11月6日(木)から9日(日)にわたって愛知県と岐阜県各地で開催される、世界ラリーの日本大会「ラリージャパン2025」が来週いよいよ始まります。
注目は、年間優勝を決めている日本のトヨタです。そのトヨタの本拠地は、実はフィンランドにあるのですが、そこには驚きの光景が広がっていました。
ラリーと街の未来を変える「水素」
北欧・フィンランドでは、実はラリーが一番人気のスポーツ。世界ラリー・フィンランド大会には、毎年50万人が訪れます。
フィンランド出身で、トヨタ所属のカッレ・ロバンペラ選手(25)は国民的英雄。史上最年少優勝記録を持つ実力者です。
そのフィンランドで、トヨタが本拠地を構えているのがユバスキュラ。ここで日々、マシン開発の技術が磨かれていきました。
そんななかで、今年世界初公開されたマシンが「水素ラリーカー」です。
ガソリンの代わりに水素を燃やして、ピストンを動かし走ります。二酸化炭素の排出はゼロ。地球に優しい未来の車です。
ラリーを愛するファンの前で、水素ラリーカーが走ります。
音や走りは、ガソリン車と同じでパワフル。この水素ラリーカーの技術はモータースポーツの領域を超え、街を変え始めていました。
きっかけは2年前、環境意識の高いユバスキュラ市とタッグを組んだトヨタは、地球に優しいエネルギーの開発を約束します。
そこで推し進めたのが、水素による街づくりでした。
市民の足として走るバスも、燃料は水素。バスに水素を入れる水素ステーションも、今年初めて稼働が始まりました。
サウナ大国、水素でととのう
さらに、広がりは食にも。水素窯で焼き上げる名付けて「水素ピザ」。
「とてもおいしい」
「普段食べるピザより柔らかい」
「すごくしっとりしている」
さらにさらに、水素エネルギーの技術は国民に愛されている“あの文化”にも広がっています。
なんと、サウナ発祥のフィンランドで、水素サウナが世界で初めて誕生したのです。
サウナの本場で、水素サウナを地元市民が体験します。
「(Q.水素サウナはどんな気分?)すごく良い感じ。とても熱いけど、良いサウナだね」
本来、サウナのエネルギー源は大きく2つ。まきと電気です。フィンランドで主流のまきは燃やすと一酸化炭素が出るため、定期的な換気や煙突掃除も必要です。
一方、日本で主流の電気式は乾燥しやすいなどのデメリットがありますが、水素サウナは気体水素を燃やすことで水蒸気が発生。しっとりするのが特徴。一酸化炭素を出さないので、煙突は必要ありません。
「サウナの中に長時間いられるし、乾燥しないので楽に呼吸ができます」
「熱の当たり方が優しい感じがした」
「一生に一度と思える最高のサウナ体験だった」
サウナ大国、水素でととのいました。
フィンランドではモータースポーツが起点となり、未来への街づくりが始まっていました。
サウナ好きの小木アナも興味津々
フィンランドはサウナ発祥の地ではあるのですが、実はサウナの数が自動車登録数よりも多いそうです。
サウナ好きの小木逸平アナウンサーは、次のように話します。
「街に根付く可能性が広がるなとも感じますよね。そして、水素ラリーカーですが来週、愛知、岐阜を舞台に始まるラリージャパンでお披露目されるそうなので、注目してください」
(「報道ステーション」2025年10月27日放送分より)












