スポーツ

報道ステーション

2025年9月27日 13:46

稲妻と魔術…テニス新時代の世界1位 アルカラスは「ハッピーに」 松岡修造が聞く

稲妻と魔術…テニス新時代の世界1位 アルカラスは「ハッピーに」 松岡修造が聞く
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 番組ではおよそ20年間、テニスのグランドスラムを誰が勝ったか?ノバク・ジョコビッチ、ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダルといった選手を伝えてきました。時代が大きく変わりました。

 この2年間、誰が勝っていたのか?ヤニック・シナー選手(24)とカルロス・アルカラス選手(22)の2人が頂点を分け合っていたんです。

 そして、アルカラス選手は今、日本でプレーしています。松岡修造さんが話を聞きました。

稲妻と魔術 新時代の世界1位

 日本にスターがやってきました。平日にもかかわらず、人でごった返す東京・有明。ひとたび練習を始めれば、選手も釘付けです。

 木下グループジャパンオープン1回戦。ポイントを取るたびに大歓声が上がります。

 圧倒的な人気は、圧倒的な強さから生まれています。

 今月の全米オープン。相手は、グランドスラム通算24回優勝のジョコビッチ選手。ストレートで圧倒、新時代を印象付ける試合となりました。

 史上最年少19歳で世界ランキング1位に輝き、グランドスラム優勝は6回。強さをひも解くキーワードは「稲妻と魔術」です。

松岡さんがプレーを解説します。

「まず、アルカラス選手のフォア、僕は『稲妻ショット』と言っているんですが、見えないぐらい速い。走らされてこのショットが打てるということがもう、ビックリなんです!スローモーションで見ていくと、彼はコート上をダンスのように軽々と…。こんな選手いなかった」
「もう一つ、プレーの中でチャンスが来た…これを打とうとすると、一気にグリップを変える!これもできない。これはマジック!だまされた…そういう気持ちでしょう」

「ハッピーに」子どもたちへアドバイス

アルカラスに話を聞く松岡修造
アルカラスに話を聞く松岡修造
松岡さん
「ドロップショットや背面から打ち返すようなマジックショットはどうやって覚えた?」
アルカラス選手
「自然に身につきました。ひらめくままにプレーしていた。自分の感覚を信じて打てばいい結果につながる」
「錦織圭とちょっと似ている」
「錦織圭とちょっと似ている」
松岡さん
「そういう点は錦織圭選手とちょっと似ている。彼にはプレーの引き出しがたくさんあった。錦織選手のプレーを見ていた?」
アルカラス選手
「小さいころから彼のプレーを見ていた。ビッグタイトルを手にする姿、果敢に戦う姿、彼のスタイルが大好きなので、試合もよく見る。彼のテニスを間近で見られたことは大きな経験」
カルロス・アルカラス(左)、ヤニック・シナー(右) 2025 全米オープン 男子 決勝
カルロス・アルカラス(左)、ヤニック・シナー(右) 2025 全米オープン 男子 決勝

 アルカラス選手にとって欠かせない存在がシナー選手。ここ2年、グランドスラムのタイトルを分け合っています。互いの年齢を考えれば、新時代はまだ始まったばかりです。

松岡さん
「子どもたちにアドバイスするなら何が一番大事?」
「子どもたちに伝えるのは『ハッピーに』と」
「子どもたちに伝えるのは『ハッピーに』と」
アルカラス選手
「一番大事なこと、僕がいつも子どもたちに伝えるのは『ハッピーに』と」
「テニスを好きになり、テニスを楽しむことが一番大事。テニスを楽しんでやるほうが、嫌々やるよりも試合でプレッシャーを感じない。いったんコートに立ったら、テニスを楽しむことが大事。もちろん試合に勝つことは重要。それは結果でしかない」
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対照的な2人 唯一の共通点はナイスガイ

松岡修造
松岡修造
松岡さん
「この選手を伝えられることがハッピー。正直に言って、番組スタッフに聞くと、アルカラス選手を知っている人は1人しかいなかった。ただ、錦織選手の時は、彼を見ながらビッグ3を知っていた。今はアルカラス選手とシナー選手、この2人がダントツに強いんです。プレースタイルと性格は対照的。唯一の共通点はナイスガイです。最近、ジュニアキャンプをしてきたんですが、12歳以下の世界を目指す子どもたちからビッグ3の名前は出てこないんです。シナー選手、アルカラス選手、どちらかなんです。時代が変わりました」

(「報道ステーション」2025年9月26日放送分より)

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