フィギュアスケートのグランプリファイナルが名古屋で開幕しました。来年のオリンピック選考にも大きく関わってくる重要な大会。日本の男子では、鍵山優真選手(22)と佐藤駿選手(21)。そして「りくりゅうペア」がショートプログラムに臨みました。
絶対王者との“三つ巴バトル”
男子シングル、去年ファイナル銅メダルの佐藤選手が登場です。
演技冒頭、高難度の4回転ルッツを完璧に決めると、続く4回転のコンビネーションジャンプ!
その後、大きなミスはなく、安定した滑りを見せた佐藤選手。自己ベストに迫る高得点「98.06」をたたき出します。
続いては、去年の銀メダリスト・鍵山選手。見据える先は、自身初の頂点です。
規定のジャンプは3本。1本目は成功。続いて2本目も成功。最後の3本目も成功!
3本すべてそろえると、ジャズの楽曲にノリノリ。演技を終えると、会心のガッツポーズ!
気になる点数は…「108.77」の自己ベスト。佐藤選手を上回り暫定トップに立ちます。
そして、ファイナル連覇中の絶対王者マリニン選手(21)は、4回転アクセルで着氷が乱れるミスがあり、得点は「94.05」で3位。
鍵山選手と佐藤選手が1位と2位で6日のフリーに挑みます。
「終わって良かったから言うとかじゃなくて、本気で思っていたことなんですけど、きょう俺一番輝いているという気分でやっていました」
「あした1日空くので、しっかりリカバリーと調整をして、フリーも同じマインドでガンガン攻めたい」
「たくさんの刺激を優真からもらいながら、あしたの練習、あさっての本番を頑張っていきたい」
世界王者“笑顔のりくりゅう”
一方、ペアの世界選手権金メダル・三浦璃来選手(23)と木原龍一選手(33)のりくりゅうペアがショートに臨みます。
まずは演技冒頭。3回転ツイストリフト。さらにグループ5アクセルラッソーリフト。非常に大きくリンクをカバーしています。
りくりゅうペアの武器であるリフト。出来栄え点は「2.90」。全出場者の中で一番高い加点を得ます。
終盤はダイナミックなステップで会場を沸かせるりくりゅうペア。最後は笑顔で抱擁。
2位とは僅差ながらもトップに立ち、5日のフリーで3年ぶりのファイナル制覇を目指します。
「リフトは2人ともスピード感にすごく自信を持っているので、加点がいただけたことは、フリーに向けてすごく自信がついた」
「シーズンオフから取り組んできたことが、しっかり点数に表れて良かった」
りくりゅう“世界一の武器”
試合が終わった現場から、松岡修造さんと高橋成美さんが試合を振り返ります。
「本当に素晴らしい試合でした。男子ショートに関してもすべてを出し切っていました。そしてペアも素晴らしかったです。
「私が座っているここはリーダーズチェア。1位の選手だけが座れる、まさに世界一にふさわしい場所なんです。そんななか、ショートで1位を取った最もこの席にふさわしいりくりゅうペアについてお伝えします」
「ここには、彼らならではの6年間積み重ねてきた経験が圧倒的な信頼感を生み出しているんです。信頼感がなければこのリフトは絶対できません。これからどんなすごい選手がペアを組んでも、まだまだりくりゅうにはかなわないです」
「リフト、上げることも含めて話を聞いていても2人とも自信があるということ。経験・信頼・自信は人を上げていきます」
男子シングルのショートも1位と2位。しかも、鍵山選手は「自分が一番輝いている」と言い切っていました。
「本当にそうです。ずっとこのシリーズで鍵山選手は、優勝はしていましたよ。でも、不安とか悩みがあった。それを消し去った。そこには何があったか。もう1つ勝てたのは自信、ピースがしっかりはまった。男子フリーはマリニン選手もいますが、面白くなってきます。そしてあしたは?」
「ペアのフリーと女子のショートです」
(「報道ステーション」2025年12月4日放送分より)










