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報道ステーション

2025年10月2日 11:05

「大谷翔平選手のパワーと技術の高さ」松坂大輔が解説 好投手攻略のキッカケとなったHR MLBポストシーズン開幕

「大谷翔平選手のパワーと技術の高さ」松坂大輔が解説 好投手攻略のキッカケとなったHR MLBポストシーズン開幕
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1日からメジャーリーグのポストシーズンが開幕しました。初日から日本人選手たちが大暴れです。レッドソックスの吉田正尚選手(32)は逆転のタイムリーヒット。カブスの鈴木誠也選手(31)はホームラン。そして、ドジャースの大谷翔平選手(31)はいきなりの先頭打者ホームランでチームを勝利に導きました。

大谷翔平 先頭打者弾&今季自己最長弾

先に2勝した方が勝ち抜けるこのワイルドカードシリーズ。ドジャースは球団初、連覇をかけた戦いが始まります。

1回、大谷選手が対するのはレッズの先発・グリーン投手(26)。ストレートの平均球速160キロを超える剛腕です。

注目の対決、163キロ、160キロとストレートで押してくるグリーン投手。大谷選手は162キロのストレートを捉え、先頭打者ホームラン!幸先よくドジャースが先制します。

さらに3回。今度はテオスカー・ヘルナンデス選手(32)、続くエドマン選手(30)の2者連続ホームランで、ドジャースがリードを広げます。

援護を受けた先発・スネル投手(32)は6回までヒット1本しか許さない好投で、レッズ打線を抑え込みます。

そして試合を決定づけたのは、大谷選手でした。飛距離は138.4メートル、今年自己最長の特大ホームランを放ちました。

大谷選手はポストシーズン初の1試合2ホーマー。ドジャースが快勝し、ワイルドカードシリーズ突破へ王手をかけました。

大谷選手
「(Q.どちらのホームランが良かった?)1本目は100マイルのインコース。狙っても何本も打てる球ではない。2本目は甘かったけど、ランナーのいる場面でいい追加点になった。どちらも良さがあると思います」

松坂解説 好投手攻略のキッカケとなったHR

松坂大輔
松坂大輔

1日、2ホーマーの大谷選手ついて松坂大輔さんはこう解説します。

「あれだけのスピードボールを打ち返す大谷選手のパワーと技術の高さ」

1回、レッズ先発・グリーン投手の162キロを打ち返した先頭打者アーチ。インコースの厳しいボールをスタンドに運びました。実はこの一発が、グリーン投手の投球を狂わせたと松坂さんは解説します。

「もしかしたらグリーン投手のなかで『あれ、きょうのストレート思ったより良くないのかな』とか。ピッチャーの立場からすると、自分の得意なボールを潰されると使いづらくなる」

グリーン投手はその後、得意なストレートではなく、スライダーを捉えられ、2本のホームランを浴びノックアウトとなりました。

「大谷選手の最初のホームラン、ストレートを捉えられたというのが、もしかしたらちょっと尾を引いたのかな」

鈴木誠也 観客大興奮のポストシーズン第1号

カブスの鈴木誠也
カブスの鈴木誠也

ナ・リーグもう1試合は、共に日本人選手が所属するカブス対パドレスの一戦です。

ホームの大声援を受けるカブスですが、パドレスのエース・ピベッタ投手(32)の力強いストレートの前に4回までわずか1安打に抑えられます。

1点を追う5回、先頭バッターは鈴木選手。左中間へホームラン!一振りで同点に追いつきました。チームが苦戦していたストレートを完璧に捉えました。ポストシーズン第1号で球場の雰囲気を一変させます。

興奮冷めやらぬまま続くケリー選手(31)。なんと2者連続ホームランで試合をひっくり返したカブス。第1戦を制しました。

試合後、鈴木選手は長男・大翔くん(3)と会見場へ現れました。

鈴木選手
「何とか突破口を開きたいなという思いで打席に入ったので、それがホームランにつながってすごくよかったですし。全員の力で勝った勝利だと思うので、すごくうれしいです」
大翔くん
「ゴーカブスゴー!」

スクイズで… メジャーでは珍しい結末

一方、ア・リーグは中地区同士の戦い。タイガースの先発は昨シーズン、サイ・ヤング賞の左腕スクーバル投手(28)です。

キレのいいピッチングでチームを勢いづけると、同点の7回。1アウト3塁1塁のチャンスで、メジャーでは珍しいスクイズでタイガースが初戦をものにしました。

吉田正尚 ポストシーズン初打席の初球

レッドソックスの吉田正尚
レッドソックスの吉田正尚

ア・リーグのもう1試合はヤンキースと吉田選手がいるレッドソックスのライバル対決です。

決戦の地はヤンキースタジアム。今シーズンの対戦成績はレッドソックスに分があります。

レッドソックスの先発は奪三振王・エースのクロシェット投手(26)。2回、ニューヨーク生まれニューヨーク育ち、ヤンキースのボルピ選手(24)に先制ホームランを許します。

一方打線はヤンキースの先発・最多勝フリード投手(31)の前に、6回まで得点を奪えません。それでも7回、フリード投手がマウンドを降りると、フォアボールとヒットで1アウト3・2塁のチャンスを迎えます。

ここで代打に送られたのが、吉田選手。メジャー3年目、ポストシーズン初打席、その初球でした。

吉田選手の打球はセンターへ!三塁ランナーに続いて二塁ランナーもホームイン。初球を一振りで仕留め、2点タイムリー。レッドソックスが逆転します。

先発のクロシェット投手はホームラン以降、安定感抜群。8回途中1失点でマウンドを託します。

しかし、クローザーのチャップマン投手(37)が9回。1番・ゴールドシュミット選手(38)、2番・ジャッジ選手(33)、3番・ベリンジャー選手(30)。MVPトリオの3連打でノーアウト満塁のピンチを迎えます。

続く4番もMVP男・スタントン選手(35)。ここは三振!さらに2アウトとし、逃げ切ったレッドソックス。2日に勝てば4年ぶりの地区シリーズ進出です。

3シーズン連続で初戦を勝ったチームが次に

MLBポストシーズン
MLBポストシーズン
大越健介キャスター
「しびれる試合ばかりでした。特に大谷選手は相手の自慢のスピードボールを最初の打席でホームラン打って。松坂さんの解説でものすごくよく分かったのが、ピッチャーはやっぱり動揺しますよね。そして、テオスカー・ヘルナンデス選手に甘いスライダーを投げてしまって持っていかれる。ゲームを作ったのは大谷選手じゃないかなと」
小木逸平アナウンサー
「きょうは朝から楽しい!ポストシーズンがずっと続いてほしいぐらいです。大谷選手は二刀流復活して、それなのにホームラン55本打って、最高の状態でポストシーズンに入ったのがそのまま表れています」
安藤萌々アナウンサー
「ここで1つデータがありまして、ワイルドカードシリーズはここ3シーズン連続で初戦を勝ったチームが次に100%進んでいるんだそうです。2日の第2戦どうなるんでしょうか」

(「報道ステーション」2025年10月1日放送分より)

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