文句なしの満票。日本時間のけさ、アメリカ・メジャーリーグのMVP=最優秀選手が発表され、大谷翔平選手が3年連続4度目の受賞を果たした。
大谷選手4度目のMVP
大谷選手のMVP受賞について、詳しく見ていく。
大谷選手は、エンゼルス時代の2021年と2023年のアメリカン・リーグで、去年はナショナル・リーグでMVPを獲得していて、今回で3年連続4度目、しかも、すべて満票での受賞だった。
MVP発表の中継映像には、妻の真美子さん、愛犬のデコピンも登場、ハグをする場面もあった。
大谷選手はMVP受賞を受けて、「(最終候補の)ソト選手、シュワバー選手にとっても素晴らしいシーズンだった。素晴らしい選手と競い合えてよかった」と、相手に対してもリスペクトを持っている。
そして「今年はピッチングのリハビリの年、そこに焦点を当てていた。そこが一番、難しかったところ」、「ドジャースのファン、チームメート、すべての人たちにとって素晴らしい1年だった」とコメントした。
MVP最終候補に残っていたのは…
今回、大谷選手の他に、ナショナル・リーグのMVP最終候補に選ばれていたのが、フィリーズのカイル・シュワバー選手(32)と、メッツのフアン・ソト選手(27)。
シュワバー選手は今シーズン、大谷選手を1本上回る56本塁打でナ・リーグホームラン王に輝いている。
ソト選手は43本塁打、38盗塁、127四球で選球眼があり、出塁率もリーグトップだった。
ただ、チームの得点に貢献していることを示す、出塁率と長打率を足し合わせた「OPS」では、大谷選手が勝っていた。
4度目のMVPでレジェンド超え
MVPを4度受賞することはどれほどの偉業なのか。大谷選手は、数々の伝説的な選手をも超えた。
これまでMVPを最も多く受賞しているのが、73本のメジャー・シーズン最多本塁打記録を持つバリー・ボンズ氏。4年連続を含む7回受賞している。
次に多いのが3回で、大谷選手も入れて11人いる。例えば、ジョー・ディマジオ氏は、今も破られていない56試合連続安打の記録を持ち、あのマリリン・モンローと一時期夫婦でもあった。通算本塁打数で、メジャー歴代5位のアレックス・ロドリゲス氏、歴代4位のアルバート・プホルス氏。エンゼルス時代の大谷選手の同僚、マイク・トラウト選手など、そうそうたる顔ぶれだ。
それが今回、大谷選手が4度目の受賞を果たしたことで、歴代単独2位に躍り出た。また今回、アーロン・ジャッジ選手が3回目の受賞となった。ちなみに、ここに名前が出ている選手たちは、多くがのちにメジャー殿堂入りを果たしている。
WS連覇&MVP連続受賞は過去1人
さらに、大谷選手はこんな記録も達成していた。
ドジャースでワールドシリーズ連覇を果たし、MVPも連続受賞となったが、これを同時に成し遂げた選手は、実は、メジャーで過去に1人しかいない。それが、シンシナティ・レッズのジョー・モーガン選手。70年代黄金期のチームの一員として、1975年から76年にかけてこの記録を達成した。
長いメジャーの歴史の中で、大谷選手が2人目となるこの記録「BACK-TO-BACK CHAMPION&MVP」と呼ばれていて、「BACK-TO-BACK」は繰り返し、連続という意味がある。
2025年の大谷翔平選手の活躍
MVPにつながった、今シーズンの大谷選手の活躍を振り返る。
3月の今シーズン開幕戦、ドジャースは東京ドームでカブスと対戦。大谷選手は開幕第2戦で、早くもシーズン1号本塁打を放った。
6月16日には663日ぶりに“二刀流”が復活。7月15日には、5年連続5回目のオールスターにも選ばれた。その後、7月19日〜23日にかけて、日本人選手初となる5試合連続ホームランを記録。そして、9月16日には、史上初となるシーズン「50本塁打・50奪三振」を達成した。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年11月14日放送分より)





