サッカー日本代表は20日にワールドカップ・アジア最終予選のバーレーン戦に臨みます。海外組も続々と合流していますが、内田篤人さんの注目は、守田英正選手(29)です。ワールドカップ出場に欠かすことのできない選手で、合宿合流前に話を聞きました。まずは、日本代表の最新情報から見ていきましょう。
■けがから今月復帰
「(バーレーン戦)2日前の練習にやってきました。全選手合流したので、どんな練習になるのか楽しみです」
世界最速でのワールドカップ出場へ、王手をかけた日本代表。久保建英選手(23)や遠藤航選手(32)などの海外組を含めた全員がチームに合流。20日のバーレーン戦へ向け、調整を行いました。
「雰囲気は相変わらずみんな楽しそう。こういう大事な試合もヨーロッパで経験している選手多い。あさって(20日)で決めたい」
左ふくらはぎのけがから今月復帰したばかりの守田選手に関しては…。
「けがが心配な部分もあるんですが、やっぱり外せないと思います。特にテーピングもしてないし、みんなと混じりながらやっているので、出場の時間を限定してでも招集するだけの重要な役割がある」
「代表の試合に合わせて復帰できたことはすごくうれしい。100%の状態で試合に臨めるように最後までいい準備をしたい。勝って自分たちの力でワールドカップ出場を決めたい」
次のページは
■常に「相手が嫌がること」頭脳プレーに迫る■常に「相手が嫌がること」頭脳プレーに迫る
先月、ポルトガルの首都・リスボン。大航海時代に栄華を極めたこの地に拠点を置く守田選手を訪ねました。
「なんで今回ここに来たかっていうと、俺が守田くんの名前ばかり出すから。俺、解説で言ったことあるんだよね。『守田くんとやってみたかった』。昔の日本代表だったら誰と一緒にやりたい?」
「香川真司さんですね」
「俺じゃないんだ」
「篤人さんのプレーあんまり…」
「おいー」
ポルトガルのスポルティングで3シーズン目の守田選手。あのクリスティアーノ・ロナウドを輩出した名門です。
昨シーズンチームの中心選手として、リーグ制覇に貢献。優勝セレモニーでは、モリタコールが起こるほどサポーターの心をグッとつかんでいます。
「ボールを回す前に、良く考えている」
「スポルティングの『頭脳』だよ」
その頭脳のこそ、守田、最大の武器。中盤の底・ボランチを主戦場とし、攻守において、チームのかじ取り役を担っています。
「何を意識していますか?」
「元々守備が好きなので、守備的な役割を与えられた方がいきるんじゃないかなと思ってやってきてたんですけど、攻撃的によりポジションを取ったほうが今まさにメリットがあって、相手が嫌がるんだったらそっちを優先しますし。そこはシチュエーション次第ですかね」
常に考えているのは、相手が嫌がること。日本代表でも中盤の要として活躍する守田選手。攻守における頭脳的プレーに迫ります。
まずは、「守備的頭脳プレー」。
「日本代表で僕が絶対的に1位だろうなって自信があります。もうダントツでこぼれ球奪取数ですね」
実は守田選手、最終予選において、こぼれ球をひろう回数が森保ジャパントップなんです。
守田選手の頭脳を象徴するプレー。なぜ、守田選手は多くのこぼれ球をひろうことができるのでしょうか?
「どこでボールを失うか先に分かっている。予想していますね」
「危機管理能力」
実際に、こぼれ球をひろう直前を見てみると、守田の動き出しは、相手を見てみると、まだボールには触れていません、こぼれ球を予測できることが、相手にとって脅威になっているのです。
「1回攻撃して、クリアされたり、ボールをロストしてしまった時に、もう1回自分たちのボールになって2回目攻撃行ける。バスケだとリバウンド拾ったりとか、何回も自分のターンにできる」
続いては、「攻撃的頭脳プレー」。攻める際、相手の脅威となる守田選手の考え方とは?
「基本的にサッカーはゴールを奪うスポーツで、ゴールを逆算」
「僕が印象的に残っているのがバーレーン戦の3点目」
この時、守田選手の頭脳は、ゴールまでの道筋をどう逆算していたのでしょうか?
「ここでもらって、サイドに簡単に出すこともできましたし、当てることもできたじゃないですか。縦パスを出す瞬間にイメージできてますか?」
「相手のサイドの選手が三笘を気にしてたので。自分が縦パス出してそのまま走っちゃえば自分がフリーで受けられることは確信しましたね」
サイドに展開するより、縦パスを出し、自ら切り込む方がゴールへの近道だと逆算していたのです。
ゴールまで最適な道筋を逆算できる守田選手、実際に、守備的ポジションながら、最終予選5試合3ゴールと結果を残しています。
次のページは
■「日本代表に与える影響が大きい選手」■「日本代表に与える影響が大きい選手」
「守田くんがピッチに立ってる立ってないが相手に与える影響もそうですけど、日本代表に与える影響が本当に大きい選手だと思うので、ワクワクさせてください」
「こぼれ球を拾う準備というのが、なかなかテレビ画面には映らないことが多くて。そこがただ、彼の動きがないと前線の選手へのパスが配球できないんですね。攻撃につながらないんです。試合では彼の良さ、判断の速さプレー選択の正確性が出れば、チームの勝利の確率はぐっと上がると思います。期待しています」
第7戦 3月20日(木・祝)よる6時30分 日本×バーレーン
第8戦 3月25日(火)よる7時 日本×サウジアラビア
テレビ朝日系列で地上波独占生中継
※一部地域を除く
(「報道ステーション」2025年3月18日放送分より)