MLBワールドシリーズが盛り上がっています。ドジャースが2勝、ブルージェイズ2勝と互角の戦いになっています。勝った方が世界一に王手をかけます。どうなったのでしょうか?
勝てば“世界一王手”の大一番
本拠地ではシリーズ最後となる試合、ワールドシリーズ第5戦。ドジャースは何としても勝ってトロントに乗り込みたいところ。初戦で乱調だった先発のスネル投手(32)は、大事な一戦で借りを返せるでしょうか。
すると1回表、なんとまさか、1番・シュナイダー選手(26)に初球先頭打者ホームランを浴びます。気を取り直して2番のゲレーロJr.選手(26)。勢いづかせたくない相手ですが、ワールドシリーズ史上初の先頭から2者連続ホームラン。思いもよらぬ立ち上がりとなります。
ならば、打線が援護するしかありません。ところが、ブルージェイズの先発イエサベージ投手(22)に翻弄(ほんろう)されるドジャース。3回には大谷翔平選手(31)も空振り三振で、完全に崩されました。
6回裏、大谷選手の第3打席。良い当たりも、ライトライナー。第5戦の大谷選手は沈黙。イエサベージ投手にワールドシリーズの新人記録となる12奪三振を喫したドジャース。連覇に向けて、敵地で連勝するしかなくなりました。
松坂&和田がイエサベージ投手を解説
ブルージェイズが勝ちまして3勝2敗と王手をかけました。
「何といっても第5戦は、イエサベージ投手じゃないでしょうか」
「そうですね。ドジャース打線相手ですから本当にすごかったです」
イエサベージ投手は今年デビューしたばかりのルーキーで、4月の開幕はマイナーリーグのしかもシングルAで迎えて、そこから一気に駆け上がり9月にメジャーデビューしました。
地区シリーズにも登板すると、ヤンキースを相手に11奪三振と驚異の成績を残してきています。そのイエサベージ投手の何がすごいのでしょうか。
「持ち球は3球種なんですけど、とにかくスプリットとスライダーの見分けがつかないんですね。特徴的なのはリリースポイントの高さにあるんですが、大谷投手や山本由伸投手のようにすごく高い。この高さからスプリットやスライダーを投げる時に、リリースが同じ軌道で、直前で左右に枝分かれするかのように動いていきますので、バッターからすると打つ直前まで的が絞れない状況になってしまいます」
「スライダーとスプリットの球種の見分けですけど、ただ、球種としてはここにストレートも入ってきます」
「ただでさえ見分けのつかぬ2つの球種に、ストレートとスライダーの球速が近いんですよね。より球種の判断が難しくなりますし、そうなると、甘い球をミスショットしたり、この日のように三振が多くなるのも納得かなと見てて思いました」
ドジャース相手に12個の三振を奪いワールドシリーズ新人記録を残しました。
世界一制覇へ崖っぷちのドジャース
後がなくなったドジャースですが、トロントへ移動して日本時間11月1日の第6戦、先発が山本由伸投手(27)です。
「前回、完投勝利していますから、第3戦でリリーフ待機で少し投げてしまいましたけど、中5日ですし、いいピッチングをしてくれると思います。期待しかないです」
「ドジャースは王手をかけられた側。逆転優勝するために必要なのは?」
「このポストシーズンは大谷選手が勝負を避けられるケースが多いので。その後を打つ選手、特にベッツ選手のバッティングに注目したいですね」
そして対するブルージェイズの先発がガウスマン投手(34)です。
「実はオリオールズ時代のチームメートなんですけど、当時、彼が新人で100マイルをバンバン投げる投手だったので。本当にすごいピッチャーが入ってきたなと思ったんですが、当時はこんなにひげが生えていなかったので、最初分かりませんでした」
どんなピッチングを見せるのでしょうか。
第6戦と第7戦で大谷選手がどう登板するか、リリーフ登板後に守備に就くことを想定して外野手グラブを持っていくという報道がありました。
「ということは、リリーフ待機があるという…。すべての可能性を大谷選手は感じているということですね」
さあ、どんな第6戦を迎えるのか。31日は移動日で11月1日が第6戦になります。ブルージェイズが勝ってワールドチャンピオンとなるのか。はたまたドジャースが勝ってタイに戻すのか。どんな戦いになるのでしょうか。
(「報道ステーション」2025年10月30日放送分より)




