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今シーズン、リーグ優勝を果たした阪神タイガースの藤川球児監督(45)。松坂大輔さん(45)と同学年で、WBCでは一緒に連覇を経験している戦友でもあります。監督1年目のシーズンを振り返ってもらいました。
監督として考えた「凡事徹底」
松坂さん
「1年終わってどうでした?監督を1年やってみて」
「1年終わってどうでした?監督を1年やってみて」
藤川監督
「スイッチが2月のキャンプで入ってから、オフになったのがこのインタビュー(12月上旬)の3日前ぐらい」
「スイッチが2月のキャンプで入ってから、オフになったのがこのインタビュー(12月上旬)の3日前ぐらい」
松坂さん
「やっと?」
「やっと?」
藤川監督
「やっと!病かもしれない。『監督の病』」
「やっと!病かもしれない。『監督の病』」
就任1年目の阪神・藤川監督。今シーズンは圧倒的な強さを見せ、阪神を史上最速のリーグ優勝に導きました。
松坂さん
「監督として何か考えたことは?」
「監督として何か考えたことは?」
藤川監督
「2月に松坂さんと対談した時、『凡事徹底』で細かなプレーを徹底するということを言っていたんだよね。結局、最後までそれが勝因になった」
「2月に松坂さんと対談した時、『凡事徹底』で細かなプレーを徹底するということを言っていたんだよね。結局、最後までそれが勝因になった」
「凡事徹底」を掲げた今シーズン。守備では、去年ワースト2位だったエラーの数が今年リーグ最少に。投手陣も、与えたフォアボールがリーグ最少。凡事徹底、当たり前のことを当たり前にやった結果が優勝につながりました。。
その中でも、キーマンの1人を挙げてくれました。
藤川監督
「リリーフに関しては、及川という素晴らしい選手が出てきた」
「リリーフに関しては、及川という素晴らしい選手が出てきた」
横浜高校出身の6年目サウスポー及川雅貴投手(24)。今シーズンはリーグ最多の66登板。去年は主に先発を担っていましたが、配置転換の背景には、藤川監督の「現場を信じた決断」がありました。
藤川監督
「及川は今まで先発をやってきているが、安藤優也投手チーフコーチが『及川をリリーフにしませんか』と。安藤コーチは及川が入団した時から見ているピッチングコーチ。きのうきょう来た監督よりも日々見続けていた、ファームから見てきた安藤コーチが『及川は絶対いける』と言ったんです。『今年はめちゃくちゃいい』と」
「及川は今まで先発をやってきているが、安藤優也投手チーフコーチが『及川をリリーフにしませんか』と。安藤コーチは及川が入団した時から見ているピッチングコーチ。きのうきょう来た監督よりも日々見続けていた、ファームから見てきた安藤コーチが『及川は絶対いける』と言ったんです。『今年はめちゃくちゃいい』と」
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信念「首脳陣は危機管理部門」
3月の開幕カード、安藤コーチの進言を藤川監督が確信した瞬間がありました。
藤川監督
「マツダスタジアムでの広島戦で及川が投げて、左バッターの次に右バッターが出てくる時、『どうしましょう、安藤さん、代えましょうか?』と言ったら『及川で行かせてください』と。『大丈夫ですか?』って言ったら、『及川はいい時は右バッターにも打たれない』って根拠を持っているんです。それがこの結果です。それから安藤さんのお尻をトントンとして『分かりました』。それからもう及川でしたね。高校が良かったのかな(笑)」(松坂さんと同じ横浜高校出身)
「マツダスタジアムでの広島戦で及川が投げて、左バッターの次に右バッターが出てくる時、『どうしましょう、安藤さん、代えましょうか?』と言ったら『及川で行かせてください』と。『大丈夫ですか?』って言ったら、『及川はいい時は右バッターにも打たれない』って根拠を持っているんです。それがこの結果です。それから安藤さんのお尻をトントンとして『分かりました』。それからもう及川でしたね。高校が良かったのかな(笑)」(松坂さんと同じ横浜高校出身)
及川投手はプロ野球新記録となる18試合連続ホールドをマークし、防御率は驚異の0点台。その活躍の裏には、コーチや選手を信じて任せる藤川監督ならではの信念がありました。
藤川監督
「首脳陣は危機管理部門。この選手を育てたとか、この選手のメカニックを直して、このコーチは素晴らしいと言われる仕事じゃない。そういう時代にもう入っている。だから、指導をほとんど誰もしていない。『自分でやる』ことがすごく大事な時代。そういう部分では、首脳陣は危機管理部門。これはMLBの教え」
「首脳陣は危機管理部門。この選手を育てたとか、この選手のメカニックを直して、このコーチは素晴らしいと言われる仕事じゃない。そういう時代にもう入っている。だから、指導をほとんど誰もしていない。『自分でやる』ことがすごく大事な時代。そういう部分では、首脳陣は危機管理部門。これはMLBの教え」
首脳陣の役割は、選手を指導することではなく、コンディションを管理すること。そして、自主性を尊重すること。藤川監督がメジャーリーグで学んだ「監督像」です。
松坂さん
「思っていても言える人はなかなかいないイメージがある」
「思っていても言える人はなかなかいないイメージがある」
藤川監督
「監督が最終責任を背負うのはもちろん。だけどエースとか4番とか、主人公は選手であって。佐藤輝明が40本・100打点でタイトルを取った。村上頌樹投手が投手三冠、いろんなタイトルを取った時にそれを遠くから見ていて、『よく助演できたな、監督できたな』というような印象です」
「早く松坂さん、監督やってみてよ。和田毅さんと2人で。いい人生の勉強になりますよ」
「監督が最終責任を背負うのはもちろん。だけどエースとか4番とか、主人公は選手であって。佐藤輝明が40本・100打点でタイトルを取った。村上頌樹投手が投手三冠、いろんなタイトルを取った時にそれを遠くから見ていて、『よく助演できたな、監督できたな』というような印象です」
「早く松坂さん、監督やってみてよ。和田毅さんと2人で。いい人生の勉強になりますよ」
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「柔軟に今の時代に対応できた」
ヒロドキャスター
「最後にとんでもない火の玉ストレートばりの直球の提案がありましたね」
「最後にとんでもない火の玉ストレートばりの直球の提案がありましたね」
松坂さん
「僕はどういう形になるか分からないですけど、藤川監督みたいに引退してから経験したことを生かせるように、これからも勉強していきたいと思います」
「僕はどういう形になるか分からないですけど、藤川監督みたいに引退してから経験したことを生かせるように、これからも勉強していきたいと思います」
改めて対談はどうでしたか?
松坂さん
「引退して、いろんな立場で球団の中にもいましたし、他の球団の野球を見たりするなかで、柔軟に今の時代に対応できたというのが大きかったです。この結果につながったということですかね」
「引退して、いろんな立場で球団の中にもいましたし、他の球団の野球を見たりするなかで、柔軟に今の時代に対応できたというのが大きかったです。この結果につながったということですかね」
春のキャンプ以来の同学年対談でした。
(「報道ステーション」2025年12月15日放送分より)
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