スポーツ

報道ステーション

2025年7月17日 21:06

松坂大輔の注目は…投手・大谷翔平と鈴木誠也 MLBオールスター終了シーズン後半戦へ

2025年7月17日 21:06

広告
3

 メジャーリーグのスーパースターたちが集まる、MLBオールスターが開催されました。ドジャースの大谷翔平選手(31)は先発出場。さらに史上初の出来事がありました。松坂大輔さんが現地で取材しました。

大谷夫婦らレッドカーペットに登場

松坂さん
「きょうも暑いです。今気温が34℃。ファンの人もここでずっと待ってるの大変だと思いますけど、選手がオシャレして通ってくるのを楽しみに今か今かと待っているところです」

 試合前恒例のレッドカーペットでは、選手たちがそれぞれこだわりの衣装を身にまとい登場するなか、妻・真美子さんの手を取りやってきたのは大谷選手です。

 早速あいさつを試みる松坂さん、すると真美子さんが気づいてくれました!

妻・真美子さんの手を取りやってきた大谷選手
妻・真美子さんの手を取りやってきた大谷選手
松坂さん
「貫禄というか、オールスターにいて当然の選手。まさにメジャーの顔っていう雰囲気がありましたよね」

「山本投手!山本投手!!どうですか、初めてのレッドカーペット」

ドジャース 山本由伸投手(26)
「もう盛り上がっててびっくりしました」
松坂さん
「きょうのファッションのテーマは?」
山本投手
「普段着ないようなおしゃれなやつです」
松坂さん
「めちゃくちゃかっこいいですね。きょうのオールスターゲームも楽しんでください」

 さらに、家族そろってエンゼルスカラーの衣装で、菊池雄星投手(34)が登場しました。

松坂さん
「2度目のオールスター。どうですか、この雰囲気は」
菊池投手
「家族と一緒に歩けるっていうのは幸せですよ」
「意識の違いが、ファッションに表れていて面白い」
「意識の違いが、ファッションに表れていて面白い」
松坂さん
「家族にとってもいい思い出になりますしいい記念になる。それぞれ選手の意識の違いが、ファッションに表れていて面白い」

スターが競演!3つの注目ポイント

 その後、ユニホームに着替えた選手たち。松坂さんは試合の注目ポイントを3つ挙げました。

3つの注目ポイント
3つの注目ポイント
「大谷選手は去年も打っていますし、今年もホームラン見たい。(タイガースの)スクーバル投手(28)と大谷選手の対戦はすごく楽しみですね。スクーバル投手はストレートも変化球も良いですからね。どのボールで勝負していくのか楽しみにしています」
「5試合の登板数で選ばれたスーパールーキー(ブルワーズの)ミジオロウスキー投手(23)。自己最速(165キロ)を更新するようなボールが見られたら、それはうれしいなと思いますね」

 そして、3つ目は…。

「メジャーリーガーというのは、もちろん体が大きくて、日本人からすると想像もしない体の大きさ。対照的にメジャーリーグの中ではサイズが小さいと言われる(ダイヤモンドバックスの)キャロル選手だったり、(ガーディアンズの)クワン選手、この選手たちのプレーも注目していきたい」
広告

「ABSシステム」オールスターで初

 いよいよオールスターゲームが始まります。1番DHで5度目の出場の大谷選手。まずは松坂さん注目のタイガースのスクーバル投手との対決です。

1番DHで5度目の出場の大谷選手
1番DHで5度目の出場の大谷選手

 実はこの時、バッテリーには現地放送用のマイクが付いていて、マリナーズのローリー選手(28)は大谷選手にこんな言葉をかけていました。

「ショウヘイ、振っていけ!」

 その初球、フルスイング!2球目も、フルスイング!ローリー選手のアドバイス通り、積極的に振っていきます。

スクーバル投手
「もう1回(チェンジアップ)投げる?それとも変える?」
ローリー捕手
「変えよう」
スクーバル投手
「分かった」

 大谷選手はスライダーにうまく合わせてセンター前ヒットで出塁!その後、先制のホームを踏みます。

 そして、この回こんなシーンもありました。パドレスのマチャド選手(33)、2ストライクからの3球目。ここはボール判定になりますが、バッテリー2人が頭をポンポンっとタッチします。

 これは「ABSシステム(自動投球判定システム)」。球審のストライク・ボール判定に意義があった場合にチャレンジできるというものです。

 結果はストライク判定に覆り見逃し三振。「ABSシステム」オールスターでの初めて使われました。

試合を観戦する松坂さん
試合を観戦する松坂さん

 2回に登板したのは、レジェンド枠で出場のドジャースのカーショー投手(37)。胸元には現地放送用のマイクが付いています。

実況
「カル・ローリーの一打はレフトへ!タッカーがスライディングキャッチ!」
カーショー投手
「しびれるね!」
「実況席と会話するのは変な感じだよ」
 カーショー投手は続く打者を見逃し三振に打ち取ります。
実況
「仕留めました」
カーショー投手
「これで終わりだね」
実況
「メジャー史上最高の投手の一人、クレイトン・カーショーでした」
カーショー投手
「楽しかったよ。ありがとう」

