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2025年7月17日 07:25

MLBオールスター開幕 熱戦の舞台を松坂大輔が取材 ドラフト会議で「アメリカって、そういうところある」と感じた出来事も

2025年7月17日 07:25

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 MLBオールスターが開幕しました。前日会見では、大谷翔平選手(31)をはじめ、スター選手が勢揃いしました。

 松坂大輔さんが、現地アトランタで取材。前日恒例のホームランダービーでは、史上初の快挙が生まれました。

大谷選手らスターが集結

 今年のMLBオールスターが開催されるのは、1996年のオリンピックの開催地にもなったアトランタです。

松坂さん
「暑いしか出てこない。暑いって分かってたけど暑い」

 夏の気温は35℃を超え「ホットランタ」という異名もある蒸し暑い地域です。松坂さんは取材を前に、アトランタ名物・フライドチキンのお店でまずは腹ごしらえをします。

アトランタ名物・フライドチキン
アトランタ名物・フライドチキン
松坂さん
「すごい。めちゃくちゃでかい。めちゃくちゃおいしい。すごいジューシー。火が入ると固くなるイメージがあるんですけど、柔らかくて日本人にも合いそうな味付け。しょっぱくない。塩加減もちょうどいいと思う」

 腹ごしらえを終え、いよいよ取材へ。

松坂さん
「記者会見の会場に来ています。何とか合間をぬって話を聞けるところは行こうという姿勢ではいるんですけど」

 全選手が個別取材を受ける会場には、多くのメディアが詰めかけます。

 まず向かったのは、オールスター11回目の選出となったレジェンド、ドジャースのカーショー選手(37)の元です。

カーショー選手
「ダイスケ、元気?」
松坂さん
「何度もオールスター出ていますが、やっぱり特別ですか?」
カーショー選手
「とても特別です。今僕がここにいる状況がね。家族と一緒に楽しみたい」

 続いて、オールスター初選出となった山本由伸選手(26)にも直撃。

松坂さん
「オールスターに選ばれた気持ちは?」
山本選手
「こうやって選手に会ったり、同じロッカールームで過ごすと、すごい所にいるんだなって実感できて選手としてすごく光栄に思います」

 そして、姿を現した大谷翔平選手。

大谷選手
「(Q.どんなプレーを見せたいか?)もちろんホームランを含めてヒットを打てればうれしいですし、まずは自分のスイングを打席の中で見せられればいいかなと思います」

 会見では、家族についての話題も。

大谷選手
「(Q.16日のレッドカーペットはどうする?)妻と歩きます」
「(Q.デコピンやお子さんは?)どこかで見るのかなと思いますけど、一緒にはまだ歩けないので」
「(Q.父親になって良いところは?)家に帰って(娘の)顔を見るだけでうれしいですし、それだけで1日の疲れとかもなくなりますし、それが一番幸せだなと思います」

 注目するのは選手たちも。オールスター最多得票のヤンキース、ジャッジ選手(33)も大谷選手への賛辞を惜しみません。

ジャッジ選手
「ショウヘイのプレーは野球界を盛り上げる魅力がある。去年50−50をやってのけた。あのパワーとスピードを両立できるのはかなり特別だ。当たり前のようにやっているが、二刀流は本当に特別なんだ」

 最速165キロを誇るブルワーズのルーキー、ミジオロウスキー選手(23)。メジャー登板わずか5試合で異例の選出となった逸材です。

松坂さん
「試合中に会話を楽しみにしている選手は?」
ミジオロウスキー選手
「選手全員と話したいけど、ショウヘイと握手ができたら最高です」

 選手も大注目の大谷選手。16日の試合では、1番・指名打者でのスタメン出場が発表されました。

「ロボット審判」オールスターに導入

 そして、今回のオールスターでは初の試みが行われます。それが、「ABSシステム」と呼ばれるロボット審判の導入です。

 「ABSシステム」とは、ストライク・ボールの判定に異議があった場合、頭をポンポンっとタッチ。ロボット審判にチェレンジすることができるというもの。

 すでにマイナーリーグでは運用されており、今シーズンのオープン戦でも初めて試験導入されました。

 なぜ、今回この試みに至ったのか。ABSシステムの担当者を直撃しました。

松坂さん
「なぜ、このオールスターでテストしようと思った?」
ABSシステム担当者 J・マルティネスさん
「オールスターゲームは最高の選手とプレーをお見せする舞台ですが、改めてファンにABSシステムを見てもらい、反応を見てみたいと考えました。誤審を食い止められるので選手の評判は良いですね。今後さらに精度に磨きをかけ、一番いいものを作り上げたいです」

 選手たちの反応は?

