東京オリンピック柔道男子100キロ級金メダリスト、新日本プロレス・ウルフアロン選手(29)のデビュー戦が来年1月4日に行われる。
練習生として生活が変化
ウルフ選手は、東京の葛飾区出身。父がアメリカ人、母が日本人で6歳の時、祖父に勧められ柔道を始める。2015年、東海大学2年の時に国際大会で初優勝を飾る。
スタミナ勝負となる延長戦を得意とし、延長戦は「ウルフタイム」とも呼ばれる。
ウルフタイムがいかんなく発揮されたのは、2021年の東京オリンピック、柔道男子100キロ級決勝で、4分では決着がつかず、その後の延長戦では5分35秒の「ウルフタイム」を戦い抜き、一本勝ちで金メダル獲得した。
さらに、2024年のパリオリンピックでは、混合団体で銀メダルに貢献した。
そんなウルフ選手は、今年プロレスに転向。6月8日に柔道の引退試合に臨み、23日には新日本プロレス入団会見を行った。入団からおよそ半年後、来年1月4日にデビュー戦を控えている。
柔道からプロレスに転向した主な選手には、1965年の柔道世界選手権で銅メダルを獲得した坂口征二さん、1984年の柔道世界選手権で銅メダルを獲得した神取忍さん、1992年バルセロナオリンピックで銀メダルを獲得した小川直也さんが挙げられる。
それぞれ素晴らしい成績を残しているが、オリンピック金メダリストがプロレスデビューするのは史上初となる。
ウルフアロン選手のプロレス人生は練習生からスタート。練習生の仕事として掃除、リング設営などさまざまな雑務を行う。
そして、月曜から土曜まで週6日、ハードな練習をしているという。
「闇の王」と因縁の対決
ウルフアロン選手のデビュー戦が来月4日に迫っている。対戦相手の極悪プロレスラー・EVIL(イービル)選手とは、どういった選手なのだろうか。
「キング・オブ・ダークネス」(闇の王)と呼ばれるEVIL選手は身長178センチ、体重106キロ、2015年に新日本プロレスに登場し、スピーディーでパワフルな戦いぶりで頭角を表した。
今年、若手選手主体の興行NEVER無差別級、4回目の王座を獲得した。
必殺技は自身の名前を冠に持つ「EVIL」で、相手の足を刈り上げて後頭部を一気にマットにたたきつける、いわば“変形大外刈り”。まるで柔道のような技だ。
EVIL選手は、先月4日の記者会見ではベルトを金色に塗り、「オリンピック金メダリストと新日本プロレスチャンピオン、どっちが上か白黒はっきりつけてやろう」とコメントしている。
「100年に一人の逸材」引退試合
ウルフアロン選手のデビュー戦の日には、新日本プロレスの社長であり、およそ26年間、現役でレスラーを続けた棚橋弘至選手の引退試合と、試合後には引退セレモニーが予定されている。
棚橋選手は過去にIWGPヘビー級王座など数々のタイトルを獲得した選手で、「100年に一人の逸材」と言われている。
引退試合の対戦相手はオカダ・カズチカ選手だ。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年12月23日放送分より)





