メジャーリーグのポストシーズン、ナショナルリーグの優勝決定シリーズで初戦を勝利したドジャース。第2戦は、山本由伸投手(27)が先発しました。松坂大輔さんが、現地で取材をしています。
先頭打者HR許すも…圧巻のピッチング
14日に引き続き、ブルワーズの本拠地ミルウォーキーにやってきた松坂さん。15日に先発する山本投手の注目ポイントについて話します。
「今シーズンはレギュラーシーズンでの(ブルワーズとの)対戦があって、その時は初回に大量失点するという登板がありましたけど。ピッチャーの立場から言わせてもらうと、ビッタビタに抑えて、『抑えるのは当たり前だよね』と思われるよりは、投げやすいっていうんですかね。レギュラーシーズンの時の良い形、良い力の入れ具合というか、気持ちの入れ方も含め、そういう状態でまず1回に入っていけるか、そこを見ていきたい」
第2戦も勝って、乗っていきたいドジャース。
先発・山本由伸投手の立ち上がり。対するのはブルワーズの1番、若き切り込み隊長・チョウリオ選手(21)です。
初球のストレートをはじき返されると、そのままスタンドイン。先頭打者ホームランで先制を許します。
しかし山本投手、ここからが前回の登板と違いました。後続をきっちり打ち取り、最小失点にとどめます。
直後の2回表、テオスカー・ヘルナンデス選手(33)のホームランで同点に追い付くと、さらにランナー1塁でパヘス選手(24)のヒットで、ランナーが一気にホームへ。逆転に成功します。
リードをもらった山本投手。3回裏には、ホームランを打たれたチョウリオ選手と再び対決。1球目、カットボール。2球目、カーブで追い込むと、ストレートで3球三振を奪います。
スタジオゲストのオリオールズ・菅野智之投手(36)に聞きます。山本投手はホームランを打たれたストレートで3球三振を奪いました。
「第1打席では初球をホームランにされたので、(第2打席も)初球の入り方は難しいと思ったのですが、初球でストライクを取れたのがかなり大きかったと思います」
山本投手は、2回以降2塁を踏ませないピッチング。さらに追い打ちをかけたのが7回表です。ランナー3塁で、大谷翔平選手(31)。20打席ぶりのヒットがタイムリー。小さくガッツポーズ。ドジャースがリードを広げます。
そして山本投手は9回裏もマウンドへ。2アウトとし、最後はスプリットで三振。山本投手は、9回111球を投げ切り、自身メジャーで初の完投勝利です。
ロバーツ監督も「今夜は完全にゲームを支配していた」と山本投手を大絶賛。ドジャースは敵地で2連勝です。
完璧な投球の裏に“ある変化”
完投勝利の山本投手について松坂さんは、次のように話します。
「先頭打者ホームランは嫌な試合の入り方だったんですけど、ランナーをためてヒットを打たれて点を取られるよりも、投手としては切り替えやすかったのかなと」
1回に、いきなりホームランを許した山本投手。しかし、その後は無失点。5回以降はノーヒット。完璧な投球の裏には“ある変化”があったといいます。
「序盤は、ストレート、カットボール。中盤以降、ちょっとスプリットを増やすような感じでしたね。合間にカーブを挟んだりして、非常にメリハリの効いたピッチングだったと思います。どの球種もカウント球、決め球にもできるピッチャーなので。このメジャーレベルでも、なかなかいないですね」
「(Q.先頭打者ホームランについて)まだ1人目だったので、ソロホームランでしたしメンタルにくることなく切り替えて投げることができた。こういった大切な試合を勝っていくことで、自分の成長につながればいい」
(「報道ステーション」2025年10月15日放送分より)