028年にはラスベガスへ移転予定です。
元メジャーリーガーの岡島秀樹さんも2013年、アスレチックスに在籍していました。

森井選手が注目されるもう1つのポイントが、超進学校に通う秀才だということです。

森井選手の通う桐朋高校は、偏差値70超えの進学校で、2024年度は、東大に12人、慶應大学に86人、早稲田大学に69人が合格しています。

スポーツ推薦はありません。

勉強に力を入れている学校なので、月曜、木曜、テスト前は部活がありません。

野球部での練習のスケジュールを森井選手に聞きました。
部活のある、火曜、水曜、金曜日の練習スケジュールです。
学校の授業が終わった後、午後3時30分に練習を始め、午後6時に練習終了
午後7時に帰宅し夕食。
午後8時から自主的に英語のオンライン授業を受け、午後10時にはストレッチ、ヨガをします。これは、お母さんがヨガの講師で一緒にやっているということです。
午後11時には就寝します。

日本のプロ野球ではなく、MLBを選んだ理由について、森井選手は、
「去年9月に家族でアメリカに行って、試合を見て、ここでやりたいと思ったのが一番の決め手」
メジャーで下からはい上がることが、自分が一番やりたいことだと思い、選択した」と話しています。

森井選手が所属するマイナーリーグは、メジャーリーグの下のリーグです。
その中にも、トリプルA、ダブルA、ハイA、ローA、ルーキーに分かれていて、森井選手は、このルーキーから、メジャーリーグを目指していくことになります。
アスレチックスに所属しているのは193人。
メジャーでプレーできるのは、40人です。

高校からメジャーという、異例の挑戦に踏み切った理由について、森井選手です。
「自分はあまり前例とか考えないタイプ。異例の挑戦と言われることに、特別感は全然ない。母に『自分の生きたい人生を生きなさい』とずっと言われ、『こういう人生にできて良かった(と思えるか)』というのが一番だった」
『不安はないのか?』という質問に、森井選手は、
不安がなかったら、『練習に行こう』ともならない。『このままだと打てない、抑えられない』となるので、不安という気持ちを大事にしている」と答えました。
森井選手のお母さんに、教育で意識してきたことを聞くと、
『あなたは何がしたいの?』『それが本当に必要なの?』そういったことを翔太郎に聞いて、自分で考えるよう育てることを一番大事にしていた」ということです。

引退後を見据えた契約も結んでいます。

学業補助金約3820万円が支払われます。
これは主に引退後に、大学に入学・復学する費用となります。

森井選手は、学業補助金について、
そういうのがあるんだ、ありがたいなとは思った。ただ、あくまで目的は野球で成功すること」と話しています。
アスレチックスを選んだ理由について、森井選手は、若手の出場チャンスの多さ、二刀流の育成プランを挙げています。
若手をどんどん起用していく球団ということもいいなと思った。二刀流のプランも提示され、自分のポテンシャルを一番評価してくれていると感じた」と話しています。
二刀流の『先輩』について、森井選手は、
「大谷選手は、技術的にも体力的にも全然届かない存在。一歩一歩近づいていきたい。いつか大谷選手の背中が見えるようになればいいなと思う」と話しました。

■MLB挑戦 SNS動画がきっかけ 撮影者に独自インタビュー

森井選手が、メジャーに挑戦することになったきっかけです。

2024年の西東京大会にスカウトが殺到しました。
桐朋高校は、初戦で敗退しましたが、日米合わせて14球団42人のスカウトが訪れました。

なぜ森井選手が注目されたのか?

桐朋高校野球部の田中監督です。
「2024年1月、アメリカの会社の人が、森井の動画を撮影しに来た。そこから少しずつ(名前が)広まっていったと思う

番組は、森井選手を撮影した人に、独自でインタビューをしました。

撮影したのはファイブツールベースボールという会社のジェフリー・カーンさんです。
ジェフリーさんは、高校生向けの野球イベントの運営をする仕事をしています。
その仕事とは別に、有望なアメリカの高校生のプレーをSNSにアップして、大学からのスカウトをサポートする活動もしているそうです。

ジェフリーさんが、森井選手を撮影した経緯です。

2024年1月、ハワイで仕事があり、ついでに日本へ旅行に行こうと思い立ちました。

それを聞いた部下が、この部下は15歳まで、桐朋高校近くの国分寺市に住んでいたそうですが、
「今度、上司が日本に遊びに行くらしい」と、日本人の母親に雑談。
母親が、日本の知り合いから森井選手のことをたまたま聞いて知っていて、
「森井くんという、アメリカへ行きたがっている高校生がいる」と、ジェフリーさんの部下である息子に話しました。

ジェフリーさんは、部下からこの話を聞いて、日本旅行のついでに森井選手を撮影することにしたということです。

撮影後すぐに、ジェフリーさんは、森井選手のプレー動画をSNSにアップしました。

SNSにアップした翌日には、アメリカの大学、約20校から、「森井の連絡先を教えてくれ」と電話が殺到。

これまでで最も大きな反響だったということです。

ジェフリーさんは、森井選手のMLB挑戦について、
アメージング!MLBのチームは、これまで日本の高校生には興味を示してこなかったから、最初に彼に会った時には、こんなことが起きるなんて想像もしていなかった」と話しています。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2025年2月14日放送分より)