 いろんな演出が行われるなか、大谷選手の第2打席。追い込まれてからの5球目、ここはファーストゴロ。5度目のオールスターは2打数1安打で終えました。

史上初!決着の行方は「スイングオフ」

 一年に一度の夢の祭典。試合はスーパースターから目が離せない展開となっていきます。

 まずはナ・リーグ。過去2回、ホームランダービーで優勝しているメッツのアロンソ選手(30)。豪快な一振りは5度目のオールスター出場にして初アーチでした。

 続いて2023年の新人王です。身長178センチ、松坂さんが注目していたキャロル選手(24)がオールスター初ホームラン。これでナ・リーグは6点をリードしますが、ア・リーグだって黙っちゃいません。

 去年のシルバースラッガー賞、アスレチックスのルッカー選手の3ラン。これで3点差。8回、マウンドにはこちらも松坂さん注目のミジオロウスキ―投手(23)。怪物新人がオールスターデビューです。

 身長2メートル1センチから繰り出す、剛速球は最速165キロを記録。全18球のうち、半分が160キロ超え。無失点でデビューを飾ります。

 そして試合はドラマチックな展開に。ア・リーグは9回、1点差に迫り、2アウト3塁の場面で身長173センチ、松坂さん注目のクワン選手(27)。土壇場で追いつきます。

 9回が終わって同点の場合、どう勝敗を決めるかなんですが、それは「スイングオフ」。両リーグ3人ずつを選出し、1人3スイングでより多くのホームランを打った方が勝利。3年前から採用されたルールですが、行われるのは史上初なんです。

 両リーグ1人目を終えて2対1。リードするア・リーグの2人目は、マリナーズのアロザレーナ選手(30)。前回のWBCでメキシコ代表として準決勝で日本と対戦した際に腕を組むポーズが話題になりました。

 そのアロザレーナ選手は3スイング中ホームラン1本。3対1とリードを広げました。

フィリーズのシュワバー選手(32)
フィリーズのシュワバー選手(32)

 対するナ・リーグ2人目はフィリーズのシュワバー選手(32)。今シーズンすでに30本のホームランを放っています。1スイング目は低い弾道で入りました。2スイング目、今度は打った瞬間確信、これもいきます。さらに3スイング目、なんと3スイングすべてホームランで逆転!ナ・リーグの選手たちは大盛り上がりです。

 1本リードされたア・リーグ、ラスト3人目はレイズのアランダ選手(27)です。この当たりはわずかに届きません。

 3スイングでホームランは出ず、ナ・リーグが勝利。MVPにはシュワバー選手が選ばれました。

広告

現地取材で感じた熱狂と初の試み

 現地のアメリカ・アトランタにいる松坂さんに今年のMLBオールスターについて聞きました。タイブレークでの決着、盛り上がりはどうでしたか?

「放送席から見ていても、思った以上に盛り上がっていました」

 松坂さんが注目していた大谷選手対スクーバル投手はどうでしたか?

「大谷選手は会見でも三振かホームランぐらいの意識で行くと言っていましたけど、最終的にツーストライクに追い込まれて難しいコースに食らいついていく。最後はバッターとしての本能が出た、いいヒットだったと思います」

 オールスターゲームの2日前から取材されていましたが、今回のオールスターで他に気になったことはありましたか?

松坂さんが現地取材で感じた熱狂と初の試み
松坂さんが現地取材で感じた熱狂と初の試み
「きのうも取材した『ABSシステム』ですね。今回、結果的にほとんどの選手のチャレンジが成功したんですど、それだけ選手のストライク・ボールに対する感覚や動体視力が優れているんだなと改めて見て思いました」

 「ABSシステム」というのは、ピッチャーとバッターのどちらに影響が大きいものですか?

「両方にとってのメリットデメリットがあると思うんですけど、三振でチェンジだと思ったものがボールに覆った時はピッチャーのほうが心理的な影響は大きいんじゃないかと思います。バッターやピッチャーに癖があるのと同じように、審判にも癖があるんです。自分が現役の時はキャッチャーと話して、その日の審判のストライクゾーンの特徴を生かした組み立てをしていたんですが、そういうものがなくなっていくことを考えると少し寂しい気持ちもあります」

 オールスターも終わって、メジャーリーグも後半戦に入りますが、どんなところに注目していきますか?

「後半戦も何が起こるか分からないんですけど、今年もポストシーズンの日本人対決をたくさん見てみたいですね」

 大谷選手のピッチャーとしての今後の使われ方はどうなっていくと考えていますか?

「徐々にイニングを増やしていく形になると思うんですが、チームとしては当然、ポストシーズンも投げてもらいたい、今の大谷選手の状態を見るとですね。ただ、長いイニングを投げていくなかで大谷選手の調子次第だと思いますし、まだ打順が一回りだけというケースが多いので、これが二回り目とかになった時に当然、バッターも対応してくると思いますので。長いイニングを投げたうえでの大谷選手のピッチャーとしての調子次第かなとも思います」

 連日取材されていろんな選手と再会を果たしていましたが、松坂さんが後半戦で注目したい選手はいますか?

カブスの鈴木誠也選手
カブスの鈴木誠也選手
「僕はカブスの鈴木誠也選手ですね。今、ナ・リーグの打点ランキング2位ですが、このペースでホームランも40本狙えるところにいると思いますし、このまま打点のペースにも注目して見ていきたいなと思います」

(「報道ステーション」2025年7月16日放送分より)

広告