ワールドカップ優勝も夢ではありません。サッカー日本代表が強豪イングランドから歴史的初勝利を挙げました。世界ランキング4位のイングランドからの歴史的初勝利について、内田篤人さんが解説します。
森保ジャパンW杯へ
サッカーの聖地ウェンブリースタジアムに乗り込んだ日本代表。
日本はイングランドと過去3度対戦し1分2敗。スタメンにはヨーロッパ主要リーグの選手がズラリと並びます。チケットは完売。スタンドにはなんと8万人。完全アウェーでの戦いです。
前半23分、三笘薫選手(28)がボールを奪うとカウンターをしかけます。三笘選手から中村敬斗選手(25)へ。再び三笘選手!狙っていたというカウンター。この試合初めてのチャンスを三笘選手が丁寧に仕留めました。
後半、鎌田大地選手(29)のサイドチェンジから。堂安律選手(27)が抜け出すと。ここは惜しくもゴールならず。
その後も攻勢を仕掛ける日本。テンポの良いパス回しから中村選手が受けるとドリブル突破からシュート。ゴールに迫ります。
試合終盤イングランドの高さを使った猛攻を受けます。イングランドのコーナーキックは途中出場の菅原由勢選手(25)がブロック!またしてもコーナーキックから。今度は鈴木彩艶選手(23)がナイスセーブ!猛攻をしのぎ試合終了。0対1で強豪イングランドから歴史的初勝利を挙げました。
「チームとして狙いどころはああいうシーン(カウンター)だったので、前半しっかりと1点を取れたことで自分たちの余裕も生まれました。本番できるかが大事だと思うので、また分析して頑張っていきたい」
“聖地”で敗戦 地元は落胆
思いもよらぬ敗戦に“フットボールの母国”は打ちひしがれています。
イギリス各紙、試合結果を大きく報じています。勝てると思っていた日本との試合を落としたことに対して、厳しい論調になっています。
「イングランドがテストマッチではいいプレーはしないと分かっていた。意味のない試合だよ」
「情熱を感じない。もう代表の試合は見ない。時間の無駄だ」
悲しみを深くしているのは“聖地”での敗戦という事実。
「(Q.ウェンブリーで負けたが)恥ずかしいことだよ。日本に勝てないなんて恥ずかしい」
1923年に誕生し、数えきれない名勝負を見届けてきたウェンブリー。150年以上続く世界最古の大会、FAカップの決勝の舞台として知られています。
そして1966年、イングランドが自国開催のワールドカップで初めて世界一に輝いた場所でもあります。2007年、近代的なスタジアムに生まれ変わってからも、ビッグマッチには欠かせない夢の舞台。
そのウェンブリーで、イングランドを撃破した日本…。
「日本代表には情熱があるし、ピッチでも見て取れる」
「日本は良かったよ。20年前は負けてばかりだった。今は進歩していて良いフットボールをしている」
ワールドカップ開幕まで2カ月…世界が注目しています。
「次のワールドカップで有力な“伏兵”の一つであることを明確に示した」
「エイプリルフールの奇跡ではない。イングランドを下しアジアは別次元であることを証明した」
日本の対戦相手はどちらに…
ワールドカップヨーロッパ予選プレーオフ決勝。スウェーデン対ポーランド。勝った方が日本の対戦相手となる注目の一戦です。
抽選の結果、ホームで戦う権利を得たスウェーデン。1対1で迎えた前半44分。フリーキックのチャンス。
193センチ、ラゲルビェルケ選手(25)のヘディングでスウェーデンがリードを奪います。
エンドが変わった後半10分。3大会連続出場を狙うポーランド。同点に追いつきます。
2対2のまま後半終了間際。攻め込むスウェーデン。ディフェンスがカット、ゴールキーパー、ポストに防がれながら最後はギョケレス選手(27)がシュートを打ちます。前の試合ハットトリックのエースが土壇場で決勝点。マークの後ろからしたたかに、前に入って決めました。
3対2で勝利したスウェーデンは2大会ぶりのワールドカップ出場決定。日本とはグループステージ第3戦で対戦します。
4度の優勝イタリアがまさかの…
ワールドカップ4度優勝のイタリア。3大会ぶりの出場へ、ボスニア・ヘルツェゴビナとのアウェー戦に臨みます。
白のイタリアは、前半15分。前線でボールを奪い、モイーズ・キーン選手(26)がゴール!最初のチャンスで、先制点を奪います。
その後、退場者を出すも、キーパーのドンナルンマ選手(27)を中心に猛攻をしのぎます。
後半34分。耐え切れず同点に。そのまま延長でも決着つかずPK戦に入ります。
イタリアは1人が失敗し3人目のクリスタンテ選手(31)。クロスバーに阻まれ、追い込まれます。ボスニア・ヘルツェゴビナの放ったシュートは、名手・ドンナルンマ選手の手をすり抜け、無情にもゴールへ。
イタリアが、3大会連続でワールドカップ出場を逃しました。
その他、ヨーロッパではトルコとチェコ。大陸間では、コンゴ民主共和国とイラクがプレーオフを突破。ワールドカップの切符を手にしました。
4年間で成長した“チーム”と“個人”
ついに出場48チームが出そろいました。イタリアはまさかでした。イラクが勝ったのでアジアからは9チームになりました。そして日本のグループFにはスウェーデンが勝ち上がってきました。
「(Q.スウェーデンの印象は?)イングランドの名門チームで活躍している大きくて速いFWがいて、日本にとっては嫌な相手。ポーランドの可能性もあったのですが、スウェーデンの方が嫌ですね」
そして日本はイングランドから歴史的初勝利を挙げました。内田さんはイングランドと勝負できたらどのチームともやれると言っていたが?
「イングランドは一つひとつの完成度が非常に高い。パススピードや切り替えが早くて、選手同士の距離感が抜群でした。やっぱりいいチームでしたね」
そんななか、貴重な先制点となった三笘選手のゴールについて、内田さんはこう話します。
「鮮やかなカウンターでしたね。これを見ていると、前のワールドカップでのドイツ戦やスペイン戦とかの強豪戦を思い出すんですけど、あの時も防戦一方ではあるけれどもカウンターで
少ないチャンスを生かしたという。それと似ているかなと思ったんですが」
「これは似ているんですが、ちょっと違っていて前回大会はどちらかというと、リアクションでまずい!と思って変えた。今回の選手たちはこれを認識しながら狙いどおりですね。いい守備からいい攻撃という。攻撃に転じているんですが、4年間のチームの成熟と個の質の向上が上積みされてイングランドからも狙いを持ってチャンスを作れていたと思います」
「能動的になった日本。ブラジルにも勝って、イングランドにも勝ったらサポーターの皆さんも日本中が『これ、あるぞ!最高の景色、優勝!』みたいな気持ちになっていると思うんですが」
「優勝については僕も可能性あると思うんですが、押し込まれる時間帯も確かにありました。セットプレーも怖い。オランダはかなりいい選手がいるので、そこをちょっと気を付けて試合に臨んでほしいと思います」
ワールドカップまであと71日となりました。内田さんには今後もいろいろな角度からワールドカップの注目ポイントを解説していただきます。
(2026年4月1日放送分より)










