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25日、フランスのパリで世界バドミントンが開幕しました。内田篤人さんの注目している選手が、パリオリンピック銅メダルの志田千陽選手(28)と松山奈未選手(27)の「シダマツペア」です。この大会を最後にペアを解消することが決まっています。高校生からペアを組んで11年、最後の舞台に挑む2人に話を聞くと、そこには深い絆がありました。
モチベーションの違いでペア解消
内田さん
「ペアを解消しますって発表されたじゃないですか。きっかけは何なんですか?」
「ペアを解消しますって発表されたじゃないですか。きっかけは何なんですか?」
松山選手
「スタッフ含めて今後の話をした時に区切りがいいのは世界選手権でパリだし、そこが一番最後にはふさわしい場所じゃないかということで、ペア解消になった」
「スタッフ含めて今後の話をした時に区切りがいいのは世界選手権でパリだし、そこが一番最後にはふさわしい場所じゃないかということで、ペア解消になった」
ペア解消を切り出したのは松山選手。今年2月、国際大会を欠場して、2週間の休暇を取った後でした。
内田さん
「察してました?なんとなく分かっていましたか?」
「察してました?なんとなく分かっていましたか?」
志田選手
「オリンピック後にモチベーションの難しいところがあったのは分かっていたし、どっちになってもしっかり受け入れる気持ちで自分は話し合いに入ったかな」
「オリンピック後にモチベーションの難しいところがあったのは分かっていたし、どっちになってもしっかり受け入れる気持ちで自分は話し合いに入ったかな」
内田さん
「伝えるほうもかなり勇気がいると思うんですけど、どんな心境だったんですか?」
「伝えるほうもかなり勇気がいると思うんですけど、どんな心境だったんですか?」
松山選手
「今すぐ解消したいとかは全くなく、でもパリ五輪代表選考レースが本当に過酷だった。あのレースをもう一度頑張りたいって、その場で言うことはできなかったので。それだったら志田さんの今後を応援したいのはもちろんありますし、自分が解消すれば志田さんが次のステップにも進める」
「今すぐ解消したいとかは全くなく、でもパリ五輪代表選考レースが本当に過酷だった。あのレースをもう一度頑張りたいって、その場で言うことはできなかったので。それだったら志田さんの今後を応援したいのはもちろんありますし、自分が解消すれば志田さんが次のステップにも進める」
女子ダブルスで世界一を目指したいという志田選手と、目標を失い志田選手の思いに応えられないという松山選手。モチベーションの違いが生まれたことによるペア解消でした。
内田さん
「みんなが集まった話し合いの中では『続けていこうよ』という意見はあったんですか?『もう分かった。もうやりきったよね』という形なんですか?」
「みんなが集まった話し合いの中では『続けていこうよ』という意見はあったんですか?『もう分かった。もうやりきったよね』という形なんですか?」
志田選手
「はい」
「はい」
松山選手
「そうですね」
「そうですね」
内田さん
「やりきったよね」
「やりきったよね」
松山選手
「はい」
「はい」
内田さん
「大変ですよね、オリンピックを目指すのは」
「大変ですよね、オリンピックを目指すのは」
松山選手
「もう1回、オリンピックの3位決定戦をしろと言われたら、もう逃げます」
「もう1回、オリンピックの3位決定戦をしろと言われたら、もう逃げます」
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ペア結成11年の絆 最後の舞台へ
11年前、別々の高校に通っていた2人は、松山選手が高1、志田選手が高2の時、ジュニアの日本代表で初めてペアを組みました。
松山選手
「1歳上で日本一の選手だったので、そんな人と私が組めることがまず奇跡だった。うれしい!やった!組めるみたいな」
「1歳上で日本一の選手だったので、そんな人と私が組めることがまず奇跡だった。うれしい!やった!組めるみたいな」
卒業後は志田選手が入団した実業団チーム・再春館製薬バドミントン部(熊本)に松山選手が1年遅れで入団。そこから「シダマツ」として本格的にオリンピックを目指します。
そして、去年のパリオリンピック。銅メダルを獲得し、夢をかなえました。
内田さん
「2人でペアを組むって難しさもあり、楽しさもあるでしょうねっていう感じですけど。志田さんの取扱説明書(トリセツ)って何かあります?」
「2人でペアを組むって難しさもあり、楽しさもあるでしょうねっていう感じですけど。志田さんの取扱説明書(トリセツ)って何かあります?」
松山選手
「何だろう…ほっといても元気です。自分で自分の機嫌をとれるので、生きるのが上手だなと思います」
「何だろう…ほっといても元気です。自分で自分の機嫌をとれるので、生きるのが上手だなと思います」
内田さん
「松山さんはどういう存在だったんですか?」
「松山さんはどういう存在だったんですか?」
志田選手
「オリンピックでメダルを取るという高い目標を持った2人がそろって、長く折れずに頑張ることって簡単じゃないというか、当たり前じゃないんだなと感じた。改めてここまで一緒に頑張ってくれて、すごく感謝というか、本当に恵まれていた」
「オリンピックでメダルを取るという高い目標を持った2人がそろって、長く折れずに頑張ることって簡単じゃないというか、当たり前じゃないんだなと感じた。改めてここまで一緒に頑張ってくれて、すごく感謝というか、本当に恵まれていた」
松山選手
「私はすごい心が乱れることが多いんですけど、そこを何度も何度も引き上げてくれましたし、振り返るとすごく人間力を本当に高めてもらえたダブルスだったなと思います」
「私はすごい心が乱れることが多いんですけど、そこを何度も何度も引き上げてくれましたし、振り返るとすごく人間力を本当に高めてもらえたダブルスだったなと思います」
今週、オリンピックと同じ舞台のパリで行われる世界バドミントンが11年間の集大成となります。
内田さん
「どんな大会にしたいですか?」
「どんな大会にしたいですか?」
志田選手
「最後は笑って終わりたい気持ちが強いので、本当にやってやりたいなと思ってます」
「最後は笑って終わりたい気持ちが強いので、本当にやってやりたいなと思ってます」
松山選手
「悔いの残らない大会にしたいので最後しっかり自分を追い込んで突き詰めていきたいなと思います」
「悔いの残らない大会にしたいので最後しっかり自分を追い込んで突き詰めていきたいなと思います」
「シダマツペアだから出せる色を」
内田さん
「今回、話を聞いてペア解消というのがあるんですけど、次に向かう決意だったり、前向きさを同時に感じました。この大会が最後になりますが、このペアだから出せる色を出してもらいたいなと思います」
「今回、話を聞いてペア解消というのがあるんですけど、次に向かう決意だったり、前向きさを同時に感じました。この大会が最後になりますが、このペアだから出せる色を出してもらいたいなと思います」
(「報道ステーション」2025年8月25日放送分より)
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