いよいよ来週開幕するミラノ・コルティナオリンピック。これまで日本が冬季オリンピックで獲得したメダルの総数が76個。その中でも最も多い26個のメダルを獲得したのが、スピードスケートです。
今大会も期待されるスピードスケートについて、長野オリンピック金メダリスト・清水宏保さんに聞きました。松岡修造さんの取材です。
爆発的脚力も未完「星」
女子短距離界に次世代の新星が誕生しました。一番星はまだ、未完「星」。覚えておくべき22歳、吉田雪乃選手です。
短距離といえば、これまで小平奈緒さんが君臨していましたが、先月、金メダリストの記録を塗り替えました。
爆発的なスピードはどこから生まれるのか。この吉田選手をサポートする清水さんはこう話します。
この太ももが爆発力を生むエンジンなのです。
「プレッシャーを感じたほうが強いので、プラスに捉えていけたら強くなれる」
新時代の常識は…
8年前、初めて頂点に立った女子団体パシュートは今、時代は変わりました。「追い越すな」が常識となっているといいます。
400メートルのリンクを3人で6周する女子団体パシュート。
「衝撃ですよ。団体パシュートの戦略が全然違う」
「4年前は先頭交代をしていたけど、先頭交代をしない。先頭交代をすることによって、風の気流の乱れやスピードのアップダウンがあるものに対して、入れ替えをしないことによって、スピードのアップダウンが少なくなる」
「そのほうがいいと思うんですけど、疲れちゃいますよ、先頭が」
「そうですね。高木美帆選手がまさに先頭なんですけど、それを救うためには、後ろの人が手で押していくというものがあるんです」
ただ、入れ替わらない戦略は世界も一緒。だとすれば日本はどこで差をつけるのか。
「日本が強いのは隊列のきれいさ。海外の選手だとスケーティングが必ずバラバラになってしまうんですけど、日本の選手は列車のようにずっと同じレール上を滑っていくというのがあります。さらに日本勢はバラバラにならず、前の人との距離が近い。風の抵抗がより少ない」
もがいてあがいて16年
一糸乱れぬ究極の技術で2大会ぶりの金メダルを目指す女子団体パシュート。さらに、個人2種目を加え複数メダルを期待されるのが、日本女子のエース高木美帆選手(31)。4度目のオリンピックになります。
「意思」の上にも16年。それはストイックに積み重ねた16年でした。
オリンピックとの歩みは中学3年生から始まります。初のオリンピックは惨敗でしたが、芽生えた思いがありました。
世界で勝ちたい。ところが、過酷な現実が待っていました。ソチオリンピック代表落選。この経験で学んだことがあります。
足りなかったのは、人生をかける覚悟。その後、高木選手は7個のメダルを手にします。
人生をかけてつかんだ栄光です。オリンピックと歩んだ16年目の挑戦は…。
「もがくことを逃げる人もいる。彼女は真正面からもがいた。そこが魅力的」
「良い時も悪い時も知っている。そういうスピードスケート選手はなかなかいない。すごく貴重な体験をしていく」
「苦しんでもがいたからこそ、オリンピックでつかむものは、美しいものであってほしい」
(2026年1月28日放送分より)






