プロ野球オールスターゲームで両リーグ最多得票の阪神タイガース・森下翔太選手(24)と、23日に行われた第1戦を振り返ります。
森下選手&松坂さんと見る夢の球宴
セ・パのスターが集結、夢の球宴です。
パ・リーグの先発はオリックス・宮城大弥投手(23)。いきなり、3番・森下選手との対決です。初球は88キロのスローカーブ。
「びっくりしたんですけど、その前の打者に対してもスローカーブが結構続いていたので、予測はしてました」
5球目を2ベースヒット、森下選手ナイスヒットでしたが、得点にはつながりませんでした。
「オールスターの初打席だったので、打ちたかったので、良かったです」
一方、セ・リーグは巨人の守護神、ライデル・マルティネス投手(28)が先発です。1回を三者凡退に抑えます。
「オールスターならではですよね。なかなかレアな場面で面白かったですね」
そして、今回のオールスターは日本球界初めての試みがありました。先日のメジャーリーグオールスターのように選手がマイクを付けています。
「もしもし」
「牧選手、聞こえてます?」
「聞こえてます。声聞こえてる?」
「聞こえてます」
森下選手は中央大学の先輩である牧選手と会話しているんですが、ちょっと聞いてください。
「牧さんゲッツーねゲッツー」
「サードゴロで二塁(の牧)に投げる」
「遅いわー、全然送球遅い」
「(ランナーの)足が速いから」
「先輩に厳しいひと言、送球が遅かったですか?」
「ちょっと遅かったですね。前にゲッツーでと言っていたので、とってほしかったです」
「松坂さん、これで関係性が見えますね」
「いやあ、牧先輩優しいですよね」
「優しい!信頼関係が見える!」
このプレーの後、パ・リーグがソフトバンク・周東佑京選手(29)のタイムリーで先制します。
さらに3回裏です。ノーアウト2塁1塁の場面で、オリックス・頓宮裕真選手(28)。伸びた打球はポール直撃。本拠地開催のオールスターで初ホームランを打ちます。そして皆で「ほいさー!」。
続く4回、ソフトバンクの左腕、モイネロ投手(29)が2アウトをとります。
すると、なんと右投げ用のグローブに変えます。右で投げたら124キロも出ました。放送席で松坂さんも驚いていました。
「最初は何が起きたか分からなかったですね」
「バッターにぶつけないようにと軽く投げていたみたいですね」
「素晴らしい。モイネロ投手しっかりと打ち取り、いい表情でした!」
「また普段と違うアウトのとり方、うれしかったと思います」
4回裏には、マイクを付けた周東選手が塁に出ました。
「ここ走りますか?」
「ここはいきますね」
盗塁宣言の周東選手、2塁へ走ります。
「甲斐選手から盗塁を決めた気分はいかがでしょう」
「いやー気持ちいいっすね」
さらに甲斐拓也選手(32)から三盗に成功です。
ここで3塁ランナーコーチ・日本ハムの新庄剛志監督のサングラスに注目です。「ス・ク・イ・ズ」の文字が表示されています。
「全然知らなかった…」
ツーストライクツーボールからの7球目は、スリーバントスクイズ失敗。お祭り男、新庄監督もオールスターを盛り上げます。
3点を追うセ・リーグは6回、森下選手の第3打席。ピッチャーは剛速球が持ち味の日本ハム・北山亘基投手(26)でした。
1球目はストレート(154キロ)、2球目はストレート(152キロ)、そして3球目はストレート(152キロ)と、全球ストレートでした。
「ボールが強かったですね」
「セ・リーグではなかなか見ないタイプですか?」
「ワインドアップが速かったので、ちょっと差されちゃいましたね」
試合は、その後もセ・リーグの反撃を抑えたパ・リーグが5−1で勝利しました。
“初の試み”マイクを付けてのプレー
「初オールスターでしたが、森下選手いかがでしたか?」
「まず楽しかったのと独特な雰囲気じゃないですけど、お祭りだなって感じました」
「ならではの試みがいっぱいあったと思いますが、やはり初の試み、選手の皆さんにマイクを付けるというのは面白かったですよね」
「そうですね。マイクを付けながらプレーしてどうでしたか?」
「やっぱり楽しいですね。普段、試合中に内野手とコミュニケーションとれないので。会話を通して、こんな機会がなかったので、すごく楽しかったですね」
「先輩の牧選手との会話が非常に盛り上がってましたよね」
「放送席で聞いていても面白かったですね」
「そして先輩・後輩でいいますと、とある先輩から『森下選手は打てない時の落ち込み方が激しい』という情報を入手しました。どうですか?」
「悔しさが勝ってしまって。次にいく時は切り替えているんですけど、その時はとことん落ち込んでいます」
「誰か分かりましたか?」
「テルさんかなと」
「阪神の佐藤輝明選手がおっしゃっていて。それだけ真剣に向き合ってるってことですね」
「そういうことをファンの人が知れたのも、また良かったと思います。また、オールスターで話すのも楽しみな選手とかいましたか?」
「ピッチャーと普段話さないので。そういう意味ではDeNAのジャクソン投手や巨人のグリフィン投手と話しました。普段話さないような外国人投手とはコミュニケーションとれました」
「それは今後の対決に生かそうということですか?」
「いや…あわよくば、聞けたらって思ったんですけど。なかなか答えてくれなかったです」
「どんな会話があったんでしょうか?」
「ジャクソン投手は『お前とはやりたくない』と。ちょっと相性がいいっぽくて。『お前の時はなるべくインコースを攻めていくぞ』みたいなことを言われましたね」
「いい宣言が来ましたね。グリフィン投手とは試合中、通訳を介さずに会話していましたよね」
「グリフィンもすごく日本語もうまかったですし、一応、通訳なしで会話しました」
「さすがでした。そして、東京のスタジオには、中日ファンの小木さんがいらっしゃいます。今の思いを教えてください。阪神、強いですよね」
「追いつきますとは軽々に言えないくらい阪神強いと思いますけれども。森下選手、阪神の強さの秘密は何ですか?」
「投手陣が安定しているというのが一番だと思うんですけど。唯一、中日にだけには負け越しているというか負けているので、それは頭が上がりません」
「ナイスコメントです!」
(「報道ステーション」2025年7月23日放送分より)