松坂さん
「今回ABSシステムが導入さるが、どう思う?」
ドジャース スミス選手(30)
「選手としては、すべての判定を正しくやってほしい。野球は人生同様良い時も悪い時もある。それにどう対応するかだ」
山本選手
「フェアな判定になると考えるとすごく楽しみ。ピッチャーからすると、有利なのか、逆に首を絞められるようなルールになるのか。そこがちょっと楽しみですね」
松坂さん
「僕の感覚で言うと、小さい時から野球をやってきて、『ここでその判定きつい…』っていう経験もある。(ABSシステムで)チャレンジしてストライク、三振でチェンジってなったら違う。ルールとして取り入れられることになれば、チーム全体でどう使うか共有していかなきゃいけない。これからは、野球を楽しむことの一つとして選手もファンも受け入れていくことになると思う」

ドラフト会議 未来のスターが選出

ああ
舞台となるブレーブスの本拠地トゥルイスト・パーク

 ここからは、舞台となるブレーブスの本拠地トゥルイスト・パークを見ていきます。

 メジャーで2番目に新しいこのスタジアム。コンコースがまるで野球の博物館のようになっています。

通算ホームラン755本のハンク・アーロンさんの銅像
通算ホームラン755本のハンク・アーロンさんの銅像

 松坂さんさんがカメラで撮っているのは、通算ホームラン755本のハンク・アーロンさんの銅像でした。過去にブレーブスでプレーした日本人選手・川上憲伸さんと斎藤隆さんの名前も飾られていました。

スタジアムの隣の会場では、メジャーリーグのドラフトが開催された
スタジアムの隣の会場では、メジャーリーグのドラフトが開催された

 そして、このスタジアムの隣の会場では、メジャーリーグのドラフトが開催されています。2021年からオールスターに合わせて行われているドラフト。今年は、日本人選手も指名されました。

 ハワイ大学の武元一輝投手(21)。智辯和歌山高校出身で2021年に甲子園優勝。その後ハワイ大学に進学し、投手と打者「二刀流」での活躍がアスレチックスの目にとまりドラフト指名されました。

 そして今回、松坂さんさんが注目した選手がいます。それは、ロッキーズから指名されたイーサン・ホリデー選手(18)です。

 お父さんはマット・ホリデーさん。同じロッキーズで首位打者を獲得したレジェンドです。松坂さんも現役時代、ワールドシリーズ優勝をかけた舞台で対戦したこともあります。

松坂さん
「お父さんがいたチームからドラフト1位で指名。アメリカって、そういうところある。ストーリー性も大事にする」

HRダービー史上初の快挙へ

 そして、オールスター前日恒例のホームランダービーを見ていきます。

 メジャーを代表するパワー自慢の8人が、決められた球数や時間内に打ったホームランの数で争います。

 今年の注目は、以前番組で紹介したマリナーズのキャッチャー、カル・ローリー選手(28)です。

 今シーズン、メジャートップの38本塁打を放っており、来年のWBCアメリカ代表入りも決まったスラッガーです。

 スイッチヒッターのローリー選手は、左打席でも右打席でもホームランを連発し、見事決勝進出を決めます。

 そして、他の選手と違うのがピッチャーとキャッチャーです。普通はチーム関係者がやることが多いのですが、ローリー選手はなんと、お父さんがピッチャー。キャッチャーは15歳の弟が務めました。

 子どものころに家族で遊んだベースボールを、メジャーの舞台でも実現させたのは感慨深いですよね。

 弟は一番の特等席で兄をサポート。お父さんも、この一振りに両手を挙げてガッツポーズです。

 15日1日で54本のアーチをかけたローリー選手。家族一丸で掴んだホームランダービー初優勝。キャッチャー、そしてスイッチヒッターとしても史上初の快挙でした。

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